1.不登校になった繊細さんのきょうだいゲンカがつらい
・きょうだいに意地悪をして、ケンカになって困る
・叱っても諭しても、ちっともケンカをやめようとしない
・それどころか、さらにヒートアップしてしまう
繊細さんが不登校になって、きょうだいゲンカが増えたことに困っていませんか?
繊細さんはもともと感情のコントロールが苦手です。
それは脳の特性上『不安回路』が強いことや、自分や他者の感情に敏感すぎることが影響します。
人目を気にし、空気を読みすぎる繊細さんは、他人や、外でそのイライラを出すことはあまりありません。
しかし、家では癇癪をおこしたり、母親やきょうだいにきつく当たったりします。
不登校になって、自己肯定感が下がり、不安が増している時には、その傾向はさらに強くなってしまいます。
そんな時に
「ケンカしないで!」
「どうししてそんなことするの?」
などと叱ってみても効果はありません。
子どもは余計に荒れてヒートアップ!
繊細さんの場合は𠮟られて自己否定が強くなり、
「自分なんかいなければいい!」
「自分がいるから悪い!」
と言って家出に走ることも。
それではどうしたら、いいのでしょうか?
感情的な脳が働いている間は、その先にある『思考』する脳や『行動をコントロールする』脳がお休みしてしまいます。そのため、叱っても、諭しても、きょうだいゲンカはおさまらないのです。
こんな時には、まず敏感になって荒れている感情の脳をクールダウンさせてあげることが大切です。
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2.不登校になって弟にばかりに意地悪をしていたわが家の繊細さんの次女
わが家の繊細な小4の次女も感情のコントロールが苦手です。
小3で不登校になってからは癇癪をおこしたり、きょうだいゲンカをすることが増えてしまいました。
不登校になった直後は、特に5歳離れた弟に対して意地悪をしたり、ダメ出しをしたり、ということをくりかえしていました。
例えば、息子がブロック遊びをしていると、一緒に遊びだしたりするのですが、息子が使っているブロックを
「あ~それがないと、お姉ちゃん作りたいもの作れないんだよね~」
と言って、息子からもらおうとし、息子が拒否すると
「あーあ、○○くんのせいでお姉ちゃん作れないわ!最低!」
と暴言を吐いたりしました。
また、息子のおままごとに参加して遊んでいるときにも、
「そんなお店の人いないわ!」
「値段、おかしくない?馬鹿じゃない?」
と、まだ3歳の息子の遊び方にダメ出しをしていました。
息子は応戦するときもありましたが、口でも力でも叶うことはなく、最後にはシクシク泣き出してしまいました。
私は聞くに堪えず、つい
「まだ○○くんは小さいんだから」
「そんな言い方はないよね」
「なんでそんなに意地悪ばかりするの?」
と事あるごとに口をはさみ、娘に注意していました。
すると、娘は余計に荒れてヒートアップ!
繊細さんの次女はその高ぶった感情が、最後は自分に向いてしまいます。
意地悪をやめられない自分を責め、
「私はどうせダメな人間!」
「やめたくても止められないんだよ!私は最低だ!」
と泣き叫んでしまいました。
あるときには、ヒートアップしすぎた娘が、夜にもかかわらず「もう死んでくる!」と言って家を飛び出したこともあったくらいです。
わたしは毎日繰り返されるきょうだいケンカと、叱っても諭しても治らない、それどころかヒートアップする次女への対応に頭を抱えていました。
しかし、ある方法を試すと、娘はきょうだいゲンカをおこしても、それ以上ヒートアップすることがなくなりました。
さらに自分で気持ちを切り替えて落ち着くことができるようになったのです。
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3.きょうだいゲンカは『スルー』しよう!
その方法とはママがきょうだいゲンカを『スルー』することです。つまり、見て見ぬふりをするのです。
子どもがきょうだいゲンカを始めたら、ケンカをしかけた子どもの行動には一切触れず『スルー』して、見て見ぬふりをします。
決して視線は向けません。
まるで気が付いていないかのように別のことをしながら終わるのを待ちます。
その時には、表情にもイライラしていることや、怒っていることを極力出さないように注意します。
顔をしかめたり、睨んだり、ため息をついたりもしないようにします。
ケンカや意地悪など、好ましくない行動にママが反応を示しているうちは、子どもは注目を得られたと思って、止めることができません。
また、叱ったりなどの反応をすると、感情を逆なですることにもなり、好ましくない行動はエスカレートしてしまいます。
私は次女が、弟に意地悪なことを言ったり、やったりし始めると、その行動を『スルー』するようにしました。
しかし、ただ見て見ぬふりをするだけでは、意地悪をされた弟はされっぱなしに。
そこで、まずは意地悪をされている子の方を、物理的に離すことにしました。
名まえを読んで自分のもとに呼び寄せたり、それでも来ないときには抱えて一緒に別の部屋に行ったりしました。
はじめのうちは娘はさらに追いかけてきて、また弟へのダメ出しをしていました。
自分のもとに来てくれたことには「どうしたの?」と反応をし、弟への意地悪な発言は『スルー』しました。
弟が応戦しそうになったら、また弟を連れて別の場所に移動する、ということをくりかえしました。
そうすると、娘はだんだんクールダウンしていき、自分で気持ちを切り替えて漫画を読み始めたのです。
娘も息子も気持ちが落ちついたのを見計らって、私は何事もなかったかのように、息子と一緒に部屋に戻りました。
この『スルー』には重要なポイントがあります。
そのポイントとは、好ましくない行動をやめ、好ましい行動をし始めた時点で、そのことをすぐ肯定することです。
そうすることで、ケンカをやめたことは、正しい行動だったと子どもに教えることができるからです。
私はケンカをやめて漫画を読みはじめた娘に
「ケンカやめられたね」
と声をかけました。
しかし、不登校になり、より自分を責めがちになった繊細さんの次女には、この一言は肯定したことにはなりませんでした。
次女は「ケンカしない子になりたい…」と言って落ち込んでしまったのです。
繊細な次女はケンカをやめられたことよりも、ケンカをしてしまったことに注目して、自分を責めて傷ついてしまいました。
そのため私はこの最後の肯定の言葉を
「漫画読んでるんだね」
「おいしいおやつあるから一緒に食べようか?」
など、ケンカにふれることのない内容にしました。
すると、娘は少しばつが悪そうにしながらも、素直にうなずいて、気持ちを切り替えることができたのです。
娘が弟とケンカをするたびに、この『スルー』と肯定をくりかえしたことで、娘はクールダウンするのが早くなっていきました。
つい意地悪なことを言って、ケンカが勃発しそうになると、娘は自ら自分の部屋に行き、弟と物理的に距離をとる方法も覚えました。
まだケンカが全くなくなるということはありません。
しかし、ケンカしたときの対応が分かったことで、娘がヒートアップして泣き叫ぶことも、私がイライラして叱り飛ばすことも減りました。
いかがですか?
不登校になった繊細な子どもがきょうだいにすぐケンカをしかける!
きょうだいゲンカをした時に、叱っても諭してもやめるどころかヒートアップする!
そんな時には、この『スルー』と肯定の仕方をぜひ試してみてくださいね!
執筆者:小林ほなみ
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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