子どもの発達検査を受けたけど、これからどうしたらいいの…と困っていませんか? 息子は年中の時から行きしぶりがあり、小2で発達検査を受けることになりました。この記事では、発達検査で何が分かるか、また、ママがその後この検査をどのように活用するかを書いています。参考にしていただけたら、嬉しいです!
1.子どもの発達検査を受けたけど、これからどうしたらいいの…と困っていませんか?
日常生活での困りごとがあると、保育園の先生、学校の先生から発達検査を受ける提案があったりしますよね。
ママも検査結果をどう解釈していいか分からない…
私は専門家じゃないし、できることはないかもしれないと思っていませんか?
療育に通っていたとしても、それは毎日ではありません。
子どもと一緒に過ごす時間が長いママだからこそ、毎日コツコツとできることがあります!
せっかく受けた発達検査、受けっぱなしなんてもったいない!
活用することが大事です!
発達検査を受けるメリットと、それを今後、ママが日常にどのように活かしていったらいいかをこの記事ではご紹介しています。
ぜひ、我が子の最強のサポーターになりましょう!
2.息子は行きしぶりをきっかけに発達検査を受けることに…
息子は、年中の秋から登園しぶりがはじまり、小学生になってからも繰り返していました。
保育園の先生からは、
・不安が強い
・見通しが立たないと何回も聞く
・急な予定変更にパニックを起こす
などを指摘されたことがありました。
私は、当時、登園しぶりには悩んでいましたが、休日などの過ごし方には特に困りごとを感じていなかったため、
発達検査を受けることで、良いことって何だろう…
逆に検査時間もかかって大変そうだし、子どももやりたがらないだろうし、
受けるメリットをあまり感じられず、そのまま見過ごしていました。
しかし、小1、小2と再び行きしぶりが始まり、学校の先生と話していくうちに、
私や先生が気づかないところで、息子は困っているのかもしれないな…と感じるようになりました。
もし、その困っていることがあるなら、検査で分かるかもしれない、
何かサポートできることがあるかもしれないと思い、
支援クラスの検討もしていたことから、一度検査を受けてみようと思うようになりました。
3.発達検査は発達障害・グレーゾーンの子どもをもっと知るためのアイテム!
発達障害・グレーゾーンとは脳のある部分が未発達だったり働きがうまくいかないことで起こるさまざまな症状のことで、次の3種類が代表的です。
✔行動面のつまづき(注意欠陥多動性障害/ADHD)
✔社会性のつまづき(自閉スペクトラム症/ASD)
✔学習面のつまづき(学習障害/LD)
文部科学省の調査によると、普通級に在籍する子どもの約7%の子どもに発達障害の疑いがあります。
グレーゾーンを含めると約10~20%の子どもの発達が凸凹している可能性があります。
行きしぶりや不登校、勉強が苦手、友達とのトラブル、子どものメンタルの不安定なども、脳の発達の凸凹が関係していることもあります。
特にグレーゾーンの子どもの特性は様々で、診断がつかず気付かれにくいため、対応が遅れがちになります。
そこで、発達障害・グレーゾーンの子ども1人1人の特性を知るために役に立つのが、発達検査です。
発達検査とは、
「田中ビネー知能検査」
「K-ABC知能検査」
「ウェクスラー式(WISC-V)知能検査」
などがあります。
※WISC検査は、時代とともに改定されており、現在一番新しい版が「WISC-V知能検査」になっています。病院によっては、「WISC-Ⅳ知能検査」を使用している所もあるかもしれません。
今回は、2022年2月より発刊された最新版「WISC-V知能検査」を見ていきたいと思います。
♦「WISC-V知能検査」で分かること
言語理解・・・言語による理解力・推理力・思考力に関する力
視空間・・・視覚的な情報を把握し推理する力
流動性推理・・・非言語情報を把握し推理する力
ワーキングメモリー・・・一時的に記憶しながら処理する力
処理速度・・・視覚情報を処理するスピードに関する力
上記の5つの指標とIQ(知能指数)が分かります。
IQとは子どもの知的発達の状態を測るための指標で、同年齢の平均を100として表した数値です。
ただ、社会性の発達、また発達障害かどうかはこの検査だけでは分かりません。
発達検査を受けることの目的は2つと言われています。
1つ目は、子どもの苦手を客観的に理解し、親や先生などの周囲の大人はどうやったらサポートできるかを知ることができます。
2つ目は、「得意な部分」と「苦手な部分」の両方を知ることができます。
4.ママが、我が子の最強のサポーター、発達の専門家になりましょう!
私が、発達検査を受けて良かったと思う点は、
・専門家による結果が出たことで、私が子どもの理解できない点や疑問点を客観的に冷静に受け止めれるようになった
・子どもの苦手な部分のサポートの仕方などが詳細に記載してあり、家族、学校の先生と共有できた
・「ちゃんとしていない」「わがまま」などと責めたこともある周りの大人が、子どもの苦手な部分を共通認識として持つことができ、子どもの自尊感情を守ることができた
・子どもの得意な部分も分かるため、そこをより伸ばしてあげようと意識できた
ママもつい「苦手な部分」に目が行き、そこを重点的にトレーニングしたくなる気持ちも分かりますが、高いところに注目して、伸ばしていきましょう!
息子の場合は、知覚推理が凸だったため、好きな虫取りや川遊びを今後も存分にさせてあげたいと思う気持ちがより強くなりました。
また、息子はよくおもちゃのネジをドライバーで外し、分解したり、ぐちゃぐちゃにすることをよくしていました。
私はそれが部屋が散らかり嫌だったのですが、観察したり分解したりすることが好きだなんだな、楽しんで考えているんだなと、
それを「脳が発達している時間」として捉えることができるようになり、私がイライラすることも減りました。
脳はネットワークでつながっているため、得意な部分が伸びることで、それに連鎖して苦手な部分も底上げされていきます。
ですので、苦手な部分ばかりに注目せず、高い部分に注目して伸ばして行くことが大事になってきます。
子どもの脳を発達させるという視点で、ママや周りの大人が正しい関わり方をすれば、グレーゾーンの子ども達は伸びしろがいっぱいです。
ママは、お子さんの好きや興味を逃さず対応し、じっくり話を聞いたり、関係のあるイベントに誘ったり、お子さんの「やってみたい」を応援しましょう。
「やってみたい」を行動するうちに、困難に直面し、それに向き合う時が出てきます。
その時に親はサポートし、見守ってあげたいですね。
我が子の最強のサポーター、発達の専門家になりましょう!
執筆者: たるみ あや
発達科学コミュニケーション トレーナー