1.HSCの子どもが自分で決められないのは優柔不断だから?
「どうしよう。迷うなぁ・・・」
子どもがいつも迷ってばかりで、つい『早くして!』と言ってしまう…
・また悩んでる…
・なんでこんなに時間がかかるの?
・早く決めてほしい
なかなか自分で決められない子どもに、ついこんな風に思ってしまうことはありませんか?

しかし、優柔不断な性格のせいだと思って
「早く決めることが大事」
「親が決めてあげよう」
と「早く!早く!」と追い立てるのは逆効果。
忙しい毎日に加え、お子さんに失敗させたくない・いつも笑顔でいてもらいたいという親心でつい先回りして代わりに決めてしまった方が楽…という気持ちもわかります。
が、それではいつまでも自分で決められないままで決断力が育っていきません。
不登校で繊細なHSC(Highiy sensitive Childひといちばい敏感な子)タイプのお子さんは、ストレスが過度になると吃音を起こしたり、ひどくなることがあります。
自分で決める力は、決めるべき量を調節してあげることで、しっかり育ててあげることができます。
「行きたい」と言うのに当日止まってしまう…
▼わがままなのではなく、あふれたストレスが解消できていないからでした

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2.HSCの子どもが決められない本当の理由
HSCの子どもが自分で決められないのは優柔不断だからではありません。
HSCという人一倍敏感な子の気質が関係しているかもしれません。
HSCの持つ敏感さの1つに『深く丁寧に考える』という性質があります。
これは外からの刺激だけでなく、頭の中の情報も細かく、より多量に処理する脳が、常に活発に働いているためで、行動を起こしたり、決断をしたりするのに時間がかかるとされています。
たとえばリンゴひとつでも
・色の違い「少し黄色みがかった赤だ」
・大きさ「普通より大きいな」
・産地「産地はどこだろう。誰が持ってきたのかな」
・食べ方「アップルパイにしたら美味しいかな」
といった情報を同時に考えています。
つまり選べないのではなく「考えすぎて止まっている」状態です。
そんなときに急かされると
「わかんないよ!」
「うーん…」
「お母さん決めてよ」
と、自分で決めることを放棄したり、決断できないまま時間がたってしまうのです。

これは、脳へのストレスで“防衛モード”に入っていて失敗や不安を避けるために安全を優先している状態なのです
3.決められなかった小学生の変化!自分で決めて自信をつけていった息子の話
我が家には吃音とHSCの特性を持つ不登校を経験した中1の息子がいます。
小学校低学年の頃は…
お菓子を買いにスーパーに行くと…
他の兄弟はすぐに決められるのに
息子だけはなかなか決められず兄弟から『早くしてよ』と言われたり…
クリスマスプレゼントが決められず「現金一万円がいい」と言われたとき
現金はちょっと…と思った私がおもちゃ大賞になっていたレゴを渡した結果『こんなの欲しくなかった』と泣かれたことも…
口ぐせは「どうしよう。迷うなぁ…」
小さな選択でも人の何倍も時間がかかっていました。
小学校2年生には、吃音が悪化してクラスで話せなくなり、視線恐怖も強く表れ、学校に入ることができず完全不登校になりました。
「学校に行きたいなぁ。言葉が詰まるから行けない。詰まりがなければ行けるのに…」とたびたび口にし、行きたいのに行けない“決められない自分”に苦しんでいました。
息子は失敗したくない気持ちが強いあまり、多くのことを考え、自分で決めることへの不安や心配が常に付きまとっていたことに私は気づきました。
息子のようなHSCタイプの子どもには安心できる環境で親子のコミュニケーションの存在が不可欠です。
親子のコミュニケーションの中で、 関わり方を変えていくと息子は少しずつ「自分で選ぶ」ことが増えていきました。

今では朝起きたら「今日はフレンチトーストにするわ」と自分で決めて行動できるようになり
欲しいものも自分が吟味できる方法を見つけ、自分で調べて比較し納得して選べるようになりました。
さらに
小4で一時間の別室登校を自分で決める
小5・6で学校にいる時間を自分で伸ばす
中学入学で教室復帰を自分で選ぶ
と、大きな選択もできるようになりました。
部活も見学を経て自分で決め、今は中学校生活をいきいきと送っています。
この子が動き出したのは
▼特別な子だったからじゃありません

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4.決める力を育てた関わり方2ステップ
やったことはシンプルです。
◆日常の生活で選択肢を用意する
朝ごはんの場面では…
ご飯・パン・お餅の中から選ぶ
さらに
ふりかけ・卵・ウインナーと選択を重ねていく
『卵かけご飯にする』とメニューが決まったときは『オッケー、いいね!』と自分で決められたことを肯定します。
他にも、食べたいものを聞くときに
『夜ご飯はカレー、シチューどっちがいい?他に食べたいものある?』と聞いて、
『ハンバーグが食べたい』と新たな提案を言ってくれたときは…
『その考えいいね!お母さんも食べたいと思っていたよ』と息子の決めたことを後押しします。
これは「決めても大丈夫」という感覚を育てる関わりです。

◆安心できる慣れた環境で場数を踏む
・お店を固定する
・予算を決める
・選ぶ範囲を絞る
慣れたお店だと本人が感じる刺激の量が少なくなります。
『おやつは○○円以内で選ぼうね』
『今日は○○グレードのガンダムを見に行こうか』
などの枠組みがあると選ぶ基準が明確になるために、迷わず決められる土台をつくることができます。
このときに『これを選んだのはどんな理由があるの?』と選んだ理由も聞き、その答えに対して『なるほど~。良い物を選べたね』と肯定します。
「いいね」
「その考えいいね」
この積み重ねが“自分で決めていい”という感覚を育てます。
自分で決められない子どもに必要なのは「早く決めさせること」ではありません。
安心して決められる状態を育てることです。
親の見方が変わると関わり方が変わり、子どもは少しずつ自分で選び始めます。
まずはお家の中で自分が決める!経験を積んで、自信を育んでいきましょう!
「学校に行ってみんなと過ごしたい」
そんな子どもの気持ちを育てます。
▼今日から使える『おウチでの声かけ』をまとめました!

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執筆者:みしまひかり
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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