暴れたり反抗するわけじゃないのに、なんとなく育てにくい子どもだと感じていた息子。理由はADHD不注意優勢型の困りごとが静かに起きるタイプだったからでした。なぜADHDだと気づいたのか、見方が変わったきっかけをお伝えします。
1. 育てにくい子どもだと感じていた私が見落としていた違和感
「うちの子ども、なんとなく育てにくい?」
そんな違和感を感じたことはありませんか?
大きな問題を起こすわけではない。先生から頻繁に注意されるわけでもない。会話もできるし、優しいところやいいところもある。
それでも、なぜか気になる。
学校であったこと、あんまり話さないな…。
何を考えているのかわからないなぁ。
声をかけてもリアクションが薄いんだよな。
私は、ずっとそんな違和感を抱えていました。
中学生になってからは、「自立してほしい」という思いで、あえて手を離しました。
その頃の私は、息子が動かないと
「もう中学生なんだから、自分でできるはず」
「忘れ物をしないように、自分で気をつけてほしい」
「声をかけても動かないのは、やる気がないのかな」
そんなふうに見ていました。
そのため、手を出しすぎないことが自立につながると思いあえて見守るようにしたのです。
ところが、忘れ物が増えて提出物が出せないといったことが続くようになりました。

「なんでできないの?」
「どうしてうまくいかないの?」
「どうしたら、この子はサクサク動けるんだろう?」
ずっとそんな思いを抱えていましたが、だからといって今の対応以外にどうすれば良いのか、わからない…。
私は答えが欲しかったのです。
誰も教えてくれませんし、いくら調べてもわからないままでした。
しばらく時が過ぎ、息子が大学に入学する前にやっと、注意欠如・多動症(ADHD)とわかりました。
「ああ、今まで感じていた違和感はこれだったんだ」
やっと点と点がつながった瞬間でした。
2.静かな子どもがADHDと気づかれにくい理由
私の中でADHDというと、落ち着きがない、じっとしていられない、衝動的に動く、そんなイメージでした。
だから、育てにくい子どもだなと思う一面はあっても、静かな息子とADHDは結びつきませんでした。
ADHDと診断されても始めは納得できず、「えっ?ADHDですか?」と聞き返したくらい腑に落ちなかったのです。
実は、ADHDには大きく3つの特徴があります。
その中の2つは、私がイメージしていたような、衝動的に動くなどの困りごとが目立つタイプです。
もう1つは「不注意優勢型」というタイプです。
見た目には、衝動性や多動性のような激しさはなくてどちらかと言えば静か。
会話もできるし、一見困った様子はないように見えます。

だからこそ、見落とされやすいのですが、実はこのタイプの子は「困っていない」のではありません。
気付かれないが故に、大人になってからも困りごとが残りやすいのは実はこの不注意優勢型なんです。
3.不注意優勢型の子が抱える見えにくい困りごと
不注意優勢型の子は外からはわかりにくいですが、実際には忘れっぽい、注意が続きにくい、ものごとを順番に進めることが苦手といった特性から起こる困りごとがあります。
その場合、頭の中で整理することに時間がかかっていることが多いです。
不注意優勢型の困りごととして息子に起きていたのは、「動かない」ということでした。
声をかけても返事がなく、じっとしている。
質問してみても、反応が薄い。
そんな姿に、どう関わればいいのか悩んでいた私は「育てにくい子どもだ」と感じていました。
ほかにも、息子には忘れ物や提出物の出し忘れが多いという困りごともありました。
「失敗しながらでも自分で気をつけるしかない」と思っていましたが、実は息子は何をいつまでに出すのか、どこから手をつければいいのかが整理できず、動けなくなっていたのです。

外から見ると「やっていない」だけに見える。
困っていても、外からはわかりにくい。
だからこそ私も気づけなかったのです。
今考えると、特性から動けない理由があったのかもしれないのに、当時はまさか本人が困っているとは思ってもいませんでした。
「できない」のではなく「やらない」のだと思っていたからです。
こんな風に、不注意優勢型の子どもは困りごとが見えにくく、誤解されやすいです。
4.静かなADHD・不注意優勢型だとわかったあとの関わり方
息子がADHDとわかってから、具体的にどう関わったらいいのだろう…と思い発達科学コミュニケーション(発コミュ)を学び始めました。
すると、「育てにくい子ども」と感じていた息子への見方が変わりました。
「できるはずなのにやらない」のではなく、「動き出すための見通しや安心が足りていないのかもしれない」と考えるようになったのです。
不注意優勢型の子は、気持ちがあっても、頭の中に情報がいっぱいになって動けなくなることがあるので、動きやすい小さな一歩にするのがおすすめです。
私も息子に対して声をかける時は、「早くしなさい」などの指示ではなく、
「おはよう!体が動き出したね。今日は10:30に出るんだね」
「今日はここまで出来たらOKにしよう」
と、動きやすい小さな一歩になる実況中継のような声掛けを意識しました。
ADHDと聞くと、落ち着きのない子を思い浮かべやすいかもしれません。
実際には、不注意優勢型の子のように静かに見える子がいて、実はそういった子たちの方が助けが必要だったりします。
なぜなら、動き出せない=言葉にして助けを求められないのかもしれないから。
また、本人自身が「自分は困ってる」と気付いていないこともあるんです。
だからこそ、親の関わりは「もっと頑張らせること」ではなくその子の脳が動きやすい条件を整えることが大切だと気づきました。
不注意優勢型の子の中には、安心できること、見通しが持てることで動き出しやすくなる子がいます。

なんとなく、育てにくい子どもだと感じる違和感があるけれど、理由がわからない。
そんなときは、見えにくい困りごとがあるのかもしれない。という視点を持ってみてください。
親の見方が変わると、子どもへの関わり方も変わっていきます。
\一学期に登校しぶりや暴言が
続いたママへ/
二学期にまた調子を崩す前に
知っておきたい
ADHDタイプの子に起こりやすい
二次障害のしくみと、
おうちでできる予防・サポートを
まとめています👇
YouTube人気動画!ADHDタイプの子の脳を育てる基本の会話がわかる!
執筆者:コメダ リエ
(Nicotto Project 発達科学コミュニケーションアンバサダー)
(Nicotto Project 発達科学コミュニケーションアンバサダー)
毎日癇癪を起こしたり学校から電話といった目立つ困りごとではない。ただ忘れ物が多い、提出物が出せない。そんなことが私を不安にさせていました。脳科学からの視点が、明日からできる声掛けのヒントになるかもしれません。ぜひメルマガを登録してみてくださいね。






