1.不登校中学生の進路選択の時期が迫って焦っていませんか?
不登校の子どもを持つ親として、進路選択の時期が近づくと、どうしても焦りや不安を感じることが多いですよね。
同級生たちは受験モードで塾通いの毎日。我が子は毎日ごろごろゲームばかり。このままでは高校にもいけず、仕事もできずに引きこもってしまうんじゃないか…と不安になって焦ってしまいますよね。
不登校の子が通えそうな高校や通信制高校もあるけど、実際、仕組みもよくわからないし、そもそも通えるかどうかわからない、どうやって選んだらいいのかわからない、というのが現状ではないでしょうか?
この記事では、不安の強い不登校の子の進路選びの参考にしていただきたいことをお伝えしていきますね。
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2.好きなことだけで選ぶのは危険?不登校さんの進路選びの壁
不登校で、発達に凸凹のある子にとって、進学は生活を変えて一歩を踏み出すための大きなきっかけにはなりますが、同時に、大きな壁もあります。
例えば、
◆ 不安が強く、新しい環境に飛び込むのが苦手
◆ 自信がなく、「無理」「できない」と諦めてしまいがち
◆ コミュニケーションが苦手で、人と話さなければならない環境に不安を感じる
◆ 集団が苦手でイベントへの参加を嫌がる
◆ 感覚過敏があり、人混み、制服、などに苦手意識が強い
など、進路選びの初期段階で困ることも多いです。
また、一部の高校や通信制高校では、eスポーツや、美容、イラスト、など個性を伸ばせる専門分野が学べるところがありますが、「好きなこと」だけで選ぶと、「先生や同級生たちの雰囲気が合わない」など居場所として機能しなかったり、学校が子どもの特性に理解がなかったり、毎日通学しなければならないのは、不登校の子には辛い、など学びたいスタイルと違っていたりすることもあります。
そして、発達凸凹の不登校さんがそれを理解して一人で決めるのはハードルが高いです。
次の章からは、我が家でどのように息子の進路決定をしていったかをお伝えします。
3.進路選択の時期が迫っても動き出さない中学生の息子
我が家の中学3年生の息子も、中1の夏頃から完全不登校ですが、全く勉強もせず、毎日ゲームとYou Tube三昧の日々です。
中2の秋になると、私は焦ってきて、少しずつリサーチをしたり、説明会に参加してみたりしていましたが、本人に話しても全く興味を示さず、「もう少ししてから考える」「家から近いところならいい」と言っていました。
実際、普段の息子の様子からも、焦りは一切感じられず、むしろ現実に向き合えず逃避しているように見えました。
このままでは、自分で高校選択をすることもなく、自分にあった学校(居場所)を探すことなく、卒業間近になって焦ることになったり、最悪進路が決まらないなんていうことになってしまうと思い、中学3年生になる前に、まずは私が進学について「知ること」から始めよう、と決めました。
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4.進路選びに消極的な子を巻き込む戦略3STEP
進路選びに消極的な子には、以下の3つのSTEPで、ママが上手に巻き込んであげてください!
◆ ママが学校情報を徹底リサーチする
まず、ママが、お子さんに合いそうな高校を徹底的にリサーチしてみましょう。
ネットで探したり、合同説明会に参加してみたり、学校へ足を運んでみてもいいと思います。お子さんが参加できなくても、ママが一人で行ってみると良いです。
通信制高校、と言っても、それぞれの学校に特徴があり、先生の雰囲気、校則や、通っている生徒の雰囲気、などそれぞれ個性があります。
まずはママの感覚でお子さんに合いそうな雰囲気、学びの手段、通いやすいかどうかなどを検討して候補を出しておきましょう。この段階で絞ってしまう必要はありません。少し幅広い範囲で選んでおくのがポイントです。
◆ 本人の意思を引き出す会話
自分で進学先の候補選択する準備ができていないお子さんに、自信と責任を授けるためには、本人の意思を引き出すことが第一歩。
最初は、Yes, Noで答えられる質問
「ゲームを”授業”として教えてくれる学校と、”部活”として放課後にやる学校とだったらどっちが合っていそう?」
「通学日数が多い方がいいのかな。少ない方がいいのかな。」
「制服は“自由”な学校がいいよね?」
など情報を整理してあげると、自分にあった場所を探すヒントになっていきます。
ある程度、興味の方向性や意識が高まってきたら、
「完全オンラインよりも、通学したがほうが、ゲーム仲間は増えそうだね」
「課題提出は、年1回のところもあれば、月毎に区切っているところもあるみたいだよ」
など、細かい情報を伝えていったり、自分で調べるのを手伝ったりして、より具体的な理解のサポートをしましょう。
できれば、メリット・デメリット含めて、それぞれの学校の特徴を表にまとめて見やすくしておくと、視覚優位のお子さんには理解が深まります。
◆ 通信制高校のメリット!事前体験を利用して高校生になることをイメージ
通信制高校では、「オープンキャンパス」という、中学生を対象とした体験授業を行っているところが多いです。高校によっては、中学1年生、2年生も参加可能です。
ピックアップしておいた学校や、お子さんが興味を持った学校を中心に、なるべく「体験」させましょう!特に感覚過敏のあるお子さんは、通学の経路も確認しておくことがポイントです。
我が家のゲームが好きな息子も、最初に体験したのはe-スポーツ専門コースのある学校でした。
私から見ると人数が多く賑やかで楽しい雰囲気だったのですが、息子にとっては「人が多すぎて怖い…」という感想だったんです。
ゲーム = 楽しいでしょ?
というのは間違いなのだ、と改めて考えさせられました。
コミュニケーションの苦手な子は、いきなり集団に放り込むとうまくいきません。
まずは1対1、それがOKになったら少人数の集団、それに慣れたらもう少し大きな集団、とスモールステップで人との関わりを学べるように環境を整えてあげるのが大切です。
安心できる環境を体験し、「どんな高校生活を送りたい?」「友だちは欲しいかな?」「通学しない日はどんな風に過ごす?」など、高校生活をイメージしてもらいながら、自信をつけさせてあげたいですね。
5.学校が選べた!入学前から中等部通えている!
我が家の息子は、いくつかの学校を見学した後、最初に体験した学校とは違う、eスポーツコースのある通信制高校を選択しました。見学した際、それぞれ小集団で、しかも黙々とゲームをしているグループもあったので「ここなら大丈夫そう」と感じたようです。
ただ、その学校は通学時間が1時間近くかかり、苦手な“電車”での通学なので、通学に慣れるためにも、その高校の「中等部」に週1回通うことを決めました。
通学の電車は、
「慣れればなんとかなりそう。」
とのことで、通うことそのものの不安はずいぶん軽減されたようです。
高校へ通うイメージを少し持つことができたかなと思います。
進路探し選びに積極的になれない子も、ステップを踏めば、自分で納得のいく進路を選んでいくことができます。新たな一歩をうまく踏み出せるよう、上手にサポートしてあげたいですね。
執筆者:菊池のりか
(発達科学コミュニケーション リサーチャー)
学校が苦手な子に、自分らしく生きる力をおうちで授ける方法が見つかりますよ!