学校から帰ってくると子どもがヘトヘトで、家ではゴロゴロばかり。実は学校で頑張りすぎているサインです。発達障害グレーゾーンの子も含め、学校での疲れの理由と帰宅後の上手なサポート法を紹介します。
1.学校で頑張りすぎる子どもたち…帰宅後はヘトヘトに
毎日、子どもの送り迎えや登校サポートをしているママ・パパ、本当にお疲れ様です。
「教室まで付き添わないと入れない」
「下校の時間になると必ず迎えに来てほしい」
といったリクエストに応じながら過ごしている方も多いのではないでしょうか。
先生からは「授業が始まればケロッとしてますよ」と言われることもありますよね。
それを聞いて「とりあえず学校に行けているなら大丈夫」と思おうとしながらも、本当に大丈夫かな…?と心配になる気持ちもよくわかります。
実はこうした子どもたちは、学校では “頑張りすぎてしまう” ことが多く、発達障害グレーゾーンの傾向を持つ子も少なくありません。
感覚が敏感だったり、切り替えが苦手だったり、人とのやりとりでエネルギーを消耗しやすい子は、嫌なことやつらいことをうまく言葉にできないまま、我慢して一日を過ごしています。
先生の目には「元気そう」「普通に過ごせている」と映っても、心と体の中では限界まで頑張っているのかもしれません。
だからこそ、放課後に家に帰ってきた瞬間、糸が切れたように ヘトヘトに疲れ果ててしまう のです。
さらに、疲れやすさや感覚の敏感さについて詳しく知りたい方は、
をご覧ください。

2.【実体験】お迎えリクエストが多い理由
実際に私も自分の経験からそれを体感しました。
わが家の発達障害グレーゾーンの息子も、学校が苦手で、私は1年以上にわたり登校に付き添ってきました。
授業中に一緒に教室にいることもあれば、玄関でなんとか担任に引き渡す日も。
けれども意外とつらかったのは、毎日の「お迎えのリクエスト」。
下校時刻は14時30分なのに、30分前の「14時には玄関で待っていて」と毎日リクエストされました。
私としては家に帰ったのもつかの間、お迎えの時間が気になってゆっくり休む事もできません。
特に冬は寒さに耐えながら玄関で立ちっぱなし…。
息子は14時になると教室から一度出てきて、私の姿を確認してはまた戻る、を繰り返していました。
そう、息子にとって「お母さんが確かにそこにいる」という確認が必要だったのです。
学校ではなんとか我慢して頑張っていたけれど、心の中ではギリギリの状態。
だから息子にとっては、お迎えが安心の条件だったのです。
この経験を通して気づいたのは、 “元気に見えても、子どもは学校で想像以上に我慢している” ということ。
それに気づいてからは、帰宅後はなるべく負荷を減らし、安心してエネルギーを回復できる環境を心がけるようになりました。

3.学校で疲れるのはなぜ?発達特性と集団生活の影響
学校から帰ってきて「ヘトヘト…」になるのは、実は自然なことです。
特に、発達障害グレーゾーンの子は、集団生活や環境の刺激で余計にエネルギーを消耗しやすくなります。
こんな理由があります:
✔ 集団生活で気を張っている
先生や友達に合わせるために、無意識に我慢や調整を続けています。
✔ 情報が多すぎて処理が大変
授業の内容、音、におい、人の動き…刺激が多い環境で頭はフル稼働。
✔ 発達特性による疲れやすさ
感覚が敏感、切り替えが苦手、予定の変化に弱いなどの特性があると、余計にエネルギーを消耗しやすいです。
一般的に「学校にいる間は頑張れるけれど、家に帰ると糸が切れたように疲れが出る」という子は少なくありません。
だからこそ、帰宅後の時間を『安心して回復できる時間』にすることが大切です。

4.帰宅後の疲れを明日のエネルギーにつなげる工夫
家に帰ってきてホッとしたわが家は、子どもにとって「緊張やストレスから解放される場所」です。
それなのに、そこで親がつい口にしてしまうのが――
「帰ったらすぐ宿題でしょ!」 「ダラダラしないの!」
これを言われてしまうと、子どもの心はさらに疲れてしまいます。
大事なのは “まず休むことを許す” こと。
帰宅後すぐはゲームでもテレビでもゴロゴロして構いません。
好きなことをする時間をしっかり確保することで、子どもは一日の疲れを明日へのエネルギーに変えていけます。
好きなだけ好きなことをして元気が戻ってきたら、自分から動き出すようになります。
焦らず、信じて見守ることが、親にできるいちばんのサポートです。

5.まとめ
学校から帰るとヘトヘトになってしまうのは、子どもが「頑張りすぎてしまう性質」を持っているからかもしれません。
家でゴロゴロしていたり、すぐにゲームをしたがったりする姿は、学校で一生懸命過ごしてきた証。
だからこそ、家庭では「安心してエネルギーを回復できる場所」であることが大切です。
無理に変えようとしなくても、子どもは少しずつ自分で調整できるようになっていきます。
親子のペースで、安心できる放課後を一緒に積み重ねていきましょう。
