甘えん坊な5歳吃音キッズが「ママやって!」から「自分でやる!」に変わった自立までのストレスをかけない3ステップ

お家で吃音をよくする対応

 

「吃音のある子にストレスは大敵」と聞いて、自立してほしいけど甘やかしてばかりになってしまい落ち込んでいませんか?ストレスをかけずに、吃音のある息子が自分で行動できるようになった方法をお伝えします。

「ママやって」と甘える5歳に「ストレスをかけたくない」とただ受け止めていた甘え

吃音のある子どもに「ストレスはよくない」と聞いたことはありませんか?
 
 
私には吃音のある5歳の息子がいます。
 
 
私もネットで調べるとそう書いてるのを見て、なるべくストレスをかけないように気を付けていました。
 
 
その結果、家ではなんでも「ママやって!」
 
 
 
 
登園準備、着替え、食事、歯磨き、トイレ・・・
保育園ではできているのに、家では全部ママ、ママ、ママ・・・
 
 
「まだ5歳だから仕方ない
「嫌なことはさせないほうがいい、だって吃音に悪いから
 
 
そう思い込んで、ただ受け入れていました。
 
 
でも心の奥では「このままでいいのかな?」不安を抱えていたのです。
 
 
この記事では、ストレスをかけずに、甘えん坊な吃音のある息子に「自分でやりたい!」と自立が芽生えた方法をお伝えします。
 
 

研究者が伝える「ストレス」と吃音の関係

吃音研究の第一人者、チャールズ・ヴァン・ライパーは吃音の悪化要因を次のようにまとめています。
 
 
・ストレスに感じた経験や記憶
・不安や恐怖、嫌だった出来事
 
 
つまり、吃音は「どもった経験」だけでなく、日常のちょっとしたストレスにも敏感に影響してしまうのです。
 
 
 
 
では、「ママやって!」と言う子にストレスを感じさせず、自分で動けるようにするにはどうすればいいのでしょうか?
 
 

吃音キッズが「ママやって」から「自分でやりたい!」と自立が芽生えた3ステップ

私が発達科学コミュニケーションの学びを基に実際にやって効果のあった、方法を次の3つのステップでご紹介します。

ステップ1:自分でやりたい気持ちを引き出す

わが家では「できたらポイント制」を取り入れました。
 
 
自分ひとりで、
・制服に着替えたら ・・・5ポイント
・靴下がはけたら  ・・・5ポイント
・靴がはけたら   ・・・5ポイント
・トイレに行けたら ・・・5ポイント
・手洗いができたら ・・・5ポイント
 
 
このように、まずは身の回りの小さなことが自分ひとりでできたら、ポイントをあげるシステムを作りました。
 
 
一見、にんじんをぶら下げているようで、後ろめたい気持ちになるかもしれませんが、これはただのきっかけです。
 
 
ここからがママの腕のみせどころで、大事なコツがあります!
 
 
 
 
それは、次の二つ。
 
 

ステップ2:取り掛かった瞬間を実況ほめ!

大事なコツ1つめは、「すぐ褒める」ことです。
 
 
靴下をはき始めているときに、「靴下、自分ではいてるね!」
はき終わって、「靴下、自分ではけたね!」
最後は重ねてほめて、「ポイントゲットだね!」
 
 
達成感、「自分でできた!」を強調して、心に刻みます!
 
 
これが、「次またやりたい!」の気持ちにつながります。
 
 

ステップ3:スモールステップで設定する

もう一つは、「またやりたい!」気持ちです。
 
 
これを引き出すためには、「できそう!」と思えること。
 
 
なので、スモールステップにします。
 
 
「靴をはけた」→「靴下をはけた」+「靴をはけた」
「トイレに行けた」→「トイレに行けた」+「手洗いができた」
 
 
という風に、大人からみたら1連の流れでセットになっているものを子ども目線になって、小さく、小さくしていきます。
 
 
これで、小さな「成功体験」が積み重なり、自信が育っていきます。
 
 
このポイント制になってから、息子は「靴下はいたよ!やったー!ポイントゲットー!」と、とても嬉しそうに身支度を始めるようになりました。
 
 
むしろ、「ママやめて!ポイントゲットできないじゃん!自分でやる!」と、今までとは反対のことを言うようになり、別人のように変わっていきました。
 
 
これは、小さな自信が積み重なった証だと確信しました。
 
 
私も自分で動けるようになった息子の成長を見ると、ママとして自信がついてきました。
 
 
また、チャールズ・ヴァン・ライパーはこのようにして「自分でやりたい」という気持ち、つまり「自信」が育つことで吃音がよくなるとも、言っています。
 
 
 
 
吃音のある子に必要なのは、「ストレスをゼロにする」ことではありません。
 
 
小さな成功体験を積み重ねて「ぼくならできる!」という自信を育てること。
 
 
お子さんの「自分でやりたい!」気持ちを引き出して、吃音も一緒によくしていきませんか?
 
 
執筆者:華本あみ
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
タイトルとURLをコピーしました