うちの子、もしかしてギフテッド?子どもの不登校で気がついたとき、親がするべきたった1つのこと

小さいころから好奇心旺盛で目をキラキラさせていたかわいい我が子が突然の不登校に。親としては人生のどん底の突き落とされた、そんな気持ちになりますよね?そんな子どもの中にもしかしたら「ギフテッド」と呼ばれる子どもがいるかもしれません!
 

小学生の頃まではなんとか過ごせていたのに、中学生になって突然不登校に!そんな出来事に愕然としているお父さん・お母さんはいませんか?

実は、我が家もそうでした!小さいころから目をキラキラさせて自分の心のおもむくままに本を読んだり工作をしたり、外で植物や昆虫を探したりしていた「好奇心のかたまり」のような我が子が、中学校で突然の不登校に。

最初は我が家も大混乱!息子は中学1年の冬、起立性調節障害からそのまま不登校になりました。最初は原因がわからず、不登校の本を読んだり、内科や精神科を駆けずり回る日々。

親の勝手な焦り不安で、朝起きられず腹痛と下痢が続く我が子を無理に登校させようとしたこともありました。

そんなとき、ある本に出会いました。そこに書かれていたのが「ギフテッド」という文字。なじみのないこの言葉に興味を惹かれながら読み進めていくと・・・。これまで読んだ本の中で、一番しっくり当てはまるではありませんか!

みなさんは「ギフテッド」というとどんなイメージを持ちますか?

「優秀」?
「頭脳明晰」?
「何でもできる」?

実は、半分当たっていて、半分はずれです!

2.ギフテッドの子どもの特徴

ギフテッドといっても国際基準はいまだにありません!各国で選定基準や支援もさまざまで、IQ130以上の基準がある国と、親や教師の目に委ねられている国もあります。

 

また、芸術系ギフテッドやスポーツ系ギフテッドの場合、そういった数値では表すことのできない子どもがたくさんいます。

 

でも、だったらどうやって自分の子どもがギフテッドかもしれないと気がつくことができるのでしょう。実はある程度、各国に共通する特徴としてあげられているものがあります。

 

学童期・思春期の子どもの特徴について、このようなことが言われています。

 

・理由を深く考える
・語彙が豊富で優れた記憶力がある
・繊細である
・完璧主義である
・好奇心が人並外れて強い
・興味があるものに対して忍耐強い
・年上の友達を好む
・ユーモアがあり、楽しいことが大好き
・道徳や正義や公正であることに関心がある
・高い観察力があり、とてもクリエイティブである
・権威のある立場の人に、臆せず質問をする傾向がある

 

これらの特徴だけみると、「なんだ、やっぱり人並はずれた優秀な子どもじゃん!」と思うかもしれません。

 

でも、実際は、いわゆる発達障害といわれる特性をあわせ持つ子どもも多く、発達の凸凹からくる問題を抱えています。

3.どうして不登校になるの?

では、能力の高い部分があるギフテッドの子どもが、どうして学校になじみにくいのでしょうか?その理由として、いくつか考えられます。

◆過度激動

理由としてあげられるものの一つに、「過度激動」があります。多くの人が自然に受け入れられる物ごとに対して過剰に反応してしまい、受け入れることが難しい状態のことです。

 

たとえば、息子の場合、体育の授業でおこなう「行進」や「体育座り」に敏感に反応しました。なぜ「囚人座り」とも言われるような体に悪い座り方をさせるのか、なぜ軍隊のように行進をしつこくさせるのか、こういったことを日本の戦後教育のおかしさを説明しながら、先生に何度も説明を求めました。

 

多くの人が自然と受け入れられるものに対して、自分の考えや独特の理解があり、納得できなければ従わないのです。当然、先生からは厄介者としてみられてしまいます。

 

また、正義や公平に関心があることから、掃除をさぼる人が許せずにストレートに注意してしまったり、ごみをポイ捨てする人を追いかけてまで捨てたごみを手渡すというようなこともあります。

 

その正義感道徳意識はそれだけみると素晴らしいものなのですが、実際の生活の場では「空気が読めない」「人に厳しい」などと評価され、嫌がられてしまいます。

◆好き嫌いがはっきりしている

また、ギフテッドの子は自分のしたいことがはっきりしており、逆に無理強いされることや繰り返しの作業を嫌います。そのため、学校の決められた時間割に沿って生活するのがとても苦痛なのです。

 

それと同時に、知的に突出した子どもの場合、授業自体がつまらないと感じることがあります。

学校で過ごす時間が長いことで、自分の本当にやりたいことをできずにフラストレーションをためてしまうというようなケースもあります。

 

特に中学生になると、厳しい校則や制服まであり、自由で独特な感性をもつギフテッドの子どもにはより一層息苦しい場所になります。

 

また、感覚過敏などをあわせ持つ場合もあり、「みんなの騒ぐ声がうるさい」「制服のゴアゴアが嫌だ」「弁当の混ざり合うにおいが嫌だ」など感覚的にもストレスを感じています。

 

その一方で、周りからの要求も敏感に感じ取ることができるため「過剰適応(環境に合わせるために自分の行動や考えを変える程度が度を越えている状態)という、極端に自分を押し殺してしまう状態になります。その結果、起立性調整障害などの身体症状として表れることがあるのです。

◆同級生と話が合わない

また、同年代の子どもが抱く興味や関心とは異なるため、そもそも同級生と話が合わないということで孤立してしまったり、「変人」扱いされることもあります。

それとは逆に、お友達にも自分と同じ興味・関心があるはずだと信じ込み、自分の興味のある話ばかりをしてしまい、お友達を疲れさせてしまうこともありえます。

ほかにもいろいろ理由はあるでしょうが、好きなこともできないのに授業は退屈、先生からも理解されず、お友達からも孤立してしまったら、学校は苦しい場所でしかなくなるのは当然ですよね?

 

本当なら、ユーモアがあって楽しいことが大好き人にやさしくお友達とはしゃぐのが大好きギフテッドの子ども。そういった子どもが、中学校生活で自信を失い心身ともに疲れきってしまった、そんな時は、まずやってほしいことがあります。

 

それは…自己肯定感をとりもどす!ということ。

 

これをできるだけ早いうちに、しっかり取りもどしてください。自信を失った状態が続くと、特異な才能を伸ばせないどころか、うつや引きこもりなどの二次障害を引き起こすことになりかねません。

 

次に、私が息子の自己肯定感を取りもどすために行った方法をお伝えします!

4.家にいる間にしてほしいたった1つのこと

自己肯定感を取りもどす方法として、不登校の本には、「自分で動き出すまで待つ」「ありのままを受け止める」「お母さん自身が幸せになる」など・・・具体的にはどうしたらいいのでしょう?

 

そんな時出会ったのが、発達科学コミュニケーション(以下、発コミュ)でした。発コミュでは、肯定的な注目をすることを教わります。

 

最初は、部屋にこもった息子のどこをほめようか悩みました。私は息子に、部屋から出てきた数分の間を狙って、「足音が元気そうでうれしい!」「おはようの声が聞けてうれしい!」と毎日声をかけ続けたのです。

 

すると、どうでしょう。少しずつですが確実に息子の元気が回復していくではありませんか!

 

部屋から出てくる時間が長くなりました。
表情が明るくなりました。
会話も増えました。
きょうだいに優しくなりました。
そして、一緒に出かけられるようになりました。

 

さらに、「好き」なものに没頭できるエネルギーをとりもどしました。
「好き」なものからの出会いで世界を広げ、自信を回復していきました。
私自身も心が晴れ、「息子」や「息子の未来」を心から信じられるようになりました。

 

そして、ついに息子は、半年間の「完全不登校」、さらにもう半年間の「午後から登校」を経て、自分から学校に戻っていきました。しかも、前のように「過剰適応」の状態ではなく、ありのままの自分として

ギフテッドの子どもにとって、学校は過酷な場所です。だから私は、家でもオンラインスクールでもフリースクールでも、そういった子どもがありのままでいられる場所で成長していければいいと思っています。

 

だからこそ、その本人が「ありのままの自分」を受け入れられるように、まずは肯定的な注目と声かけ自己肯定感を取りもどしてほしいのです。

 

みなさんも是非、お家で子どもが動き出す力を取りもどしてあげてくださいね。

 執筆者:大下 真世
(発達科学コミュニケーショントレーナー)

突然の不登校でも慌てなくて大丈夫!ギフテッドの子どもにも届くおうちコミュニケーションのコツが載っています!

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