1.勉強嫌いな子が汚い字を丁寧に書くようになった!
お子さんが宿題している時、字の汚さが気になりつい注意してしまい子どもとバトルに発展!子どもがやる気がなくなってしまった…なんてことありませんか?
注意欠陥多動性障害(ADHD)タイプのわが家の息子は勉強嫌いでいつも宿題の漢字ドリルを雑に適当に書いていました。
「もっと丁寧に書きなさい!」「汚くて全然読めないんだけど?」「やり直しなさい!」そんな声かけばかりしていました。
息子はそのたびに「ちゃんとやってる!」と反抗的な態度をとり、私はそんな息子にガミガミ言い続けていました。
息子はますますやる気を失い、どんどん雑に仕上げるようになりました。
いくら言っても直そうとしないので毎日のようにバトルになり最後は癇癪を起こして終わり… なんとか宿題をきちんとやらせたい!と思った私はそこで作戦を変更しました。
字を丁寧に書かせることよりも「やる気」を育てることにしたのです。
そこで私は、ほんの少しほめ方を変えて声かけをしていきました。
すると、驚いたことに息子は徐々に字を丁寧に書くようになっていったのです。
ついには最後まで宿題をするようになっていきました。
2.発達障害の子は勉強にやる気が出にくい理由があります!
ADHDタイプの子はガミガミ言われると、素直に聞くことができなくなります。
ガミガミ言われ続けることで、子どもの脳が「攻撃されている!危険!」と察知してしまい、反抗的な態度をとったりイライラするようになるのです。
そうなるとこちらがいくら言ってもまったく本人に届きません。
この状態では言えば言うほど攻撃的な態度となり聞くことをシャットアウトしてしまうのでやる気もなくなります。
そのため、まずは周りからの言葉を「素直に聞ける脳」にしていく必要があります。
子どもの脳は周りの人や環境から情報を取り込み、経験を積み重ねることで成長します。
子どもが成長するためにも、情報をありのままに受け取る「素直さ」が必要なのです。
できれば、勉強が難しくなり本格的に反抗期に突入する高学年の時期までに、「素直に情報を受け取る脳」を育ててあげたいですね。
そうすることで、学習の進みがスムーズになり、子どもの成長が加速し、自分で考えて行動できるようにもなるのです。
ではどのようにしたら「素直に聞ける脳」を育てることが出来るのでしょう?
それは「ほめる」ことです。
褒めているのにやる気が出ないならほめ方を変えてみましょう。
次に子どもの脳に届く上手なほめ方についてお話します。
3.子どものやる気と理解力を高める!上手な褒めの3つのポイント
褒めることで子どもの脳を働きやすい状態に変えることができるとお伝えしました。
では、どうすれば上手に褒めることができるのでしょう? ここからは3つのポイントごとに説明していきます。
◇途中にほめる
よく何か行動を終えたときにほめようと思いがちですが、それでは最後まで自分でできたときにしかほめることができません。
ほめるところがない!となってしまいますよね。
そこでポイントなのが「途中で」褒めることです。
例えば、宿題をやっているときに「おー!もう半分も終わったの?早いね!」と事実を伝えるかたちでほめてあげましょう。
「そっか今半分までは終わったんだな。もう少しだ!」と状況を認識できます。
決して「まだ半分しかできてないの?」なんてことは言わないようにしましょう。
◇こまめにほめる
やりたくない宿題をしようと机についたときにすでにこどもは宿題をやろうとしていますね。
そこに注目して「もう宿題やるのね~♪」という具合にほめます。
「いつもそのくらい早いといいのに」「最後まで頑張ってね!」などはNGです。
これはほめているようで「ちゃんとやりなさいね」と指示になるからです。
◇事実を伝える
とはいえ、とてもほめられた状態ではないこともあります。
そういうときは「ちょっとよい行動を拾う」だけでもよいです。
たとえば、汚い字だらけの漢字練習ノートの中からきれいに書けている字をみつけ「これ上手に書けてるね」と一文字だけでもほめていきます。
今日は1ページ全部雑でも、次は2文字でもきれいに書けるようになるかもしれません。
実際に息子は一番きれいに書けていた「る」を褒め続けていたら他の字もとてもきれいに丁寧に書けるようになりました。
大切なのは今の子どもの達成状況をうれしそうに言葉にすることです。
子どもにとっては、おかあさんが自分のことを見てくれていることの確認にもなり、やる気スイッチになります。
そんな小さなことまでほめておだてていいの?と思いますよね。
おだてとほめは違います。事実が伴っているのがほめです。
子どもが「自分で確認できる事実」を褒めてあげることで適切に脳を動かし理解力を高めることにつながります。
いかがでしたか?今日からすぐにできる上手な褒め方についてお話しました。
実践すると子どもが嫌々していた勉強やお手伝いもウキウキ楽しく取り組んでくれると思いますよ。 ぜひ試してみてこども変化を感じてみてください。
執筆者:荒川あき
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
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