気持ちの切り替えができない子どもの学校生活がスムーズになる!ネガティブな記憶をサッとシフトする方法

気持ちの切り替えができない子どもが学校生活にスムーズに参加するためには、ネガティブな記憶を残さない「切り替え力」が大切です。ADHDタイプの子どもの特性を使って、サッと気持ちをシフトして授業に集中できる方法をご紹介します!
 
 

1.休み時間の出来事を引きずって授業に集中できなかった息子

 
 
学校の先生から「お子さんが授業に集中できていないようです。」と報告を受けたことはありませんか?
 
 
とくに進みが早くなったり内容が難しくなるこの時期、授業を聞いていないとどんどん置いて行かれてしまうのでは…?と心配になってしまいますよね。
 
 
我が家の注意欠陥多動性障害(ADHD)タイプの長男も、小学校低学年の頃はよくこんな報告をされて悩んでいました。
 
 
授業に集中していない理由を本人に聞いてみると、休み時間に起こる友達トラブルのせいらしいということがわかりました。
 
 
 
 
どういうことかと言うと、友達と揉めた後に嫌な気持ちを持ったまま授業が始まると、そのことが忘れられなくてイライラやモヤモヤが続いてしまうのだそうです。
 
 
休み時間の出来事から気持ちが切り替えられないので、授業どころではなくなってしまう、ということでした。
 
 
普通は嫌なことがあったとしても、自分なりに気持ちを切り替えたり、授業に注意を向けることで忘れたりするものですよね。
 
 
それなのになんでずっとひきずってるの?心が狭いのかな?と、気持ちの切り替えができない子どもを理解できませんでした。
 
 
そして、「そんなこと気にしなくていいからちゃんと先生の話を聞いて、授業に集中しなさい!」と𠮟りつける毎日が続いていました。
 
 

息子はどうしてこのように前の出来事にこだわり、集中できなかったのでしょうか?

 
 

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2.ADHDタイプの子どもが授業に集中できない2つの理由

 
 
息子のようなADHDタイプの子どもが授業に集中できない理由は2つあります。
 
 
1つ目の理由は、発達障害・ADHDの特徴を持つ子どもはポジティブな記憶よりネガティブな記憶の方が残りやすいため、嫌な記憶を長く引きずってしまうからです。
 
 
私たちの脳は扁桃体というところで感情を生み出していて、感情とセットで入ってきた情報は記憶に残りやすくなります。
 
 
この記憶機能は、危険なことから身を守るために存在しています。
 
 
ネガティブな感情が働いたときに、「これは危ないことだった、命に関わるかもしれない!」と感じることで回避することができるようになっているからです。
 
 
つまり、ネガティブな感情は決して悪いものではないということなのです。しかし、学校生活ではこの記憶や感情をどうやってコントロールするかが重要なポイントになってきます。
 
 
 
 
2つ目の理由は、切り替えができないということです。
 
 
ADHDタイプの脳は、”感情のコントロール”や”やる気”に関係している前頭前野という部分のはたらきに苦手があり、その苦手が強いとなかなか自分で切り替えることができません。
 
 
感情のコントロールがうまくできないので、ネガティブな気持ちをいつまでも引きずってしまったり、やる気が出せず授業に集中できないのです。
 
 
では、そんな気持ちの切り替えができない子どもが授業に集中できるようにするために、お母さんができることは何でしょうか?
 
 

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3.ネガティブな記憶をサッとシフト!気持ちの切り替えができない子が落ち着く2つの方法

 
 
そこで今回はADHDタイプの息子に効果があった、お家でできる「気持ちの切り替え練習方法」を2つご紹介したいと思います!
 
 
切り替え方法の1つ目は、ルーティーンを決めておくこと!
 
 
イライラした時には、
・深呼吸をする
・頭の中で好きな歌を1曲歌う
など、イライラしたときにどうするかを子どもと一緒にルーティンとして決めておくことで、事前に対処法を練習することができます。
 
 
2つ目はタイムアウト!
 
 
この方法は、お子さんが1人で気持ちを落ち着かせる場所を1箇所決め、その場所で年齢✖︎1分ほどの時間、1人でクールダウンするというものです。
 
 
・イライラしたり怒りたい気持ちになったときはタイムアウトする
・クールダウンする場所や時間を決めておく
これらを、事前にお子さんと話し合い、決めておきます。
 
 
クールダウンする場所として、クローゼットなどの狭い空間を好むお子さんもいるため、どこが落ち着ける場所なのかお子さんと相談しながら決めてあげてください。
 
 
何か嫌なことがあったり、お子さんがクールダウンが必要な状態になった時は、「タイムアウトしてきたら?」と穏やかに促してあげましょう。
 
 
そして、タイムアウトが終わったらそのことには触れず静かに次の活動に誘ってあげてくださいね!
 
 
 
 
ネガティブな記憶を引きずりがちな発達障害やADHDタイプの子どもたちは、気持ちの切り替えが上手になることで授業に集中して参加できるようになります。
 
 
さらに、授業への参加だけでなく友達トラブルなど様々な場面でも気持ちの切り替えができるようになっていきます。
 
 
この力は、大人になって職場で嫌なことがあった場合でも自分でサッと気持ちをシフトすることができたり、切り替えて対応できるようになる「生きていく上で必要な力」なので、是非身に付けてあげてくださいね!
 
 
気持ちの切り替えができない子どもが落ち着くこの2つの方法は、家ですぐにできるものです。
 
 
子どもだけでなくお母さんの気持ちの切り替えにもとても役に立つので、イライラやストレスがたまった時には、ぜひお子さんと一緒に試してみてくださいね♪
 
 
 
 

お子さんの近くにいるママが二次障害を理解すれば悪化を防げる

 
 

執筆者:水本しおり
(発達科学コミュニケーションマスタートレーナー)

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