幼児期に発症した吃音を、言葉の教室に通わずにお家で吃音を良くする方法があるのをご存知でしょうか。お子さんに言葉の練習をしないので、吃音を意識させることなく、ママがお家で365日対応することでお子さんの吃音を良くすることができます。
幼児期の吃音を良くするには対応している「量」が大事
幼児期に吃音を発症したけど、「言葉の教室に通って本当に吃音は良くなるの?」「子どもが吃音を意識しすぎてかえって悪化しないか心配」とお悩みのママはいませんか?
言葉の教室に通って治療を受けて、吃音を意識させてしまった上に吃音が良くならなかったらどうしよう?と、とても慎重になりますよね。
実は、言葉の教室に通わなくても、お家でママが吃音を良くする方法があり、しかもその方がより早く効果を実感できます。なぜこの方法がより早く効果を実感できるのかというと、まず挙げられるのは「子どもに言葉の練習をしないので吃音を意識させずにすむ」からです。
吃音キッズに言葉の練習をさせると「自分の話し方が良くないからこの訓練を受けているんだ」と吃音をより意識させてしまいます。もちろん、言葉の練習をすると吃音が良くなる子もいますが、それだけでは良くならない子がいるのも事実です。
さらにもう一点は圧倒的な「量」です。言葉の教室に通うとなれば、せいぜい通っても1週間に1回、2週間に1回といったところです。1回がおおむね60分とすると、週1で1ヶ月通ったとしても240分です。
ですがお家でママが365日吃音に良い対応ができたらどうでしょう?毎日、しかも24時間吃音に良い対応をすることができるということになります。その差は歴然としていますよね。
娘の吃音にママが365日体制で対応するからすぐに吃音が良くなり、ぶり返しもない
2歳で吃音を発症した我が家の娘の吃音治療に関しては、私も慎重になっていました。
言葉の教室へ通って吃音を意識するようになって余計に悪化しても困るし、 言葉の教室に通って確実に吃音が良くなる保証はどこにもないと考えた時に、私が吃音に詳しくなってお家で良くするしかないと即座に覚悟を決めました。
そこで、吃音に良い対応をお家で学び実践すると、たった2週間で吃音が良くなりました。
365日体制でやるから効果が出るのも早い
幼児期の吃音は早めに対応を開始することで良くなりやすいという特徴があります。なぜかというと、幼児期の吃音は、吃音に対するネガティブな記憶が学童期や青年期など比べると圧倒的に少ないからです。
周囲から吃音を指摘されたり、からかわれたりすると、どもるたびに自分で自分を責めるようになり、吃音に対するネガティブな記憶がたまっていきます。そうなると、どんどん吃音を意識するようになるのです。
吃音は意識すればするほど悪化しやすくなります。さらに、冒頭でも述べましたが、吃音に良い対応をする量が効果を引き上げてくれます。このダブル効果で吃音が早く良くなるのです。
幼児期の吃音にお家で365日対応する方法
では、どうやって幼児の吃音をお家で365日対応で良くするのでしょうか? 一つずつお伝えしますね。
◆やわらかい声、声のトーンに気をつけて話す
我が家の娘は、やわらかい声で声のトーンを高くしてお話するだけでどもる頻度が一気に減りました。娘の場合、声のトーンが低いと「ママが怒っている」と感じてしまうようでした。
ただ、声のトーンが低い方がいいというお子さんも中にはいますので、我が子はどっちのタイプなのか見極めてみてください。
◆いつも笑顔でいる
人の脳は言葉よりも見た目の情報が先に脳に届きやすいという特徴があります。ママがいつもニコニコ笑顔でいるだけで吃音はスーッと落ち着きます。
◆ゆっくり話す
吃音はママがゆ〜っくりゆ〜ったり話すとどもりにくくなる特徴があります。ママの話し方を子どもが真似するので、「話し方を練習させられている」と子どもに気付かれずに、子ども自身がどもりにくい話し方ができるようになります。
◆時間に余裕をもって行動し、バタバタしない
お家の中で、ママがバタバタ慌ただしく動いていると、繊細な一面を持っていることが多い吃音キッズは「ママ怒っているのかな?」と感じてしまい、その感情がそのまま吃音に影響します。バタバタしないで済むように20分前行動をおすすめします。
◆子どもを褒める声かけをする
褒めるにしても、実はいろんなテクニックがあります。子どもがしていることを褒める、スキンシップ、子どもがしていることに興味や関心を示す、感謝を伝えるなども全部「褒め」に値します。
「手を洗ったね」
「(抱っこをせがまれたら)
「抱っこしてほしいんだね」と笑顔で言い抱っこする」
「何を作ってるの?」
「お皿を片付けてくれてありがとう」
これらをお家でママが毎日実践するから、言葉の教室に通うよりも早く吃音が良くなるのです。
吃音キッズに吃音を意識させずに早く良くしたいのであれば、今すぐお家で対応を開始することを強くおすすめします。
執筆者:はせがわかすみ
(発達科学コミュニケーショントレーナー)