吃音のあるまじめな小学生が宿題になかなか取り掛かれないワケ

無理に宿題をやらせない方が吃音が落ち着く納得の理由
疲れていることがわかっているからこそ、早く休ませてあげたい。
そのためには早く宿題を終わらせてしまいたい。
そう思うからこそ「まだ終わってないの?」「早くしなさい」「なんでできないの?」 と私も何度も言ってしまいました。

ですが実はこうした声かけは子どもを動かすようでいて、脳をさらに緊張させてしまいます。
ガソリン切れの車になんで走らないの?もっと早く走ってと指示しているような状態です。
脳が緊張すると安心感が下がり、気持ちが落ち着かなくなり、余裕がなくなってしまうことで、吃音が出やすくなります。
ですが反対に、注意や責められることなく安心できる状態になると、心も脳もリラックスできるので、学校で目一杯頑張り疲れていた脳がリラックスして回復に向かうことができます。
そのため安心できる時間が増えるほど、吃音は落ち着きやすくなります。
なかなか進まない宿題に親子バトルが勃発し親子ともに疲れていた黒歴史
わが家にはまじめな性格の吃音のある小学生の息子がいます。
私は吃音のある子を育てながら、発達科学コミュニケーションを実践してきました。
楽しいことが大好きで、授業でも遊びでもいつも全力投球です。
その全力投球は、良い面もありますが、クラスで他の子が注意をされていると、自分が言われたように受け止めてしまい、「もっとまじめにしなきゃ」と一層緊張を強めてしまうことがありました。
外で頑張ってきた息子を思って、元気に帰宅した後には、まずはおやつを食べて、テレビをみて、ほっと一息休憩し、ゆっくりできたかなと思ったところで「宿題やろう」と声をかけていました。
ですが、「あとでやる」とダラダラしていて宿題になかなか取り組めませんでした。
気づけば毎日のように親子バトルになっていました。

「早く宿題やろう」「もう寝る時間すぎてるよ?」そんな言葉が増え、息子の表情はどんどん固くなっていきました。
このままでは、宿題だけでなく勉強そのものが嫌いになってしまう。
さらに、宿題の時間が毎日バトルになると、子どもは“自分はできない子”だと思い始めてしまいます。
そう感じ、発達科学コミュニケーションの実況中継を使って、自分から進んで宿題をやれるようなサポートをすることにしました。
ママも子どもも宿題への苦手意識がなくなる秘密の3ステップ
「宿題もう終わったよ」と吃音のあるまじめな小学生の息子が、進んで宿題に取り掛かれるようになったのは、ありのままの息子を実況中継で肯定し続けたからです。
実況中継には3つのポイントがあります。
褒めません
ついつい何かをやって欲しい時に、すごいね!えらいね!さすが〇〇くん!と、おだてて子どもを動かそうとすることがあるかもしれません。
ですが、誰かにほめられるからではなく、自分で“やろう”と思える気持ち がわくようにサポートする方がその場限りのやる気ではないため、続けていきやすくなります。
励ましません
すでにめいっぱいまで頑張り続けた脳にさらに「頑張ろう」「もっとできるよ」と励ますと、脳が『これ以上は無理』と感じて、動けなくなったり、怒りで自分を守ろうとすることに繋がります。
急かしません
なかなか動き出せないほど脳が疲れている時に「早くして」「急いで」と言う声かけは、脳が受け取らないようにしてしまうため、伝わりづらく、その様子が聞いていないように見えるためママを余計にイライラさせてしまうことになります。
ですので、実況中継のように見たままをそのまま伝えることをします。
「いまプリントを出したね」「この問題考えてるね」「この字丁寧にかけているね」のように 伝えます。
すると子どもは「見てもらえている」「認めてもらえている」と感じられ安心できるようになります。
さらに、宿題に取り組む時には脳の回復を大切にするため、宿題の前に遊んだり、しっかり休まないと回復が難しいほど疲れている日は、親が答えを書いてあげるなどの工夫もしました。

「宿題」と聞くだけで嫌なものだと感じてしまっていたわが子が、宿題と聞いても毛嫌いすることなく取り組めるようになったのは、しっかり回復してから取り組めるようにしたからです。
安心して、しっかり回復したあとで取り組めると「自分は大丈夫」「自分ならきっとできる」と思えるようになり自信がついていきます。
この土台が整うと、集中力も行動力も吃音の落ち着きも少しずつ育っていきます。
苦手意識ができてしまっていても大丈夫です。
今日の関わりから実況中継を取り入れて、宿題できると言う自信に変えていけます。
その自信が、吃音の落ち着きにもつながっていきます。
(発達科学コミュニケーショントレーナー)


