1.コミュニケーションに自信がない子は不登校になりやすい
発達凸凹のお子さんが、コミュニケーションに苦手さを抱えて学校でストレスをためてしまい、不登校になってしまった…と悩んでいませんか?
このままおウチにいても友達ともコミュニケーションがとれず、苦手は改善していかないんじゃないか?
おウチ以外で過ごせる場があったらいいのに、と思うけれど…
おウチ以外の場所へ出ることを嫌がったり、フリースクールは高い、自宅の近くにない、興味が合わない…など、様々な問題があって、義務教育期間の子どもが通うのにピッタリな場所を見つけるのは大変なんですよね。
そのため、おウチで過ごすことがほとんどとなる不登校の子は、「引きこもり」状態になってしまいやすい。
実は、おウチでしっかり家族と楽しい会話をしているとコミュニケーション能力は発達していきますよ。引きこもり状態でも発達凸凹不登校の子がコミュニケーションに自信が持てるようになった作戦をお伝えしていきます。
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2.コミュニケーションが不安な凸凹さんに必要なこと
不登校の子どもにとって、不安や心配の種となりやすいコミュニケーションの問題。
「うまく人と喋れるの苦手だな。」
「自分ってコミュ障なのかな?」
「変なリアクションしてウザがられないかな?」
「友達ほしいけど自信ないなぁ。」
上手に友達と関わりたいけど不安で怖い、と子どもたちは思っているかもしれません。
元々、繊細タイプのお子さんは周りの反応を感じすぎて、自分がどう振る舞えばいいのか考えることでヘトヘトになっていたことでしょう。
マイペースなお子さんは、自分の世界に没頭しすぎて、周りに奇妙な目で見られることもあったかもしれません。
やんちゃタイプのお子さんは、感情をセーブできずに相手の子を傷つけてしまって、大人にたくさん注意されて自信がなくなってしまっているかもしれません。
子どもがお母さんにコミュニケーションの不安をもらしたら、まずはしっかりと安心させてあげることが大切です。
決して、「高校入学前に集団生活に慣れるために集団塾に入れよう!」とか、「フリースクールにでも行って人に慣れておいで!」
等というのは、子どもの失敗体験を増やして自信をなくさせてしまいかねないのでオススメできません。
3.不登校でも高校には行きたい!けど人が怖い…と思っていた息子
我が家の長男も小学校からの不登校でした。現在は通信制高校に通っている高校1年生です。
「高校卒業資格は欲しいから、高校は行くよ。」
「登校日数も選べるから僕もやっと学校に行けるよ!」
と、最初はワクワクして中学2年生から、通信制高校を見学したり、オープンスクールに参加したり、個別相談会に行ったりと、じっくりと自分の通いたい高校を選ぶことができました。
そして、中3の夏も過ぎ、いよいよ受験する高校を決めたのですが…
元々とても繊細で不安も強く、考えすぎる面もある息子。こんなことを言い始めました。
「やっぱ登校するのは無理じゃないかな」
「家から出たくないよー」
「自分がどんな人間かバレるのが怖い…」
「なんかうまく話せないんだよね」
「コミュ障だからさ」
2年かけてたくさん相談して決めたのに今さら??という気持ちが沸き起こりましたが(笑)、
「そっかー」
「そりゃ、ずっと家にいる時間が長いから怖いよね」
と、ひとしきり息子の気持ちを受け止め、その場は息子も立ち直ることができたのですが、コミュニケーションの不安は今のうちに少しでも解消させてあげようと思いました。
以前は、家では、自分の興味のあることになるとマシンガントークで話しすぎるような子でしたが、発達科学コミュニケーションで子どもの会話力を育てる方法を学び、親との1対1の会話や、家族との会話は問題なくできるようになりました。
けれど、家族以外の人と話すときには、一見なんの問題もないように話すものの、本人の中では、
「相手はどう思っているのかな?」
「僕の話はこれでいいのかな?」
と考えすぎて、自分が何を話したかを覚えていないなんてこともあるようでした。
そこで、繊細で、かつ思春期に突入している息子が、嫌がらずにやってくれそうなおウチでのしかけを考えてみました!
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4.おウチでおいしく⁉できるコミュ力アップ作戦!
世の中には、社会で人と上手に関わりながら生きていくためのスキルを身につけるための、ソーシャルスキルトレーニングがありますが、家庭で真面目に取り入れるのは至難の技です。
発達凸凹の子どもは興味関心の幅が狭いですし、思春期になれば親とトレーニングを一緒にするなんてことも嫌がりますよね。
だから、あらたまった方法ではなく、いつでも簡単に自然にトレーニングできる場面を作れるといいんです!
我が家で、注目したのは、「食べる」シチュエーション。
子どもは食べることが好きですし、毎日3回は必ず食べます。だから、そこにコミュ力アップできる場面を作っちゃおうと思いました。オススメの2つをご報告します!
◆おやつとりジャンケン!
家族の人数✕3〜5個くらいのおやつを準備します。種類はなるべくバラバラの違うものの方が良いと思います。
全部のおやつをテーブルに広げて、家族で集合!
「このおやつ、ジャンケンして買った人から1個選んでとっていっていいよ!」と伝えます。
そして、「最初はグー‼」でジャンケンを。
勝った人が「何にしよう?」と悩む表情や、負けて選ぶのを待っている人が「あれはとらないでー!」と感じている表情を見ることで、楽しく人の心を読む練習ができます。
お母さんが欲しかったおやつを誰かが先にとってしまったら、
「それ食べたかったー!」と悔しがったり、
「お母さんはあれが食べたいんだよね、わかる?」
と視線を送って子どもにあててもらったりするのも相手の感情を気にしたり、理解したりするトレーニングになりますよ。
◆お食事タイムはロシアンルーレットしちゃおう!
王道ですが、お昼ごはんや晩ごはんのときにロシアンルーレットをするのはいかがでしょうか?
たこやき、コロッケ、おにぎり、いなり寿司、餃子…等々。
何でもできます!
気をつけたいのは、味覚過敏があるお子さんもいらっしゃると思うので、絶対食べたくないものは入れないこと。また、罰ゲーム要素が強くなると子どもが楽しめないので、美味しいものもいれるのもオススメです!
我が家では、チョコレート、マスタード、梅、スナック菓子などを入れました。
これも、上のじゃんけんゲーム同様、他の人の表情を読み取る練習ができます!
また、繊細な子は、自分が嫌だ・辛いと感じたことを押し殺して伝えられない場合がありますが、これだと、「まずいー!おいしくないー!」と嫌なことを堂々と伝える練習にもなります。
お母さんも一緒に食べて、「本当だ、めっちゃおいしくないねー!」と伝えることで子どもが共感されたと感じさせてあげることもできますので、苦手なコミュニケーションが楽しいに変わっていきます。
毎日はできませんが、気が向いた週末にこんな遊びをとりいれて家族でご飯を食べたり、おやつを食べたりすることで、息子のコミュ力を鍛えていきました。
最初は、「高校に行くのが怖い」と言っていた息子も、次第に不安を言わなくなり、「僕みたいなニッチな(個性的な、マニアックな)友達できるかなー?」と楽しみにもなっていきました。
そして、入学後は友達が数人でき、グループで食事に行ったり、学校のない日もボイスチャットで会話したりすることができるようになりました。
みなさんも、引きこもり歴の長い子が少しずつ社会に出ていくため、コミュニケーションのチカラをおウチでつけてあげませんか?
おウチでできること、たくさんありますよ!
執筆者:すずき真菜
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
学校に行けなくても、友達がいなくても、おウチで社会性も伸ばしてあげられます!
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