ADHDの子どもがしつこいのはなぜ?やめてと言われてもやめない理由と対処法

ADHDの子どもが「やめて」と言っても何度もくり返してしまい、しつこいと感じて困っていませんか?嫌がられているのにやめられない理由と、ちょうどよい距離の伝え方など、すぐにできる対処法をわかりやすく解説します。
 
 

1.しつこいと言われてしまう…ADHDのある息子の関わりに悩んだ日々

 
 
子どもが「しつこい」と思われている様子が見られて、このままで大丈夫なのか心配になっているママへ。
 
 
どうしてやめられないのか、なぜそんな行動になるのかの背景と、関わり方のヒントをお伝えします。
 
 
今まで遊んでいたお友達が離れていってしまったり、避けられていることが見えて我が子のことが心配になっていませんか?
 
 
・うまく遊んでほしいのに、結局喧嘩になってしまう。
・暴言を吐いて、相手の子を泣かせてしまう。
・最終的に手が出てしまう。
 
 
こんな関わり方をしていることで、小さいころから遊んでいたお友達に敬遠されるようになってしまった、仲が良かった子が離れてしまった、というお悩みを抱えているお母さんは多いです。
 
 
我が家も例外ではありません。
 
 
我が家の長男は 注意欠如・多動症(ADHD)のグレーゾーンです。
 
 
今でこそ困る行動はほとんどなく落ち着いている長男ですが、少し前まで人との距離が近くて嫌がられるということがありました。
 
 
突然お友達の肩を抱いて歩き始めたり、顔を近づけて話しかけたりするからです。
 
 
 
 
距離が近くても気にならないタイプの子同士とならお互い気にしないで仲良くやれますが、近づかれるのが苦手なタイプの子にもガンガン距離を詰めるので、結果「気持ち悪いっ!」と言われてしまったりしていました。
 
 
次男は近づかれるのが苦手なタイプなので、毎日朝から兄がベタベタ近づいてくることに「ヤメてーーー!」 と絶叫しています。
 
 
長男は昔からこんな調子で距離感が近いので、しつこいと嫌がられることも多く何度トラブルになったかわかりません。
 
 
本人は「大好きだよ」「仲良くしたい」「一緒にあそぼうよ」という親愛の気持ちをこめて抱きついているつもりかもしれないのですが、誰でもかまわず抱きついたり、相手が「やめて!」と言っているのに繰り返しやるので「しつこい!」「わざとやってる」と誤解されたりします。
 
 
その誤解からケンカになったり、拒否されたことに対して暴言が出てしまったり、手が出てしまったりするのです。
 
 
お子さんの人との距離はどうですか?「うちもそう!」とか「近すぎてしつこいと思われて嫌われないか心配」と感じていらっしゃる方もいるかもしれませんね。
 
 
「どうしてそんなに近づくの?」と疑問に思うこともありますよね。 それには、パーソナルスペースが関係しています。
 
 
\怒っても注意しても変わらない困りごとに/
“関わり方”を変えることで、
親子の毎日が変わり始めることがあります。
ママに知ってほしいヒントを
無料の電子書籍にまとめました👇

 
 

2.どのくらいか知っていますか?自分のパーソナルスペース

 
 
私たちは自分以外の誰かと接する際に、いろいろな「距離」を取っています。
 
 
そのときに自分のまわりにできるこの距離の範囲を「パーソナルスペース」と呼びます。
 
 
自分のまわりに、木の年輪のように何重もの「輪」があると想像してみてください。
 
 
1つ目の輪の中には自分しか入っていません。
 
 
その次の輪には、パートナーや子ども、自分の両親、そのまた次の輪には親戚の人、友人…といった具合に広がって行きます。
 
 
この輪の中に誰を入れるのか、その輪の幅が広いのか、せまいのかは自分と相手との関係性によります。
 
 
相手との距離を広く取るのか、せまく取るのかは無意識に自分の意志で決めているのです。
 
 
私たちにも経験がないでしょうか?
 
 
初対面なのに妙に近づいてくる人に「なれなれしい」と思ったり、反対に自分では親しいと思っている人に距離を取られてしまい「よそよそしい」と感じたりするのは、このパーソナルスペースがあるからなのです。
 
 
つまり、人には誰にでもそれぞれ心地よい距離感があるということなんです。
 
 
この距離感をつかむのに手がかりとなるのが「視線」「声の大きさ」「接触」「表情」などの非言語のコミュニケーションです。
 
 
 
 
そして、ADHD・グレーゾーンの子どもは脳の発達にアンバランスさがあるため
 
・相手の表情や気持ちが読み取りにくい
・自分の気持ちを言葉で伝えるのが難しい
・ダメと分かっていてもやめられない
距離感を嫌がられていることがわからない
 
などの困り感を抱えていることが多く、この距離感をうまくつかんでパーソナルスペースを理解することが難しいです。
 
 
そのため、コミュニケーションの機会を逃したり、誤解されたり、嫌がられてもまたやってしつこいと嫌がられるなどの対人トラブルにつながったりしてしまいます。
 
 
お友達が離れていくのを見るのは親として切ないですよね。子どもには人間関係での傷つき体験はできるだけしてほしくないと思います。
 
 
将来豊かな人間関係を築くためにも、人との適切な距離の取り方について教えてあげるためにはどうしたら良いのでしょうか?
 
 
宿題も支度も進まず、
怒ってしまう毎日でも大丈夫。
まずは“トラブルタイム”を減らす
時間ごとの会話ルーティーンを
無料公開↓↓

 
 

3.ADHDタイプの子どもが適切な距離感を身につける方法

 
 
非言語コミュニケーションが苦手なADHDタイプの子どもへの距離感を身につける方法を説明していきますね。
 
 

①子どもの気持ちをことばに出して伝える

 
 
まずは、お家でお子さんがお母さんやきょうだいにくっついてきたときは
「くっつきたいんだね」
「遊びたいんだね」
とお子さんの思いを言葉にしてあげることから始めて下さい。
 
 
「もう〇年生だからダメ!」など突き放すのではなく、一旦は受け入れてあげましょう。
 
 
急にスキンシップを禁止したりすると、混乱したり、ストレスが増してしまいます。
 
 
スキンシップには色々な種類があります。
 
 
例えば、
・モノを手渡しする
・ハイタッチする
・握手する
・一緒にソファーにすわってTVをみる
・お風呂上りにクリームを塗ってあげる
など、これらも立派なスキンシップになります!
 
 
受け入れたあとに、人に抱き着く以外に「嬉しい」「楽しい」という気持ちを共有できる方法があることを伝えてあげましょう。
 
 

②パーソナルスペースに関して具体的に伝える

 
 
子どもに距離の取り方を教えてあげるときに
「離れて」
「近づかないで」
「広い」
「せまい」
ではうまく伝わりません。
 
 
具体的な距離感を分かりやすいものに例えるなどで、言葉にして伝えることがポイントです。
 
 
 
 
一般的に親密さをあらわすパーソナルスペースは約50センチです。
 
 
例えば、
・「前ならえ」をしたときに相手にぶつからない広さだよ
・机1個分はあけようね
・(実際にメジャーを見せて)50センチってこれくらいだよ
・半径50センチくらいのフラフープの中に入ってみる
など目で見たり、感覚で感じられるようにしてあげてください。
 
 
これだけじゃ子どもに伝わらない…と感じたときはちょっとしたゲームにしてみるのもオススメです。
 
 
まず、「話をするときにちょうどいい距離をとってください」と伝えます。
 
 
子どもに「ここまできたら近すぎ」「このぐらいがちょうどいい」ということを自由に伝え合ってもらいます。
 
 
きょうだいやお友達同士でやると、楽しみながらも人それぞれ心地いいと感じる距離が違うことをより深く理解することができるようになります。
 
 
そして子どもがよい距離感を保てているときには褒めてあげることで、このくらいがいいのかと覚えさせてあげてくださいね!
 
 
このように 言葉での説明、視覚的な理解、ゲームを通じた実践、そしてできた時の肯定といった「距離感を身につける方法」を色々試しながら、本人がどの方法なら距離感を実感できるのかを探してみてくださいね
 
 
小学生になると、これまで「かわいい」と許されていた抱きつきなどの行動も、繰り返すことでしつこいと感じられたり、不自然に思われたりするようになります。
 
 
そうなると私たち親も「しつけなければ!」と焦ってしまいがちです。
 
 
しかし指摘すればするほど本人は駄目な理由がわからず「否定された!」と思って傷ついてしまうかもしれません。
 
 
「急に抱きついたらびっくりするよね」「繰り返しやるとしつこいと思われるかもしれないね」など、社会のルールを折に触れて教えながら、お母さんとのコミュニケーションでお子さんのトラブルの原因を減らしていけると良いですね。
 
 
◆ ADHDの子どものしつこい行動 よくある質問
Q1. ADHDの子どもが、相手に嫌がられているのについついしつこくしてしまう原因は何ですか?
 
水本しおり
水本しおり

ADHDの子どもがしつこくしてしまう主な原因は、相手の気持ちや適切な距離感を掴むのが苦手だからです。 本人は「仲良くしたい」「一緒に遊びたい」という好意の気持ちで関わっていますが、相手から「やめて」と言われたときに、その意図を正確に理解できず行動を繰り返してしまうことがあります。

 
 
Q2. ADHDの子どものしつこい行動は、年齢の成長とともに自然に落ち着きますか?
 
水本しおり
水本しおり

ADHDの子どものしつこさは、成長とともに落ち着くケースもありますが、自然に改善するとは限りません。 周囲の大人が、相手の気持ちや適切な距離感を具体的に教えていくことで、子ども自身が少しずつ適切な関わり方を学習していきます。

 
 
Q3. ADHDの子どもがしつこくて友達から嫌われないために、家庭でできることはありますか?
 
水本しおり
水本しおり

ADHDの子どものしつこい行動は、家庭での関わり方を工夫することで改善が期待できます。まず子どもの「仲良くなりたい」という気持ちを受け止めた上で、「ハイタッチをする」「握手をする」など、相手が安心できる適切なコミュニケーション方法を具体的に教えて繰り返し練習することがおすすめです。

 
 
 
 
「また学校で怒られているかも…」
そんな不安が続くママへ。
授業に参加しづらい理由と、
落ち着いて受けやすくなる
“家での対応”と“先生への伝え方”を
まとめています👇

https://www.agentmail.jp/lp/r/23450/183407/

 

 

YouTube人気動画!ADHDタイプの子の脳を育てる基本の会話がわかる!

 
 
執筆者:水本しおり
Nicotto Project 発達科学コミュニケーションマスタートレーナー)
 
 
非言語コミュニケーションが苦手なADHDタイプキッズですが、誰とでも仲良くなれるという良さがあります!Nicotto ProjectではADHDタイプキッズの才能を伸ばすことを目指しています。興味がある方は個別相談にお話を聞きにいらしてくださいね! 
タイトルとURLをコピーしました