1.ピアノの楽譜を弾き始めると泣いてしまう小学2年生
ピアノを習いたいと言って意気揚々とレッスンに通い始めてくれたのにお家で練習しない。そのうちピアノのレッスン中に泣いてしまうことが多くなり、曲を弾き進めるのが難しくなってきた。
こんなお子さんに困っていませんか?どうにか楽しくレッスンに通ってきてほしいと思いますよね。
どう対応すれば良いのでしょう?
私の教室に通ってくれている繊細タイプの生徒さんMちゃんもちゃんと弾ける様になる力は持っているのに、その力を育てることに難しさを感じていました。
自分の失敗が許せないから、少しでも難しいと思ったらやろうとしない。ピアノを弾いていても、少しでも間違えると涙が出る。私からの質問が続くと泣き出す。HSC(繊細な子)かもしれないと思いました。
毎回のレッスンで私の予期せぬときに泣いていました。レッスンでは、だんだんとテキストの曲を弾かなくなりました。
Mちゃんのことをどう理解すれば良いのかわかりませんでした。どんな風にレッスンしていけば良いのかも悩んでいました。もっとMちゃんの事を理解してレッスンしたいと思い、HSCについての知識を深めました。
この記事では、繊細な子の習い事を楽しく進められるようになるポイントをお伝えしていきます!
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2. 完璧主義や白黒思考が原因?繊細な子が習い事を楽しくできなくなるワケ
繊細タイプのお子さんは
・先が見えにくい
・不安が強い
・自分の理想と現実のギャップによって自信が持てない
・白黒思考に偏りやすい
といった特性を持っている為、行動に制限をかけてしまう傾向にあります。
ピアノのレッスン現場では…
・『弾けているはずの自分(理想)』と『弾けない自分(現実)』とのギャップ
・演奏を先生に指摘される事で自分のプライドが傷付き「自分はダメだ」と考えてしまう(白黒思考)
このようなことが原因で、レッスン中に泣き出してしまうのです。
ではどう対応していけば良いのか?周りの”大人の言動を変える”だけで繊細なお子さんがスムーズに習い事を続けられるようになるのです!次をご覧くださいね!
3.「おウチで練習しなくてOK」生徒さんとの会話で楽しく練習&上手に弾けた!
Mちゃんがレッスン室に入ってきました。いつも通り始まりのご挨拶。そして、レッスンは私との会話から始まりました。
私:「Mちゃん、ピアノお家で弾いてみた?」Mちゃん うつむいて首を横に振る
私:「Mちゃん、お家でピアノ練習しなくても良いんだよ。しないといけないって思ってた?」
Mちゃん:「えっ?」って表情をして、「ママがお家で練習しないとダメって言ってた」
私:「ここのお教室にはね、お家で練習をしないって決めてる子がいるんだよ。1人は高校生のお姉ちゃんでもう1人は中学生のお姉ちゃん。2人とも、小学1年生の時からレッスンに来てくれてるんだけどね。(M ちゃんも小学1年生から通っている)
その2人のお姉ちゃんね、先生が『練習した?』って聞いたらね、2人とも威張って『するわけないじゃん』って言うんだよ。でもね、2人ともそれなりにちゃんと弾けるようになってるよ。先生と一緒にここで練習してるんだよね。
レッスンの時だけでも先生と一緒に練習したら、だんだん上手になるんだよね。」
Mちゃんは時々フフっと笑いながら私の話を聞いてくれました。
私:「だからね、お家で練習しなくても大丈夫だよ。Mちゃんもここで先生と一緒に練習したらだんだん上手になるよ」
Mちゃんはニコニコ笑顔で聞いてくれました。
私:「あっ!でも、お家で練習しなくて良いって先生が言ったことはママには内緒ね。」
Mちゃんは笑って頷いてくれました。
それから、Mちゃんは私と一緒にピアノの練習を始めてくれて、この日は3ページに渡る曲の中の1ページを全部弾けるようになりました!
間違えると泣いていたMちゃんが先生と一緒に間違えながら練習できました!泣くこともなく嫌な顔もせず、疲れるまで練習してくれました。
「疲れたら言ってね」と私が言うと、間も無く「疲れた」と言ってくれたのでその日の練習は終了しました。
帰り際に、「お家で今日弾けたところをママに聴かせてあげたら、ママ喜ぶかもね」と声を掛けたら、ニッコリ笑って頷いてくれました。
「今日は来てくれてありがとうね。来てくれて、先生嬉しかったよ。また来週ね!」と私が言うと、ニコニコ笑いながらMちゃんは帰っていきました。
私たち習い事の先生や親御さんが繊細なお子さんとのコミュニケーションで気を付けることを次にまとめました!
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4.大人の言動を変えるだけで、繊細な子の白黒思考は和らぎます。
今回のレッスンではまずMちゃんの特性を踏まえてたくさん話したことが功を奏したと思います。そして、
・できたことよりも、できなかったことや過程をほめる。
・レッスンに来てくれただけで嬉しいことを伝える。
を意識してレッスンを進めていきました。
レッスンの始めに会話をしたことによって、Mちゃんがピアノの楽譜を弾きたがらない理由がわかり、そこからMちゃんの不安を解消できる話へ移行することができました。
結果、Mちゃんの心のストッパーが外れて、私と一緒にピアノの練習を楽しむことができましたが、Mちゃんに楽しんでもらえたのは、練習中に私が「過程を褒める」「できなかったことを褒める」を意識したことで、Mちゃんの白黒思考が和らいだことも付け加えたいと思います。
これからもレッスンで特性に見合ったアプローチを続けていくと、Mちゃんがどんな風に変わっていくのか?楽しみです!
お子さんの特性を習い事の先生や親御さんが理解してあげられると、お子さんはもっと伸び伸びと様々なことにチャレンジしてくれると思います。
習い事の先生は、
習い事のスキルを子ども達に伝えるだけじゃない、
子どもたちのスキルを上達させるだけじゃない、
と思います。
習い事を楽しんでもらい、子ども達の色々な能力を引き出してあげられる大人になりたいですね!


執筆者 : 佐藤美緒
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
ママはもちろん!習い事の先生でもできる!
繊細な子が自信を持ってチャレンジできる様になる声掛けのコツ。