子どもが突然学校に行けなくなると、どうしたらいいのか不安になったり、焦ったりしますよね。学校に行くべきという考えを捨てたら、いつのまにか学校に行ける日が増えていた、我が家の記録を紹介します。
1.突然子どもが学校に行けなくなって、不安でいっぱいのママへ
「学校を休んで家にいることの方が楽しくなってしまったら、学校に余計に行かなくなってしまうんじゃないか?」
これは娘が突然学校に行けなくなったころ、私の中にずっとあった不安です。
子どもが学校に行けなくなり、どうしたらいいのか分からない。
優しくすればいいのか?
厳しくした方がいいのか?
どうかかわればいいのか分からない。
この先どうなるのかも分からない。
不安、焦り、悲しみ、苦しみ… いろいろな感情にのまれそうになっていませんか?

2.学校を休む娘に、いろいろな制限をかけていた私
私の娘は小学3年生のときに、いわゆる9歳の壁にぶつかって自信を失い、突然教室へ行けなくなってしまいました。
4年生に進級しても行き渋りは増す一方で、欠席する日も増えていきました。
「おなかが痛い。」と言うので「今日は休もうか。」と告げ、学校への連絡を済ませた途端、元気になる娘。
そんな日々が繰り返され、だんだんと苛立ちが募っていきました。
「どうしてこんなに元気なのに行けないの?」
「学校って普通行くものなのに。」
「わがまますぎるんじゃないの?」
学校を休んで家で楽しく過ごしていたら、もう学校には行けなくなるのではないか。
休んで家にいる方が居心地が悪いと思う方がいいのではないか。
そう考えるようになった私は、休んでいる娘に、
「今日休んだんだから、明日は行こうね。」
と約束させたり、
「みんなはこの時間勉強してるんだからがんばろう。」
と勉強させたり、
「ゲームとかYouTubeは禁止だからね。」
と告げたりしていました。
ママとの約束を守らないと、もう休ませてもらえない…。
おそらくそう感じていただろう娘は、きちんと約束を守って過ごしていました。
こうして心休まらない時間を過ごし続けた娘は、家でも学校でもストレスをためることとなり、ますます行き渋りは悪化する一方でした。

3.学校に行けないのは、「もうこれ以上がんばれない」というメッセージ
「学校に行きたくない。」という子どもたちの中には、本当は行きたい気持ちがあっても、学校に向かうだけのエネルギーが残っていない子もいます。
特に繊細な子にとって、学校という場所は刺激が多く、とても疲れる場所です。
失敗をしたくないから、間違えたくないから、一生懸命脳をフル回転させて授業を受ける。
友だちや先生に嫌われたくないから、顔色をうかがって過ごす。
それでも失敗してしまうこと、嫌な気持ちになってしまうことはあります。
するとその嫌だったというネガティブな記憶が積み重なっていき、「学校=しんどい場所」という記憶が強く残ってしまうことがあります。
脳は「もうこれ以上がんばれない」と感じると、自分を守るために行動にブレーキをかけることがあります。
つまり、動きたくても動けなくなってしまうのです。
それが、行きたい気持ちがあっても、体が動かなくなってしまう理由なのです。
娘も、学校に行かせようとするより先に、まずはたまったストレスを減らし、また動ける状態を取り戻すことが必要だったのです。

4.学校を休んだ日を、一緒に楽しむ日に変えた
娘がまた動けるようになるために、まず必要だったのは、これ以上ストレスやプレッシャーを増やさないことでした。
そこで私は、休んでいる日の娘の行動を整えようとするのをやめました。
明日は行くと約束させること、勉強をさせること、ゲームやYouTubeを禁止させること…。
これらは娘のためではなく、
「甘えさせてはいけない。」
「ちゃんとできることはさせなくちゃ。」
という、私自身の不安な気持ちを落ち着かせるためにやっていたことだったんだと気が付きました。
娘の脳のストレスを取り除くために一番やるべきだったことは、「学校には行くべき。」という私自身が持つ考えを捨てることだったのです。
学校に行けなくてもいい。
勉強なんてできなくてもいい。
娘が笑顔でいられること、それが何より大事。
何をさせるかより、一緒にいられる安心感を積み重ねることを選んだのです。
それでも、「このままで大丈夫かな」と迷う日がなかったわけではありません。
ようやく心からそう思えるようになり、娘が休んだ日は自然と一緒に楽しめるようになりました。
娘に教えてもらいながら一緒にゲームをしたり、 YouTubeを見ながら二人でゲラゲラ笑ったり、 コーヒータイムをしながらお絵描きをしたり、 時には少し家から離れたお店にショッピングに出かけたり…。
こうして少しずつ、家で安心して過ごせる時間を増やし、娘の中に安心と自信を積み重ねていきました。

5.「学校に行くべき。」を手放したらいつのまにか欠席する日が減っていた
「学校に行かなくてもいい。」
心からそう思えるようになって2カ月がたちました。
娘には大きな変化が起きています。
「学校行きたくないー!」と泣き叫ぶことがなくなりました。
好きなことを見つけて、没頭するようにもなりました。
嫌なことがあっても、「こんなことがあってさ~!」と笑って話してくれるようになりました。
気が付けば、毎日のように「学校行きたくない」と言って欠席していた娘の欠席数は、2カ月でたった一日まで減少していました。
「学校に行くべき」という考えを手放すのは、簡単なことではありませんでした。
でももし今、同じところで苦しんでいるママがいたら、いきなり全部を手放そうとしなくても大丈夫です。
次に子どもが学校を休んだ日に、「明日は行こうね!」と言う代わりに、子どもの好きなことを一緒に楽しんでみませんか?
学校に行かせるより先に、家を安心して休める場所にする。
それが、子どもがまた自分から動き出すための一歩になるかもしれません。

執筆者:くろかわ えり
発達科学コミュニケーション トレーナー






