旅行が嫌いなHSPキッズが苦手を克服し旅を楽しくできる準備のポイントとは?

HSPの子どもは、五感が敏感で不安が強いため、慣れない環境への「旅行」が嫌いな場合があります。けれど、子どもに合わせた準備をすれば旅行も諦めなくてOK!地方に住んでいる繊細ちゃんが都会での旅行で自信をつけたエピソードをお伝えします!

1.人混みが嫌いなHSPは旅行が辛い

コロナも落ち着いて今年の夏は旅行に出かけたご家庭も多いのでは。

また、子ども達は、宿泊学習や修学旅行、部活の遠征など旅に出かけなければならない行事もたくさんありますよね。

敏感な五感や感受性を持つHSP(Highly Sensitive Person:人一倍敏感な人)は、人混みや騒がしい環境が苦手だったり、初めての場所に行くのが極度に不安になってしまったりすることがあります。

そのため、静かな自然の中でのキャンプはいいけど…
何度も行ったことのある場所なら大丈夫だけど…

都会への旅行や賑やかなテーマパークのような場所では、まったく楽しく過ごせない!

という場合があるのです。

・人が多すぎて気持ち悪くなる
・知らない土地は何がなんだかわからなくて不安すぎる
・人混みの中では気が気でない

といった不安材料がたくさんあるんです。

せっかく旅行に連れて行ったのに、ぜんぜん楽しんでくれなくて残念と、繊細で敏感なお子さんに思ったことがあるのではないでしょうか。

けれど、HSPでも本人が行きたい!と思えた場所には、しっかり準備をすれば楽しく充実した旅行を過ごすことが可能です!

学校等の集団で旅行に行く機会の前に、旅行の成功体験を積めると良いですよね。そのための準備ポイントをお母さんが知識として持っておくと役立ちます。

親子で旅行する場合なら、子どもの感受性も考えながら、その子に合った旅行プランを考えて楽しい思い出を残してあげることが可能です。

2.苦手な人混みでも行きたい!HSC女子の旅行の目的

我が家の小学6年生の娘は、HSCHighly Sensitive Child:人一倍敏感な子)特性があり、人混みが苦手です。

大型ショッピングモールへ行ってお買い物をしようと思っても、ザワザワした人の声やBGMが合わさり集中できず好きなものを選ぶこともできません。

小さな頃、ディズニーランドへ行ったら、大きなミッキーやミニーが怖い、乗り物に乗った先に何が起きるか怖い!と、あまり楽しめませんでした。

普段から、公共交通機関を使うのも避けがちで、車移動がもっぱら多い生活をしています。

そんな娘でしたが、習い事の大会が東京で行われることとなり(我が家は東京からは遠い地方在住です)、大きな壁が眼の前に立ちはだかりました。

「東京の大会へ出場して頑張りたい。でも人混み大丈夫かな。」

と言う娘。

苦手だからやめておく…よりも、「やってみたい!」「頑張りたい。」という選択ができたことが花丸でした!

母としてできることは、失敗体験をして「もう旅行なんて嫌だ!」と思わせない完璧な事前準備です!

3.人混みでも大丈夫!事前の準備で安心できる旅になる

HSPの子どもが苦手な旅行を成功体験に変えるためのコツをお伝えしますね。

以下にいくつか良かったポイントを挙げてみました。

◆休憩しやすいスケジュールの調整

親子の旅なら自分で調整が可能です。

人混みに入った後、しっかり休める時間を取り入れておくと安心です。

飛行機に乗った後、すぐに次の移動をするのではなく落ち着いたお店でご飯休憩にする等、時間に余裕をもたせると子どもも落ち着くことができます。

また、お母さんが一方的にスケジュールを決めて連れて行くのではなく、事前に一緒に確認し、子ども本人が頭の中でシュミレーションできるようにしてあげましょう。子どもに余裕があれば、子ども自身で旅のスケジュールを考えてもらうと計画力も身につきいいですね!

繊細な子は、見えないことに不安を感じるため、あらかじめ自分がどう行動しなければいけないか、イメージできるととても安心できます。

私は、旅行のスケジュールをスマホのメモに入れて、娘のスマホと共有。一緒に確認しました。

また、普通だったら東京観光しよう!ディズニーランド行っちゃおう!と言いたいところですが、「そこは行きたくない」という娘。

娘の希望が最優先!

大会のみに行く日程で、ゆっくりホテルで落ち着けるようにスケジュールをたてました。

◆行く場所を事前にグーグル・マップや乗り換えアプリで確認!

目的の場所、空港や駅(またはバスやタクシーの乗り場など)をグーグル・マップで写真で確認をしておきましょう。

また、目的地までの道のりを乗り換えアプリなどで検索し、どこの道をどのくらいの時間をかけて行くのか把握しておくと安心できます。

もし、乗り過ごしてしまったら…
もしかしたらタクシーが来ない場所かもしれない…

そんな不安要素があれば、これも子どもと共有し、対策を考えておくと安心です。

「もしもこのバスが間に合わなかったら◯時にこっちの場所から乗ろうね。」
「ここにタクシー乗り場があるはずだけど、タクシーがいなかったら〜へ移動しようね。」

等と、具体的なプランを1つだけではなく2,3個考えておくと、困ったときにもすぐに冷静に対応できます。

◆苦手意識を「大丈夫だった!」に上書きしちゃおう!

しっかりと事前準備をして旅行に行ったおかげで、人混み嫌いな娘でも東京で怖がらずに過ごすことが出来ました。

行く前は、大会以外ではホテルに引きこもるのでは?と予想していたのですが、街中を散策したり、目的地まで歩いて行くことができたりと、知らない土地を楽しむこともできました。

知らない人や、慣れない人に対して警戒心の強いタイプの子であれば、「みんないい人だった!」という経験が苦手意識の払拭に役立ちます。

飛行機のCA(キャビンアテンダント)さんと少し会話をしたら、
「あのCAさん素敵だったね」とか、

タクシーの運転手さんが優しく案内してくれたら、
「東京の運転手さんって意外と優しいね」とか、

外国客の多い街中でビクビクしていたら、
「日本に来てくれてお買い物してくれたら日本の経済がよくなるんだよ〜」

等と、ポジティブな情報を子どもに伝えてあげることで、旅行先が「怖い」から「怖くない」イメージに変わっていきます。

繊細で怖がりでも、色々な体験を決して諦める必要はないんだな。乗り越えるための準備をすればしっかり乗り越えて新たな価値観を身につけることができるんだな!と感じました。

娘は、落ち着いて過ごせたことで大会でも好成績を残すことができました。「また東京行きたいと思う?」と聞くと、「また行く用事があったら行くよ!」と答えてくれました。

HSPの繊細な特徴を持つ子どもは、感性豊かな子が多いため、たくさんの経験をさせてあげたいですね。視野を広げてあげることで、たくさんのことを吸収して得意なことももっと上達していくと思います!

ぜひ、皆さんもHSPの子どもと新しい体験にでかけてみてくださいね!

執筆者:すずき真菜
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
 
難しいHSCの子育ても楽しく乗り越えられます!
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