不登校中、家でゲームばかりして過ごすお子さんへの対応に悩んでいませんか?再登校のきっかけがなかなか掴めない。今回は、ゲームがやめられない子への関わり方をお伝えします。
ゲームをやめさせる方法が分からない!
不登校中のお子さんで朝起きてからずっとゲームをしている、朝ごはんも食べない、着替えない、なかなかゲームがやめられないお子さんに困っているお母さんはいませんか?
何度言ってもやめない、やめさせる方法がわからない。怒鳴ってばかりで、疲弊する毎日にへとへと・・・
我が家の息子も、小学1年生からゲームを始めるようになりました。最初は”宿題をやってからやろうね”とルールを伝えていましたが、慣れない学校生活に疲れが出てくると、「あとちょっと」「ここのところまでやったら」と言うことが増え、しばらくは様子を見ていました。
「学校で頑張っているし、疲れているのかな?せっかくゲームを楽しんでるから」と思って、スルーしていましたが、ずるずると時間が伸びていき、家にいる時にはゲームばかりしている状態に・・・2年生になってからは、学校から帰ってくるとすぐにゲームをすることが増えました。
休みの日も、ゲームをなかなかやめない我が子に「何回言えばいいの、やめなさい」と叱ってばかりでした。取り上げないとやめないことが増え、子どもはドアを叩いたり蹴ったり大暴れ。ゲームを隠した時には、家中を探しまわっていました。
息子が不登校になり、学校を休んだ日には、ゲームを朝からやろうとするため、「休むんだったら、ゲームもYouTubeも禁止! 」ゲーム時間が長くなると、視力が悪くなるんじゃないか、外で体を動かした方がいいんじゃないかと心配になり、ゲームとの付き合い方がわからず、やめさせることばかりに目を向けていました。
スマホでゲームばかりしていることが心配だった
息子が小学4年生からスマホを持ち始めたことで、さらに親子でバトルになることが増えました。スマホばかりみるようになった、息子。
スマホを持ち始めてからは、スマホとゲームを2つ同時に使うようになっていました。パパにも「2つ同時に使うのはやめなさい」と言われても、やめない。パパの言うことなら渋々やめられていましたが、だんだんと聞かなくなっていました。
勉強する時間も寝る時間もどんどん遅くなる一方で、心配事がまた1つ増えてしまいました。あれこれ声かけをしては息子との関係も悪化。親子で会話をすることも減ってしまっていたのです。
何をそんなに夢中にスマホを見ているのだろう?何か話して欲しいけど、我が家の場合、きっかけが掴めませんでした。
そもそも、決めた時間でやめられないわけ
今は、どこでもスマホやゲームが出来る環境にあります。子どもたちが、1日どれくらいゲームをしているのか、全部を把握するのは難しくなってきました。最初は、話し合って決めていたルールも、ずるずる伸ばそうとするのも、経験としてある方も多いのではないでしょうか?
うまくいかない原因として、子どもの時間感覚が身についていないことが考えられます。時間感覚の発達は、記憶力と関係しているので、ある程度年齢がいかないと難しい場合もあるのです。
記憶力がまだ身についていない時には、子どもはわざと破っているのではなく、ルールの決め方がその子の発達に見合っていないかもしれません。「もしかしてまだ時間感覚が身についていない」と理解してあげれば、ママも必要以上にイライラしなくてもいいですよね。
一緒にゲームを楽しもう!
最初に意識を変えたことは、子どものやっていることに興味を持つことでした。
子どもは何をしているのかな?何に興味があるのかな?という視点で、子どもと関わるようにすると、子どもは興味を持ってくれたことに、嬉しいと感じるようになります。
子どもと一緒にゲームをしてみると、ゲームから会話が生まれ、親子での会話に繋がりました。子どもの方からゲーム一緒にやろうと誘ってくれたり、技の出しかたなどゲームのことを教えてくれるようになっていきました。
子どもと一緒にゲームをしてみると、ゲームから会話が生まれ、親子での会話に繋がりました。子どもの方からゲーム一緒にやろうと誘ってくれたり、技の出しかたなどゲームのことを教えてくれるようになっていきました。
実際、ゲーム中静かにしていると、どうしてもやらせっぱなしになっていたので、そのままにすることも多かったです。なので、静かにゲームをしている時には、タイミングを見計らって、「何見てるの?」と声をかけるようにしました。
さりげなく声をかけて会話をすることで、そろそろやめようと自分でやめられるようになっていきました。
さりげなく声をかけて会話をすることで、そろそろやめようと自分でやめられるようになっていきました。
ゲームばかりだった不登校の息子が再登校できた!
子どもとゲームの話をするようになって分かったことがあります。息子はスマホばかり見ていると思い込んでいましたが、実は動画編集にはまり動画を作成していたのです。自分で動画を作成してYouTubeに載せたり、フォロワーを◯人にしたい!という目標も掲げていました。人気のYouTuberの動画を真似して動画を作ることに、自分から取り組んでいたのでとても驚きました。
作成した動画は、テレビの大画面に繋いで家族で見るようにしました。そうすると、自然と親子の会話が増え、「これ、どうやって作ったの?教えて」「この動画、わかりやすいね、いいね」「音楽と映像があっていて、すごくいいよ」私の子どもにかける言葉も変わり、気がつくと親子関係がスムーズになっていました。
ゲームやスマホのルールや時間にこだわり、そこだけをみるのでなく、子どものしていることに関心を向けてみるだけでも、こんなに子どもとの関係が変わるんだという発見でした。
今では、ゲームを楽しむことがあっても、次の日は学校へ行く支度もスムーズになり、安心して学校へ見送ることができています。
執筆者: 西田 奈央
(発達科学コミュニケーション)