「行きたくない」は甘えじゃない!新学期に不安になる子が不安でも行動できる関わり方

新学期前後に起こる不安は甘えでも性格の問題でもありません。原因は脳の警報反応です。進級前に小さくても行動できた体験を増やし、新学期に不安があっても行動できるための具体的な対処法を解説します。

新学期の不安は自然な反応なのか?

 

新学期前後になると不安になる子どもはいませんか?その不安は脳の警戒反応です

 

新学期が近づいたり、新学期後に不安が強くなる子どもは珍しくありません。
進級やクラス替えなどの環境変化は、脳にとって「未知」だからです。

 

未知の状況に直面すると、脳の中にある危険を察知する部分(扁桃体)が反応します
これは身を守るための正常な働きです。

 

その結果、次のような発言が増えます。

  • 「学校に行きたくない」
  • 「◯年生になりたくない」
  • 「クラス替えが嫌だ」

 

これらは異常な状態ではありません。環境変化に対する自然な防衛反応です。

 

新学期前後に不安になるのは性格の問題ではありません。甘えでもありません。

 

我が家の娘も小学生低学年の時から「学校嫌だな」と行き渋りはありましたが、小学4年生になった時、新学期から学校への行き渋りが強くなりました。

 

毎年4月が近づくにつれて「◯年生嫌だ!」と言っていましたが、4年生になると4月、5月とだんだんと休む日が増えていきました。そして、週に1,2度休む五月雨登校になってしまいました。

問題は不安があることではありません。不安によって行動が止まることです。

 

新学期の不安は放置すれば消えるとは限りません。しかし、進級前の関わりによって小さくすることはできます。

 

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なぜ不安が強い子は進級を苦手にするのか?

 

不安が強い子は自分の不安を考えて落ち着かせる力が働きにくい状態です。

また、不安が強い子どもは、危険を察知する脳のセンサーが敏感です

 

そのため、

  • 友達ができなかったらどうしよう
  • 怖い先生だったら嫌だな
  • 話しかけてもいいのかな
  • こんなこと言って笑われたら嫌だな

 

と未来を悲観的に予測します。

 

ここで重要なのは、不安は性格でもなく、なくすものでもないという点です。不安をゼロにすることはできません。問題は不安の存在ではなく、不安で行動が止まってしまうことです

進級前に適切な関わりをすると、

  • 考えて落ち着かせる脳の司令塔が働きやすくなる
  • 行動と安心が結びつく
  • 「できた」という感覚が残る

という変化が起こります。

 

新学期前後の不安は見守っていればいいのではなく、早めに対応することが大切なのです

 

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進級前に行動を止めないために大切な2つの関わりかた

 

私が実際にやったことは、2つです。

① 行動を止めない「感謝の声かけ」
② 不安に飲まれない「感情のラベリング」

 

① 行動を止めない「感謝の声かけ」

 

以前の私は、進級前に「もうすぐ〇年生なんだから!」「これくらいできなくちゃ!」と不安を募らせる声かけばかりしていました。

 

しかし、この声かけは「出来るかどうかわからない」と新学期の不安を強めて行動を止めてしまいます。

 

そこで変えたのが「ありがとう」を使った声かけです

 

例えば

・パジャマを自分で畳んでくれた時「助かるー!ありがとう!」

 

・好きなものだけでもご飯を食べた時「◯◯食べてくれたんだ!うれしい!ありがとう!」

 

出来て当たり前と思うことでも、子どもの行動に「ありがとう」と感謝の言葉を伝えます

 

人に感謝をされると「僕、私はママの役に立てたんだ!」という“貢献欲求”が満たされ、行動に自信を授けることが出来るんです。

 

②不安に飲まれないための「感情のラベリング」

 

子どもが「嫌だな」と言ったとき、「大丈夫」と返していませんか?新学期に不安がある子は、“不安に飲まれている状態”で何が不安かもわかっていません。

 

その時に必要なのは、子どもの感情に名前をつける「感情のラベリング」

 

たとえば「◯年生嫌だな」と言ったら、「ドキドキするよね」「わからないと気になるよね」と気持ちを代弁する。

 

ポイントは説明ではなく、感情を言葉にすることです

 

それだけで、子どもは不安に振り回されにくくなり、ママ自身も不安に巻き込まれることも少なくなります。

 

進級後、学校を休まず行動できるようになった変化

 

以前は進級後、だんだんと不安が強くなっていき休む日が増えていた娘ですが、5年生に進級した時の娘は不安があっても行動できるようになりました。

 

・家でのネガティブ発言が減る

・ほとんど休むことなく学校に通える

・クラスで困ったことがあっても友達に助けを求めることができる

・自分から先生に話しかけることができる

 

そんな変化が起きました。

 

そして、クラスに慣れることが早くなり、「授業は嫌だけれど、友達と休み時間に遊べるし行こうかな」そんな風に伝えてくれるようになりました。

小さくても行動が続くと、子どもは自分にもできたという感覚を受け取っていきます。この感覚が、次の不安に立ち向かう土台になります

 

不安は性格ではありません。新学期前後が不安な子どもには早めの対応をしていけば新学期に不安があっても行動できるようになります。焦らず対応していきましょう!

 

新学期前後の不安なときのよくある質問(Q&A)

新学期の不安は、様子を見ていれば自然に落ち着きますか?

A.自然に落ち着く場合もありますが、放置すると不安が強まり行動が止まることがあります

新学期の不安は脳の警戒反応によるものなので、「時間が経てば必ず慣れる」とは限りません。

進級前から小さな行動体験を増やし、「不安があっても動けた」という経験を積ませることが大切です。

「大丈夫だよ」と励ますのは逆効果なのでしょうか?

A.状況によっては逆効果になることがあります。

「大丈夫」と言われると、子どもは「この不安はわかってもらえていない」と感じやすくなります。その代わりに「ドキドキしてるんだね」「わからないと不安になるよね」と気持ちを言葉にしてあげることで、不安を整理しやすくなります。

どれくらいの行動ができれば「十分」と考えていいですか?

A.ポイントは「小さくても行動できたかどうか」です。

例えば、

・朝起きられた

・学校の話題を口にできた

・ランドセルを触れた

なども立派な一歩です。大きな変化ではなく、「不安があっても少し動けた経験」を積み重ねることが、進級後の安定につながります。

 

 

 

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<執筆者>

発達科学コミュニケーションアンバサダー

澤村祐依

 

 

 






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