発達障害・グレーゾーンの小学校入学準備で勉強が楽しくなるマル秘テクニックとは?

いよいよあと半年でピカピカの一年生になる発達障害・グレーゾーンの年長さん。小学校入学準備は進んでいますか?特に勉強については不安を感じているお母さんが多いのではないでしょうか。子どもが「楽しく」勉強に取り組めるテクニックをお伝えしますね!
 
 

発達障害・グレーゾーンの子どもとそのお母さんにとって、小1の壁は高くて手ごわい…。それ、当然のことなんです!!

 
 
いよいよあと半年でピカピカの一年生になる年長さん。ランドセルも準備し、ニコニコしているお子さんを目にして、皆さんも喜びを感じている頃だと思います。
 
 
でも、発達障害・グレーゾーンの子どもを持つお母さんにとっては、喜びを感じる一方、「小学校でうまくやっていけるだろうか」「子どもが入学後につまづいたらどうしよう」不安を感じている部分も多いのではないでしょうか。
 
 
「小1の壁」という言葉があるくらい、小学校へ入学するというのは誰にとっても大きな出来事ではあるのですが、特に発達障害・グレーゾーンのお子さんとそのお母さんにとって、その壁は高くて手ごわいもの。
 
 
不安に感じるのは当然のことなんです。
 
 
園と小学校の一番の違いは「お勉強」。遊び中心の園生活から、急に学習中心の学校生活へシフトする1年生。その大きな変化にとまどってしまいますよね。
 
 
ですので、少しでもお勉強に慣れさせるために、入学前に練習しなくちゃ!!と焦ってしまうのです。
 
 
 
 

小学校入学準備のために勉強をさせなきゃ!!と焦るお母さん。その準備、お子さんにとってネガティブな「しつけ」になっていませんか?

 
 
ちまたには、就学準備についていろんな情報があふれています。
 
 
小学校に入学するまでに身につけておきたいことのリストの中には、
 
「きちんと45分間椅子に座れる練習をしましょう」
 
「自分の名前は読み書きできるように」
 
「数字は100まで数えられるように」
 
「時計は読めた方がよい」
 
など、今はまだできないことがたくさん並んでいるかもしれません。
 
 
それを見て、親の方が焦ってしまい「ちゃんとできるようにしなくっちゃ!!」と考えてしまう方もいらっしゃるでしょう。
 
 
確かに、リストにあげられていることは、小学校入学の時点でできた方がいいことではあるのでしょうが、問題は、それらをできるようにしようと思うあまり、子どもに無理な練習をさせてしまうのではないかということ。
 
 
お母さんがある日急に、
「今から時間をはかるから、45分間椅子に座ってなさい」と言って子どもを椅子に座らせる練習を始めたり、
 
「〇時〇分になったら出かけるよ」と時計を見るように言ったり、
 
楽しいはずのお風呂の時間にも「ひらがなと数字の練習をするよ!!」とひらがな表や数字表を貼って読ませたりしたら…。
 
 
できなかったら、
 
「なんでできないの!!」
 
「これできないと、小学生になれないよ!!」
 
という風に言われてしまったら…。
 
 
お子さんはどう感じるでしょうか?
 
 
「お勉強ができないと小学生になれないんだ」
 
「小学校ってがんばらないとダメなところなんだ」
 
というようなネガティブなイメージを持ってしまうかもしれません。
 
 
子どもにとって楽しいはずのおうちでの時間が、苦痛を伴う「しつけ」の時間になってしまうのです。これでは、いくら小学校にポジティブな印象を持たせようとしても、難しくなってしまいますよね。
 
 
 
 

必要なのは小さな成功体験の積み重ねと親子のコミュニケーション!!楽しい!&失敗しない!お勉強準備のポイントとは?

 
 
でも、やっぱり入学までにはいろんなことができるようになった方が子どもも困らないだろうし、小学生になるんだから少しくらい頑張らせたっていいんじゃない?と思っているお母さん。
 
 
実は、子どもが嫌だな、と思うような頑張りは、逆効果なんです。
 
 
脳は、楽しいことやわくわくすることに対してはよく働くようになっているので、楽しい行動はポジティブな感情とセットで記憶されます。
 
 
その結果、次に同じ行動をするときにポジティブなイメージがわいてくるため、その行動をしやすくなり、それを繰り返すことで行動が定着していくのです。
 
 
反対に、失敗した、怒られた、といったネガティブな記憶が残ってしまうと、その行動はなかなか定着しないことになり、子どもの拒否感も強くなってしまいます。
 
 
それだけでなく、小学生になってお勉強をする、というわくわくするはずの体験が、就学準備をいやいやさせることによって、ネガティブな記憶として子どもの脳の中に刻まれてしまうかもしれません。
 
 
つまり、お勉強の準備で大切なのは、子どもが小さな成功体験を繰り返してそれをどんどん記憶すること!!そして、その成功体験に対して、お母さんがどんどん肯定的なコミュニケーションを届けていくことにあります。
 
 
そのためのポイントは、楽しく、失敗しない!!ということ。
 
 
発達障害・グレーゾーンの子どもは、普段の生活で注意されたり叱られたりといったネガティブなコミュニケーションを多く経験しているので、自信を失っていることも多いもの。より楽しく、失敗しない就学準備が重要になってくるのです。
 
 
お勉強の準備をするときには、子どもの様子をよく観察し、やっていることを肯定的にとらえた声かけをしてあげてください。
 
 
肯定的な声かけって言われても、うちの子ほめるところないし…と思われるお母さんもいるかもしれません。
 
 
今やっていること、やり始めていること、できていることを言葉にするだけでいいんです。「あなたが頑張ってるところ、お母さんはちゃんとみているよ」というポジティブなメッセージを、わかりやすく伝えてあげてくださいね。
 
 
 
 

今すぐ簡単にスタートできる!!親子のコミュニケーションを利用した、おススメ就学準備の3STEP、教えちゃいます!!

 
 
では、ポジティブな親子のコミュニケーションを利用して、今すぐ簡単に始められるおススメの就学準備の3STEPを教えちゃいます。
 
 

◆STEP1 お勉強に必要な自分のモノを準備

 
 
どんな子どもでも、自分のモノを準備してもらえるのはうれしいもの。まずは、お勉強に必要な、えんぴつ・筆箱・ノートなどを準備しましょう。
 
 
入学後は学校指定やシンプルなものを準備させられることが多いのですが、ここではお子さんと一緒に好きなものを選ぶようにしましょう。
 
 
自分のお気に入りのモノを選び、それを使ってお勉強をする。これは子どもにとってとてもテンションが上がることですよね。
 
 
一緒に買い物に行って学用品を選ぶ、という経験にもコミュニケーションが必須!!あれがいい、これがいいと、お子さんとたくさん会話をしながら選びます。
 
 
ここでのポイントは、お子さんが何を選んでも肯定して受け入れるということ。こんなの使いにくいんじゃ、と思ってもまずはお子さんの「好き!!」を肯定してあげましょう。
 
 
お母さんにとっても、「へえ~、こんなのが好きなんだ」と、お子さんの知らない一面を発見することができるかもしれませんね。
 
 

◆STEP2 自分だけの場所を作る

 
 
次に、家でお勉強する場所を作ってあげることもおススメ。場所といっても、わざわざ学習机を準備するわけではなく、「ここが○○ちゃんがお勉強するところだよ~。いいねえ」と言って場所を決めてあげるだけでよいのです。
 
 
そして、その「自分だけの」場所で、お勉強だけでなく、本を読んだり遊んだりと好きなことをできるようにしてあげましょう。その場所に座って、お子さんが楽しんで何かをできるのがポイントです。
 
 

◆STEP3 自分のモノを使い、自分の場所に座って、何かをやれていることをほめる!!

 
 
小学校1年生の子どもが集中できる時間って、だいたい15~20分程だといわれています。
 
 
でも、好きなことをして過ごしていると、知らない間に長い時間座れているということもよくあります。あえて「座る練習」をするのではなく、楽しいことをしてたら知らないうちに座れてた!!という風にできるといいですね。
 
 
お勉強だけではなく、お絵かきや読書でもよいのです。
 
 
「おっ、座って○○できてるね~」
 
「もうすっかり小学生みたいでカッコいいね」
 
「えんぴつ、上手に使えてるね!!」
 
など、ポジティブな声かけをやってみましょう。
 
 
自分で選んだものを使い、自分だけの場所に座って何かをやれていること、ただそれだけでほめられる、という経験が、小学校へ向けてポジティブな気持ちを引き出してくれますよ。
 
 
どうでしたか?お母さんも一緒になって、コミュニケーションを楽しみながら、楽しく!失敗しない!就学準備に取り組んでみてくださいね。
 
 
半年後、笑顔で入学式を迎えられることをイメージして楽しんでいきましょうね。
 
 
 
 
楽しく!失敗しない!子育てのコツ、大公開中!!
 
 
執筆者:森中博子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
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