周囲の環境に過剰に反応して適応しすぎる子どもが不登校にならないためにおうちでできるサポート3つ

HSCの子どもは周りの環境に過剰に適応しすぎてしまったり、繊細過ぎて傷付きやすかったり…という特性があります。不登校になりやすいと言われるHSCの特性を理解して早いうちからおうちでもできる対策をすることでそのリスクを減らすことができます!

1.敏感な子どもが陥りやすい過剰適応の可能性

新しい場所になかなか馴染めない。先生やお友だちの大きな声や物音に驚きやすいちょっとしたことで泣いてしまう。

こんなお子さんいませんか?

ほかの子どもより傷つきやすい、敏感だなと思った方がいたら、それは特性のあるお子さんかもしれません。

敏感なお子さんの中には、特性が隠されている場合があります。
例えば、HSCHighly Sensitive Childのお子さんは、感受性が極めて強く、感覚や人の気持ちに敏感で傷つきやすい傾向があります。

その割合は5人に1人とも言われており、決して少なくない数です。

ほかの子どもとの違いを敏感に感じ取り、その一方で他者の気持ちを汲み取って馴染もうとする気持ちが強く働くことで「生きづらさ」を感じやすく、ストレスをためがちです。

小さいときから、敏感で夜何度も起きたり、よく泣いたりしたりして、育てづらかったというお母さんがいます。その一方で、「育てやすいいい子でした」と答えるお母さんも。
それは、他人の気持ちに敏感で、過剰なまでに期待に沿おうとしているから。

そんな風に過剰適応を起こしてしまうHSCのお子さん。こういうお子さんは学校においても同じように過剰適応を起こしてしまい、無理が来て心身症になったり、不登校に陥ったりすることがあります。

HSCのお子さんのこの特性は、脳の扁桃体を中心とした不安の神経回路の反応が高まりやすいことが原因と言われています。治療できるものではありませんが、より過ごしやすくなるように早めのサポートが必要です。

では、どうして早めのサポートがいいのでしょうか。

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2.HSCのお子さんへの対処が早い方がいい理由

それは、繊細で不安を感じやすい状態を放置することが、さらなる不安や恐怖を感じやすくさせるからです。

感情の中心になっている扁桃体が過剰に活動し続けると、前頭前野の理性の部分がうまく働かず、ますますネガティブになりやすいのです。

そのせいで、学校で嫌なことがあったりするとすぐにネガティブな感情が湧きおこり、そのとき感じた音や見た人や、嗅いだにおいなどとセットで「不快」なものとして記憶されます。

そうすると、また同じ刺激が入ってきたときにネガティブな記憶としてよみがえり、ストレスとしてたまっていくのです。

だからこそ、早めに対処して不安や恐怖などのネガティブな感情をため込まず、理性で不安をコントロールできるように対応をしてほしいのです。

HSCの子どもが過剰適応せずに過ごしやすくなるためにおうちでできる方法をお伝えします!

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3.HSCのお子さんが過剰適応しないための3つのサポート!

◆笑顔・ゆっくり・優しくの「3S」で声をかける

HSCのお子さんはただでさえ大きな声や音に敏感です。お母さんの声がぶっきらぼうな口調だったり、低くて怒っているように聞こえたりするとたちまち不安になってしまいます。

また、HSCのお子さんにとって安心・安全な環境は不可欠です。感情系の脳は、感覚系の脳とも密接にかかわっており、心地よい感覚のもとでないと感情は育ちにくいのです。

なので、家の環境は絶対に安心・安全なものにしてあげてください。環境とは、お母さんの言葉や態度でもあります。ただ単に心地よい部屋を用意するのではなく、お母さんとの良好な関係が安心・安全を作り出します。

ではどうしたら、良好な関係を保てるのでしょう?

発達科学コミュニケーション(以下発コミュ)では3Sの手法で話しかけることを学びます。3Sとは…

・Smile(笑顔)
・Slow(ゆっくり)
・Sweet(優しく)

のことです。話しかけるときにこれを意識するだけで、お母さんの声が、お子さんの耳に届きやすいものになります。

お母さんが不機嫌に対応していると、空気が読めるHSCのお子さんは不安になりがち。くれぐれもお母さんの顔色をうかがってびくびくしながら生活することがないようにしてあげてください。

◆自己肯定感を育てる

HSCのお子さんは人と違う自分をよくわかっており、「みんなとは違う自分」に劣等感を抱きがちです。「ありのまま」を受け入れられる感覚を育てるのは大事なこと。

自分のことをネガティブにとらえがちなので、正しい理解をさせてあげて生きづらさを解消してあげましょう。

そのためには、ほめる・認めるなどの声かけが有効です。

発コミュ流に、「今、出かける準備ができたのね。」という現状を認める声かけや、「もう取り掛かったのね。」というその都度ほめる声かけなどが有効です。

そして、お子さんが自分の好きなことをしているときに、
「それなあに?」や「へえ、そんな面白そうなものを見てるんだ。」
興味に寄り添い、深掘りする声掛けをしましょう。すると、自己肯定感は徐々に回復していきます。

◆自分の感情や感覚を受け入れる経験を積ませる

最後に、これが一番肝になりますが、HSCのお子さんは人の期待や周囲の状況に影響を受けやすいところがあります。それは、自分の感情や体調を自分で気づくことができないから。

ですので、お母さんはぜひお子さんの前で、感情や体調をテーマにした話題を出しながら、お手本を見せてほしいのです。

「ああ、今日は重たい荷物を運んだから、腰が痛いわ。」
「長い時間、事務作業をして首が疲れたわ。」
「今日は、差し入れをいただいて、とっても嬉しかった。」
「こんなことを言われて、とっても嫌だった。」など…

ポジティブな感情だけではなく、ネガティブな感情も言葉にして表現すると、お子さんは自分の感情や体調にも気づけるようになります。そして、感情が出せたらしっかりと肯定してあげてください。

お子さんが自分の感情や体調をしっかり理解して、外の世界にばかり影響されないことで、過剰適応のリスクが減り、自分らしい生活を送れるようになるのです。

自分の感情や体調をキャッチできなければ、外の世界にばかり影響されて過剰適応になってしまいます。
お子さんが将来的に、自分の足で歩いていくためには、自分の感情や体調に気づき、外の世界にばかり合わせすぎないように、困難に出くわしたときに無理をせず助けを求められる状態である必要があります。

HSCの子どもの敏感で繊細な気質は、裏を返せば素晴らしい特性と言えます。人の気持ちに共感でき、優しくできるからです。
繊細さを受け止め、感情を大事にすることでお子さんがより楽しく過ごすことができ、同時にその素晴らしい特性を活かすことができるようになります。

みなさんも、発コミュの声かけで、敏感で繊細なお子さんのサポートをしてみませんか?

執筆者:大下真世
(発達科学コミュニケーショントレーナー)

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