1.発達障害の子どもは学校に行けば安心、ではない!?
発達障害のわが子が登校しぶりをしていたり、不登校の状態が続いていたりすると
「学校にいかせるべき?」
「休ませるべき?」
と焦ってしまいますよね?
ムリをして学校に行ってもしんどい思いをしながら過ごしたり集中できない環境で過ごしている子は
・学校には行っているかもしれない
・授業には参加しているように見えるかもしれない
だけど実際のところは
「聞いていない」
「参加できていない」
「うまくいっていない」
状態になっていることも多いのです。
もし、お子さんに次のような様子がみられるかどうか観察してください。
・授業に参加しているけど 環境が合わなくてぼーっとしている
・ゆっくりやればできるのに 集団のペースに追いつかなくて、やれることもやらなくなる
・先生の話が届きにくい
・苦手なことばかりやらされる環境
・友達とのコミュニケーションがうまくいかない経験を積み続けている
こんな様子があるなら、学校に行っているにもかかわらず
脳が育ちにくい状態になっています!
そんな環境に長く置かれた子どもの心はヘトヘトです。
自信を失って学校嫌いの原因にもなってしまいます。
2.脳がフリーズしちゃうNG対応とは?
発達障害の子どもが登校しぶりを繰り返したり、不登校になってしまうのは、
発達しにくい環境で脳がギブアップしてフリーズしている状態になっているから。
しかも、脳がギブアップしていて、お子さんが「学校に行きたくない!」となっているのに、
大人の不安や焦りからうっかりNG対応をしてしまうことがあります。
たとえばこんな対応がNG対応です…
・授業に遅れたら困る!
→苦手な勉強を毎日やらせようとする
・甘やかしているだけかも?
→休んだらゲームは禁止
遊びに行っちゃダメ
など休んでいる間のルールを厳しくしてしまう
・生活リズムの乱れは大敵!
→時間に厳しく言ってしまう
・本当は行けるんじゃないか?
→明日こそは登校してよね、そのままじゃ困るよ、
とプレッシャーをかけてしまう
実は昔の私も、このNG対応をしていましたが、
この対応は脳のフリーズ状態を長引かせるので、登校しぶりや、不登校の状態から抜け出せなくなってしまいます。
学校が辛くなっている発達障害の子どもは
・わかりやすい指示があれば勉強に取り組むことができる
・自分のペースなら身の回りのこともできる
・静かな環境があっている
・得意なこと・興味のあることなら意欲的に取り組める
・お母さんとコミュニケーションがスムーズにいっている
・安心できる環境で落ち着いて過ごせる
そんなちょっとの工夫で過ごしやすい環境を整えてあげるだけで…意欲的に積極的に過ごせるようになり、発達を加速してあげることができます。
だけど、学校で過ごしやすい環境をいきなり整えるのは正直むずかしい!
だからお母さんの出番です。
では、どう対応するといいのでしょうか?
3.不登校の子が発達しやすい環境を作っちゃおう!
繰り返す登校しぶり、長引く不登校のサポートで大切なのは
“どこで過ごすか?”=学校に行くか行かないか
ではなく
“どう過ごすか?”=何をして子どもを発達させるか?
なのです。
でも、何をしたら子どもを発達させるの?と困ってしまいますよね。
登校しぶりや不登校のステージには4つのステージがあります。
このステージに合わせて子どもの脳が働き出す関わり方に変えることが大切になってきます。
◆1 SOS期(登校しぶり)
脳のエネルギーが残っている初期だからこそ上手に休ませて発達を加速してあげましょう
休ませると、家では元気に過ごせたりするので「学校にいけるのでは?」と勘違いしやすい時期です。
家でできている“当たり前”のことを「〇〇できたね!」と言葉にして伝えてください。
◆2 荒れ期
学校に行かなくても大丈夫の安心をつくってあげましょう
イライラ、不安定、荒れたり感情の混乱が起きやすい時期です。
「宿題をしなさい」等の「指示」や「命令」は封印して、学校に行ってきたことや元気に帰ってきたこと等を、シンプルに「おかえりー」「疲れなかったー?」としっかり肯定して、お子さんの気持ちを受け止めてください。
◆3 ひとやすみ期
ゲームや趣味を通じて少しずつ人とのつながりを保つようになります。どんなことでもいいので興味がでてくればOK
「何もしない」「意欲が出ない」そんな様子でもあわてないでください。
「そのテレビ面白い?」 「おやつ食べる?」 などの声かけで、肯定的に関わっていきましょう。
◆4 リフレッシュ期
励ましてチャレンジさせたり新たな活動をスタートしたり一歩を踏み出すサポートをします。
「暇だな~」「〇〇へ行ってみようかな」などど言い始めたら、チャレンジさせたり、新たな活動をスタートしたり、一歩を踏み出すサポートをしていきましょう。
わが子がどのステージにいるかわかりましたか?
不登校のステージがわかったら毎日の関わりが見えてきます!
ステージに合わせて子どもが抱えている課題を整理して、おウチ専用の対応プランを考えていきましょう!
そうすることで、行き渋りや不登校時間を『発達時間』に変えることができますよ!
執筆者:清水畑亜希子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
行き渋りや不登校で過ごすおウチ時間を『発達時間』に変えるヒントが見つかります。
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