発達障害グレーっ子がじっくり考える将棋で癇癪が収まる!遊ぶように学ぶ感情のコントロールとは⁉

発達障害グレーゾーンのお子さんの癇癪に手を焼いている…そんなお悩みありませんか?癇癪は感情のコントロールがうまくできずに起こる特性の1つです。今回、癇癪が強かった息子が将棋をすることで癇癪が収まっていった我が家の例をお伝えします。
 

1.発達障害グレーっ子と感情のコントロール

発達障害には自閉症スペクトラム障害(ASD)、注意欠陥・多動性障害(ADHD)、学習障害(LD)などがありますが、発達障害やグレーゾーンの特性を持つ子どもに感情のコントロールに困難を抱える場合も多く見られます。

ASDの人は感情を理解し、表現することが難しく、自分の感情を適切に表現できない、相手の感情を読み取ることができない場合も見られます。

ADHDの人は怒りや欲求不満などの強い感情を感じやすく、それらの感情を抑えることが難しいため、暴言・暴力などに発展しやすくなってしまいます。

LDの人はできないことへのストレスを抱えやすく、不安やパニックになってしまうことも見られます。

いずれにしても発達障害やグレーゾーンの特性を持つ子どもは感情がコントロールできる対応を身につけることで、自分の感情を上手に扱い、ストレス を溜めすぎず、うまく生活をすることができるようになります。


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2.負けると癇癪を起こしていたASDグレーの息子

我が家にはASDグレーの小1の息子がいます。
3才の頃より癇癪が強くなり、特に勝負ごとに対し、勝つことへのこだわりが強かったので、息子が負けると大癇癪に発展していました。

家族でカードゲームやボードゲームをして息子が負けるものなら、大声でわめきながら手あたり次第物を投げる、紙や本を破く …

そのような状態なので、ゲームをする時は私とマンツーマンでしかできなく、息子が絶対勝つマイルールにつきあったり、息子が勝つように工夫をしたり、とにかく徹底的に勝たせてあげました。

勝ちにこだわり、負けると癇癪、そんな息子にぴったりはまったのが将棋でした。
ただし、将棋はおもしろいけれども、最初は8種類の駒の動かし方を覚えるのが大変。

小さな子どもが楽しく行うには、教え方にもちょっと工夫が必要でした。

次からは将棋の効果や子どもが楽しく遊べるようになるコツについてもお伝えします。

3.感情面に良い影響を及ぼす将棋の効果

将棋は日本の伝統的なボードゲームの1つであり、戦略や集中力、忍耐力を養うことができます。

それ以外に感情に良い影響を及ぼす3つの 効果をご紹介します。

①真剣勝負を通じて、自分自身の感情が味わえる
将棋は引き分けが存在せず、勝ち負けがはっきりしています。相手の王を取るために他の駒をどう動かし詰んでいくのか、自分の指し手に責任が伴います。

真剣に指せば指すほどに勝てば嬉しく、負ければ悔しい、という新鮮な感情を味わえます。

②自己成長の体験
将棋を覚えたばかりの頃は守りも攻めもどう考えていいか、迷ってしまいます。しかし、将棋が分かってくると、詰みの形を覚えたり、基本の戦型を学んだりすることで、自信を持って指せる手が出てきます。

将棋をしていくほど学んだだけ強くなれる、という成長を自分自身で感じることができます。

③状況判断するチカラが身につく
一手ずつ指すのは囲碁やチェスのゲームにも共通しますが、「取った駒を再利用できる」のは将棋しかありません。

ついさっきまで王の守りだった駒が相手に取られた瞬間から相手の攻め駒になるので、攻めたり守ったり、刻一刻と状況は変わります。その都度、状況判断して自分の一手を決めていきます。

将棋を指すことを通じて、攻めるべきか、守るべきか、安全な方法を取るか、冒険をするか、自分自身の経験や知識から判断力を養い続けることができます。


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4.将棋で遊ぼう!将棋を子どもに教えてみよう!

息子が将棋に興味を持ち始めたのは6才3か月の時でした。

最初は崩し将棋という将棋の駒を山にして、指1本で盤の外に滑らせる簡単な遊びから始め、駒に親しんでから本将棋を教えました。

まずは駒の種類と駒の動き方を覚えます。
将棋は歩・香車・桂馬・銀将・金将・角行・飛車・王将の8つの駒を決まった位置に配置します。

歩は前に1マスずつ進むことができます。我が家では「足軽君」と名付けました。

香車は直線状に前に進め、進むマスに制限はありません。我が家では「特攻隊」と名付けました。

桂馬は前に2マス進んだ後、左右に進めます。我が家では「忍者」と名付けました。

銀将と金将の動きは混乱しやすいです。この2つは置いてはいけない場所を覚えるようにしました。金は手を斜め後ろにしたペンギンスタイルを見せ、斜め後ろ2つが置けない、銀はアルファベットのTを想像し、左右と後ろが置けない、で覚えてもらいました。

角行は斜めにいくらでも進むことができます。

飛車は直線状に前後左右にいくらでも進むことができます。

王将は周囲の全方向に1マス移動することができます。

8種類の駒の動きを覚えたら、まずは本将棋をしてみましょう!
駒を駆使しながら王を取る楽しさが分かってくると、しめたもの。

そして相手の陣地に入ったら、駒を裏返し『成る』という技を教え、パワーアップする方法を教えます。

駒の成り方は、歩→と金、香車→成香、桂馬→成桂、銀将→成銀、角行→龍馬、飛車→竜王のように、裏返ると駒が強化されます。駒の動きに慣れてきたらぜひ行ってみてください。

この時も『進化系だよ。強くなったね!』などの言葉を用いて、興味をそそってみましょう。

5.将棋で感情のコントロールができるようになった息子

将棋を始めた最初の2か月は息子のマイルールで行い、息子が絶対勝つスタイルでしたが、その後は正規のルールで将棋を行えるようになりました。

1回の対局に30分以上かかりますが、お互いじっくり考えて将棋を指していくので、私が勝った時息子は『あぁ、そっかそっか。そういうことね』と癇癪を起こさなくなったのです。

じっくり時間をかけて戦略を練る将棋のおかげで、脳の深く考える力=思考力が育ちました!

将棋の楽しさを覚えた息子には、オールカラーの分かりやすい将棋本を与えたり、「ぴよ将棋」という無料の将棋アプリで遊んだり、詰将棋の本で問題を出したり、好きを通じてどんどん上達していきました。

将棋を教えて3か月目には私が全く勝てなくなり、私よりも強い兄2人とハンディをつけて、将棋を楽しめるようになりました。

いかがでしたか?
将棋は戦略的な思考や集中力を養うだけでなく、息子にとっては感情のコントロールができるようになった素晴らしいゲームなりました。

好き&楽しい活動が脳をグングン伸ばします。

藤井聡太さんの活躍で将棋界が盛り上がっている今日、ぜひお家でも将棋を通じてお子さんの発達を加速していきましょう!

執筆者:みしまひかり
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)

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