発達凸凹女子は完璧主義になりやすい⁉思春期女子に自信を授ける魔法の25%ルール

完璧ではない自分を責め、自信を失う。理想どおりにできない自分を責める。そんな発達障害グレーゾーン女子の対応に悩んでるお母さん、「25%ルール」でお子さんへの伝え方を見直してみませんか?不安になりやすい思春期女子に自信を授けてあげましょう!

1.発達凸凹の思春期女子は完璧主義になりやすい

発達障害・グレーゾーンの子ども達の中には、こだわりが強い子が多いです。

このこだわりがプラスの面に働くと良いのですが、気持ちがアンバランスになりやすい思春期は、理想が高すぎて自信を失う子もいて、とくにこの傾向は女子に多くみられます。

何事も理想が高く、思い描いた通りにできない自分に自信を失う

こんな思春期・発達障害グレーゾーン女子の対応に困ったことはありませんか?

例えば、子どもの体調が悪そうだから「今日は休んでもいいよ」とお母さんが伝えても「そういうのは嫌!」と言って這ってでも学校に行こうとする。

子どもが勉強に取り組んでいてわからなくてイライラしていたので「できるところだけやったらいいんじゃない?」と言うと、「全部やらないと意味がない!」と泣き叫ぶ、など。

女子の場合とくに、理想があってその通りにできない自分を責めるタイプのお子さんが、思春期になると多くなってくる傾向があります。

そんなとき、どう手をつけていいのかわからなくなりますよね。

これには、発達障害の特性による「こだわり」が影響している可能性もありますが、もう一つ考えられるのは「100%が美徳である」と学んできてしまっているかもしれない、ということです。

これがどういう事かは、次に説明します。

2.大人の理想どおり100%できた時だけ褒めていませんか?

100%が美徳と学んできてしまっているとは、100%できた時だけ褒められてきた結果“完璧にできなければ価値がない”と思いこんでしまった可能性があるという意味です。

宿題を例にお話します。

「決められた時間までに」「自発的に取り組んで」「全問正解で終わっている」

この状態が100%の状態です。

「宿題は半分までしかやっていない」「予定の2倍時間をかけてやっと終えた」「解いたけど間違いばかり」などが、100%ではない状態です。

完璧であることにこだわる子の場合、100%の状態の時だけ周りの大人に褒めてもらえたという経験を積んできてしまっている可能性があります。

大人からすれば100%のほうが良いと思えますが、不安の強い発達凸凹の子にこの100%を求めすぎると、100%できないことは「悪」と感じてしまいます。

その結果、できない自分を責めたり、責めた上にどう対応していいのかわからずパニックになる、さらにはチャレンジしなくなる、といった様子がみられます。

もし今の親子関係が、お母さんが「やらなくても良いよ」と伝えても、お子さんが「それじゃだめだ!」と騒ぎ出す関係なら、今すぐ始めてほしいことがあります。

3.不安になりやすい思春期女子は「25%ルール」で自信を持たせてあげましょう!

お母さんにして欲しいのは、100%じゃなくて、25%のところまでできた時にしっかり肯定してあげること。

「100%じゃなくてOK!」ということを伝えてあげてほしいのです。

頭が良くて真面目なタイプの発達障害グレーゾーン女子は、小さい頃は凸凹が目立たず頑張り続けてしまいます

ところが、思春期になって学習面、対人関係などが難しくなってくると急激に不安が大きくなります

今までいろいろと頑張ってこられたからこそ、お母さんたちも知らずのうちに要求値が上がって100%を褒めることが親子関係の中で日常化してしまっていたかもしれません。

だからこそ「100%できることだけがすごいことじゃないんだぞ!」をしっかり伝えて欲しいのです。

私がおすすめするこの25%ルール、例えばこんな風に使ってみてください!

勉強の場面なら

宿題をやろうとしてカバンからドリルを出した時(やり始めようとしているタイミングで)
「お、今から始めるんだね」と声をかける。

5問くらい解いたところで(25%できたタイミングで)
「5問、解けたねー」と肯定的に褒めてあげる。

こんな風に勉強をやり終わったタイミングではなく、行動を始めた時と、途中までできた状態のときにしっかり言葉にして肯定を伝えていくだけです。

25%ルールと呼んでますが、1%でも5%でも10%でも、途中をしっかりと肯定してあげる、これが大事です。

ポイントは100%ばかりを褒める習慣をやめることです。

そして、もう一つ!

お母さんにお願いしたいのは、お母さんが醸し出す「完璧キャラ」を少し緩めてあげることです。

毎日の生活の中で全てを完璧にこなし、パーフェクトなお母さん。とっても素敵です!

しかし、お母さんが完璧すぎると子どもたちは「そうならねば!」と感じます。

身近なお手本がお母さんなのでそうなってしまうのですが、だからこそお母さんにはちょっと女優になった気分で

「あー、うっかり!買い物に行ったのに味噌を買い忘れちゃった!」
「今日は、寝坊しちゃったわ! いけない、いけない!」
「会社の昇級試験受けたけど、今回は落ちちゃったわ~」

など「完璧じゃないお母さん」を演じてみてください。

「100%じゃなくても大丈夫!」これをしっかり伝え、100%じゃないところをしっかり褒めてあげてください!

思春期になると、今まで積み重ねてきたものがネックになることがあります。

それが思春期発達凸凹の子の難しいところでもあります。

がんばりを認めてあげて、不安定になりがちな思春期も、お子さんに自信を授けられるお母さんになりましょう!

執筆者:清水畑 亜希子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)

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