さて今日は
「先取り不安のループが、
心と体を止めていく話」
というお話です。
朝、学校に行く時間が近づくと
遅刻寸前なのに
前髪をやたらと気にする…
自分のペースで身支度を
進めているように見える…
「そろそろ着替えようか」
「靴下は?」
「もう〇分だよ」
ママは機嫌を損ねないように
できるだけ穏やかに声をかけても
子どもは一向に進まない…
それどころか逆切れされる…
なんてことありませんか?
そして最後は、
「もう無理!」
「ママのせい!」
とかんしゃくになる。
ママから見ると、
普段のお子さんの様子が
朝になると別人みたいに見えませんか?
もっと早く支度すればいいのに、
遅れているんだから前髪くらい
諦めたらいいのに…
そう思いますよね。
でも子どもの中では、
身支度そのものではなく、
その先にある学校の不安が
一気に押し寄せている状態なんです。
そう、先取り不安のループです。
ママだって、
怒りたいわけじゃない。
でも毎朝これが続くと、
心が削られていく。
「また今日もダメなのかな」
「甘えなの? 本当に無理なの?」
「どこまで受け止めればいいの?」
「私の関わり方が悪いのかな」
行かせたい。
でも心を壊したくない。
休ませたい。
でもこのまま止まったら怖い。
その板挟みの中で、
ママは毎朝、身支度ひとつに
ものすごいエネルギーを使っています。
これは、
「身支度が苦手」
という話だけではありません。
先取り不安のループで、
脳と体が先に疲れている状態です。
「先生に何か言われるかも」
「友達にどう思われるかも」
「途中で具合が悪くなるかも」
この“かも”が増えるほど、
脳は今ではなく、
未来の不安に反応します。
すると、
服のタグが痛い。
音がうるさい。
匂いが気持ち悪い。
お腹が痛い。
頭が痛い。
吐き気がする。
心の不安が、自律神経を通じて、
感覚過敏や体調不良として出てくる。
さらにそれが余計に不安を
募らせる負のスパイラルに。

だからこれは、
わがままではなく、
未来への不安が、
今の体と行動を止めている状態なんです。
先取り不安が強い子に、
いきなり
「今日、学校行けそう?」
と聞くと、
脳は一気に未来へ飛びます。
だから必要なのは、
学校の話をする前に、
今できる一つにフォーカスすること。
「行くかどうか別として
靴下はいてみたら?」
「朝ご飯、パンにする?
それともご飯にする?」
登校を一気に目指さないのが
ポイントです。
顔を洗う。
制服を触る。
靴下を履く。
ご飯を食べる。
玄関まで行く。
この小さな行動を、
脳に記憶させていきます。
そしてできたら、
25%ルールで
「ごはん一緒に食べられてうれしい」
「制服着たんだね」
「昨日より早く起きられたね」
と言葉にする。
これは甘やかしではありません。
“不安があっても少し動けた”
という記憶を残す関わりです。
調子がいい日に動けることと同じくらい、
調子が悪い日に崩れきらないこと。
そこに、
回復を進めるカギがあります。


