昔から手がかからなくて
周りに合わせて動いてくれる
いい子こそ要注意という
お話をします。
なぜなら、
自分の気持ちや考えを
表現することができず、
小さな我慢をたくさん
積み重ねて、
そのストレスが吃音となって
出てる子だからです。
このタイプの子の場合は、
放っておくと、
吃音を隠すことは
上手になるのですが、
それについて
悩んでいることを
親にも相談できず、
両親や先生、友達に
どもることが知られたら
どうしよう、、、
といつも不安な中、
生きていくことに
なる子がいます。
私のダイレクトメールには
10代や20代の若い子から
そのような相談がよく来ます。
SNS上の私に
相談してくるしかない、
という子を一人でもなくしたい。
それには親御さんの
協力が必要なんです。
なぜなら、一人で
悩ませないようにするには、
なんでも話し合える
親子関係になることが
必須だからです。
そのためにやっていただきたい
2つのことを解説していきます。
1つ目は、
できたことを褒めずに、
そのプロセスを褒める、
ということです。
たとえ、最後まで
やりきれなかったとしても、
上手じゃなかったとしても、
失敗したとしても、
必ずお母さん、お父さんは
その中で良かったことを
肯定する、
ということを
地道に続ける
ことが大事です。
次第に
「いい子じゃなきゃ!」
「できるようにならなきゃ!」
「スラスラ話さなきゃ!」
という完璧主義な考えが
ほぐれて、
いい子症候群を
卒業できるように
なるからです。
次に、大事なことは、
親がなんでも
判断しない!
決めない!
口出ししない!
ということです。
例えば、
その日に着る服は
誰が決めていますか?
「ピンクがいいよ」
や
「青の方がいいね」
など言っていませんか?
髪型も誰が決めていますか?
お風呂や勉強、
ゲームをするタイミングも
親が決めていることは
ありませんか?
親には理想の子ども像や
理想の1日があると思います。
いい子症候群の子は、
それに気づくと無意識的に
合わせようとしてくれますが、
本当は、ピンクじゃなくて
水色が好きかもしれません。
青じゃなくて赤が
良いかもしれません。
三つ編みではなく、
ポニーテールが
いいと思っているかも
しれません。
もっと言うとしたら、
お出かけする時の
経路や順番はいつも
誰が決めていますか?
お店選びも親が誘導
していませんか?
いい子症候群の子に限らず、
親が管理しすぎると、
こどもが自分で考えて決める
思考力、判断力は育ちません。
日頃から、
子どもに意見を聞く習慣を
つけてください。
聞き分けの良さが強い子は
いきなり聞かれると
答えられず、
聞かれることが逆に
負担となる子がいるので、
そこだけ注意してください。
そんなお子さんは、
まずは「どっちにする?」
と選択肢を与える質問から
始めましょう。
「ハンバーグと焼肉
どっちがいい?」
などです。
その時のお約束は、
どんな答えを言ってきたと
しても絶対に否定しない
ことです。
子どもの言った通りに
しているという方の中に
残念なことをしている方が
いるので、
そこも注意してください。
例えば、
子どもがハンバーグを
選んだのに、
「ハンバーグか、、、
ママお昼もハンバーグ
だったんだよね。
ま、いっか。
ハンバーグにしよう!」
とか言ってしまっていたら
全然、効果ありません。
むしろ逆効果!
「やっぱり言うんじゃ
なかった。
もう言うのやめよう。」
とマイナスの効果になるので、
どんなに牛タンを
食べたかったとしても
「いいね!ハンバーグにしよう!」
と笑顔で賛同してください。
自分が決めてもいいんだ!
自分がほしいものを
言ってもいいんだ!
自分が行きたいところ、
やりたいことを
言ってもいいんだ!
という会話の成功体験が
積まれていくと、
どこまでだったら
お母さん、お父さんは
許してくれるんだろう?
とお試し行動の時期に
入ります。
ようやくガチンコ勝負
のステージに上がれる!
というわけです。
今までだったら
絶対言わなかったことを
言うようになります。
よくあるのが、
お店で「あれ買って!」と
駄々をこねるなどです。
次第に、
「もっと!」と要求が
エスカレートする段階
も迎えます。
ここでわがままが過ぎる、
と感じることが出てきますが、
ここで大事なことで、
お母さんとお父さんが
絶対に否定はしない、
を続けることです。
すべてを受け入れる
必要はないんです!
「へ〜、こういうのが好きなんだ。」
「なるほどね〜。あなたは
そういうところに行きたいんだね。」
と叶えてあげられなかったとしても
同意する、
共感する、
受け入れる、
ことをしてください。
この時に
親であっても「え〜⁉︎」
と思うような、
共感できないようなことを
言い出されることがあります。
「豚を飼いたい!」
「〇〇君(弟や妹)、嫌い!
生まれてこなければよかったのに!」
など言われても、
それを表情や態度に
見せない、ということです。
どんな希望でも否定はされない、
受け入れてもらえる、
という成功体験が
積み上がっていくと、
徐々にわがままは減って、
落ち着いてきます。
そして、自分の想いや考えを
言葉で表現するようになるので、
ストレスを溜め込みにくくなります。
親に言いにくいこと、
ということがなくなるので、
吃音で悩んだ時、
お友達関係で悩んだ時、
先生に叱られて落ち込んだ時も
親にすぐに報告する子に
なります。
事が大きくなる前に
親も子どもの状態を
把握することができるので、
しっかりそこで
カウンセリングをして
あげられると、
ストレスを溜め込まずに
吃音も悪化したり、
ぶり返したりせず
むしろよくなっていきます!
いい子症候群の子は、
本能的にやってしまうので、
難しいところがあります。
けれども、
親の対応次第で、
変えることはできるので、
ぜひ、今、気づいた方は
親の対応から変えることを
始めてほしいと思います!