吃音の対処法「合理的配慮」とは?
我が子が吃音を発症した時、どの親御さんも真っ先に心配になるのは、からかいやいじめにあわないか、ということではないでしょうか。
そのような状況にならないように、従来の吃音治療の中では、合理的配慮をお願いすることを勧めています。
私の講座では、合理的配慮の仕方などを詳しく解説する時間は敢えて設けていません。
どうしてかというと、合理的配慮はやって当たり前のことであり、たくさん書籍も出版されていることなので、情報はいつでも手にはいるものだからです。
吃音の合理的配慮とは、
・どんな時にどもりやすいのか
・どもって発言や発表ができない時のフォロー
・発表や宿題(音読、九九の暗唱など)への配慮
など、本人が過ごしやすい環境の変更や調整を、本人・親・先生が連携をとり行うものです。
とても大事なことですが、大人が守れる範囲には限界があります。その限界を超えた範囲はどう守っていったらよいのでしょうか。
吃音があっても困難を乗り越える生きる力を育てるNicotto Project!
合理的配慮のメリット→固定の場所では威力を発揮
デメリット→臨機応変に対応が出来ないことが多い(限界がある)
先生の協力のおかげで無事に1年を過ごした、というお子さんはたくさんいます。
ところが、子どもたちの世界はどんどん広がっていきます。
クラスだけではなく、学童や習い事、公園であったお友達など、大人が介入しきれない人との交流も増えてきます。
私たち大人は子どもを完全に守り切ることはできない、と思った方がよいと思います。
Nicotto Project(ニコットプロジェクト)は、吃音があっても、苦手なことがあっても、自分を卑下せず困難を乗り越える生きる力を育てる方法をお伝えしています。
生きる力を育てれば吃音に振り回されずに夢を持つことができる!
Nicotto Projectは、ママが即座に対処できるようになるから、子どもの吃音がよくなるだけでなく、5年、10年と続く子育てで、どんな悩みがきても対応できる軸がわかるんです。
どもる、どもらないに価値基準を置きがちですがそうではありません。
どんなに子どもが小さくても、育てたい心は、
・自分を否定しない心
・自分の意思や考えに自信を持つ心
・ブレない心
・自分で窮地を乗り切る心
この4つの心を育てておくことが大事です!そうすれば、例えからかいやいじめがあっても、乗り越えられる力に変わります。
そうすると、子どもが何かやりたいことを見つけた時、または、夢を持った時に、吃音を理由に諦めたり、どもることにとらわれて自分を見失わずにいられます。
吃音のある子に届く!肯定テクニック「実況中継」とは?
では、どんなことをしたら良いの?というと、実にシンプルです。
「〇〇してるね」と、当たり前と思うことでも笑顔で、子どもが行っていることを実況中継してあげましょう。
「手洗ったね!」
「ゴミ捨てたね!」
「ご飯食べてるね!」などでOKです。
「褒められるようなことじゃない」という感情を捨てて、どんな些細なことでも肯定の声かけをして、自信をつけさせましょう!
吃音のある子は、どもるたびに「うまく話せなかった」と自分に罰をしている子がいます。
そうすると自信がどんどんなくなっていき、行動力が減ってしまいます。
実況中継のテクニックは、「あなたに気づいているよ」と子どもが感じ、「ママが関心を持ってくれている!」と嬉しくなり、どんどん自信につながり、次の行動や挑戦につながっていきます!
行動力が増えれば増えるほど脳は発達していき、どもりにくい脳へ、そして困難に立ち向かえる子に変化していきます!
ママの声かけで吃音を良くする!
私たち大人がどんな言葉を日常的に使うかで、子どもは大きく変わってきます。
「また?」
「何度も言ったよね」
「いい加減さ〜」
「どうして?なんで?」
このような言葉を日常的に使っているとしたら、脳の発達にとって逆効果です。
特に、吃音のある子には合わない言葉なので、今日からその言葉は捨ててしまいましょう!
吃音やからかい、いじめに負けない!ママの声かけで10年先にもつながる生きる力を授けていきましょう!
執筆者:おざわつきこ
(発達科学コミュニケーションマスタートレーナー)