1.注意欠如・多動症(ADHD)の子がなかなか勉強しないワケ
長期休みに入って、宿題は山積みだけどなかなか勉強しない子どもに
「いつやるの?」
「少しずつやらないと間に合わないよ」
「宿題してから遊びなさい」
なんて声をかけていませんか?
叱っても全く動く様子を見せない子ども。
なぜ子どもは勉強をしないのでしょう?
注意欠如・多動症(ADHD)グレーゾーンの子は
・集中力がないのですぐ飽きる
・じっと座って過ごすのが苦手
・ほかにやりたいことがあるとすぐやりたくなる
などの特性を持っており、コツコツ勉強をすることが苦手。
低学年のうちはなんとかついていけても、高学年でつまずくことも多く、授業についていけなくなった子どもは、学習に苦手意識を強く持っています。
そのうえ、ADHDグレーゾーンの子は、感情のコントロールが苦手で、気持ちの切り替えが下手。
「勉強しなきゃ」「宿題しなきゃ」と思ってはいても、苦手なことを前になかなか気持ちが切り替えられず、取りかかることができないのです。
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2.再登校後、勉強しないわが家のADHDグレーゾーンの小4娘の話
わが家の娘は小学4年生です。注意欠陥・多動症(ADHD)のグレーゾーンです。
授業中、気が散りやすく集中するのに苦労する。
立ち歩くことはないものの、45分間の授業を座って過ごすことに苦痛も感じていました。
小学3年生の夏休み明けから不登校になりました。
小学4年生になって少しずつ再登校を始めたものの、勉強はしませんでした。
学校から離れている間、勉強をしない子どもは多いですが、わが家の娘も勉強をしない時間を過ごしていました。
そのため、学校に行き始めてからも、みんなのやっている学習内容が分からない上、『勉強=しんどいもの』というネガティブな記憶が残っているため、宿題などに自ら取りかかることができていませんでした。
しかし、「勉強しないとな」「宿題しないとな」とポロっとこぼすことがあり、勉強しない自分や、宿題を出していない自分を気にする様子が見られていました。
そんな状態で迎えた冬休み。
冬休みの宿題をどうするかと尋ねると、娘は「やるよ」と言いました。
しかし、勉強に苦手意識をもってしまった子どもが急にテキパキと宿題を始めるわけがありません。
勉強に取り組む、いいきっかけになるかもしれないと考えたわたしは、子どものやる気をひきだすためにどうしたらいいのかを考え始めました。
「お母さんと一緒にやろうか?」
「この一問だけ解いてみる?」
「頑張って宿題したら、何か買ってあげるよ!」
などと声かけをするも、気持ちがのらずなかなか勉強しない状態。
娘は、毎朝、「勉強しないと」と言いつつも、朝の支度さえできずに、布団でゴロゴロ漫画を読んで過ごしていました。
そんな子どもが、「よし、やるか!」と行動を起こすきっかけになったわが家のご褒美作戦を紹介します。
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3.勉強しないADHDグレーゾーンの子どもが「よし、やるか」とやる気スイッチを入れたご褒美作戦
そのご褒美作戦とは、『ダブルご褒美作戦!』です。
わたしは布団でゴロゴロし勉強しない子どもに、
「宿題の前に30分だけゲームしていいよ。宿題できたら追加で一時間ゲームサービスするよ!」と声を掛けました。
ADHDの子は衝動性が強く、将来の大きな成果よりも今の小さな報酬につられて行動する傾向があります。
例えば、「今おやつ食べるなら飴一個。宿題した後ならケーキ」と話すと、飴に飛びつくのです。よくよく考えると、ケーキのほうが大きな報酬なのですが、すぐ手に入る方に飛びつきやすいのです。
ポイントは『今すぐ』手に入るということです。
わが家の娘はADHDグレーゾーンで衝動性が強いので、わたしはこの特性を利用することにしました。
娘の場合「宿題できたら、何か買ってあげるよ!」では、先のことすぎて、心が動きにくいのです。
今すぐ、つまり、宿題をする前に、ひとつご褒美をあげてしまうのです。
冬休みは午後からゲーム解禁にしていたわが家。
上記の声かけをすると、布団でゴロゴロ寝ながら漫画を読んでいた子どもが、「本当!?」と言って気持ちを切り替え、さっさと着替えて身支度をはじめました。
そして30分ゲームを楽しんだ後、そのまま宿題にも取りかかることが出来たのです!
もちろん、分からない部分も多く、全部自分ひとりでできるわけではありません。集中力も長くは続かないので、一日数問で終わります。
それでも、母と一緒に問題を解いたりしながら、毎日コツコツ取り組むことができました。
そして、冬休みの宿題をすべて終わらせることができたのです!
このことは、娘にとっては大きな成功体験になり、自信につながったようです。
その後は、時々ではありますが、自ら宿題にとりかかる姿も見られるようになりました。
もしお子さんが、学習に苦手意識をもち、とりかかるのにエネルギーがいるようであれば、ぜひこのダブルご褒美作戦を試してみて下さい。
一回目のご褒美は、『今すぐ』あげるのがポイントですよ!
執筆者:小林ほなみ(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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