発達障がいの子どもが不登校になる前にお母さんが身につけておきたい“相談スキル”

新年度になると、子どもの様子で気がかりなことなど学校に相談したい場面が増えると思います。今の時期にお母さんにやって頂きたいことはご自身の相談スキルを上げること。お母さんのスキルが上がることで、発達障がいのお子さんの相談スキルも伸びてきます。

1.学校に相談しても悩みが伝わらないもどかしさ

新年度になると、お子さんの発達の特性を伝えたり、気になる様子があった時に学校の先生に相談したい場面が増えると思います。

今の時期に、お母さんにぜひ身につけておいて頂きたいのが”相談スキル”です。

困ったことがあった時に、お母さんがまず最初に相談しようと思うのが学校の先生ではないでしょうか。

しかし、相談すると先生からは「何も問題ないです」と言われてしまったり、「お母さんが心配しすぎなんじゃないですか?」という言葉が返ってくることがあります。

そう言われてしまうと、「相談した私が悪かったのかな?」と相談したことを後悔したり、相談自体をしにくくなることがあると思います。そのまま、お母さんがどんどん孤立して一人で悩みを抱えてしまうなんてことも…。

相談するって結構勇気のいることですよね。そして、お母さんが子どものことで心配になるのは当然のこと!

だから、相談してわかってもらえなかったからといって、がっかりしないでくださいね。

実は、お母さんの悩みがグッと伝わりやすくなる、相談前にしておくと良いことがあるのです!

2.不登校になりそう…相談した時、私に足りなかった力とは?

私も現在中学3年生の娘に家での気がかりな変化があったとき、一番に学校の先生に相談しました。

発達障がいの娘は具体的に「○○がイヤ」などと言わず、母の私には困りごとがよくわからない。

だからまず学校での様子を伺いたかったのです。

娘に変化があったのは小学校4年生の冬休み直前でした。感情を激しく出してくる時があって、3学期になってもイライラしたり押し入れに閉じこもったりする日が増えてきました。

私は「家でイライラしたり閉じこもったりしているのですが、学校で暴言を吐いたり、友達と話さないなど、変化はありますか?」と学校の先生に尋ねました。

「2学期と3学期で特に変化もないですし、問題なく過ごしていますよ」
「おうちと学校で態度が違うのは当たり前ですよね」
と言われました。

家と学校で態度が違うのは当たり前。それは確かにそう。

でもこの状況、見逃すと不登校になりそう…。私はどうしたらいいのか、わからなくなってしまいました。

その時は「もう相談なんてしない」とも思いました。

ですが今思うと、相談に行く前に足りなかったことがあるな、と思います。

それは「観察力」

「~な気がする」と私が感じていることを漠然と伝えてしまったのですが、もっと観察したことを具体的に伝えられれば良かったなと思います。

3.お母さんがお手本!発達障がいの子にも必要な相談スキル

まずはお母さんが上手に相談するためのコツを習得しましょう。

◆相談の5W1Hをおさえる

相談の5W1Hを決めましょう。「誰に、何を、なぜ、いつ、どこで、どうやって」相談するか、まずこの計画をします。

その上で相談のゴール、「相談してこれを得てこよう。これだけは伝えよう。」というものを明確にしましょう!

相談に行く前にこれらを整理しておくと、相談したけどモヤモヤが残るという体験を減らすことができます。そしてそれが成功体験となり、また相談してみようかな、と思えます。

◆観察して具体的に伝える

たとえば「イライラしている」という子どもの様子を伝えたいのであれば、どんな時に、何分くらい、イライラしていると思われる具体的な行動、その前後に何があったか、体調などを把握して伝えます

イライラしているのが、学校のある日、帰宅後に限るのか。
モノにあたったり、暴言を吐いたりしているのか、など具体的な行動を伝えます。

そういったところをしっかり見たうえで
「学校から帰ってきたときだけ暴言を吐きます」
「家で『死ね』など暴言を吐きますが、学校ではそのような言葉を言ったり言われたりしていないですか?」

こんなふうに尋ねると、先生も「学校で何かあるかもしれない」とその後も気を付けてみてくれるようになりますし、先生側も話の内容から様子見でいいのか、すぐに対処すべきかなど判断できます

なんとなく困っているんだけど、なかなか相談できない…そんな発達障がいのお子さんも多くいます。

お子さんに「困ったときには相談してね」というだけでは、なかなか相談しないことも。

相談するって大人でも意外と難しいですよね。

困りごとを抱えやすい発達障がいの子どもたちだからこそ、人に相談したり、SOSを出す力を身につけて欲しいものです。

まずお母さん自身が、相談して良かったと思える体験を積むと、相手が答えやすい質問の仕方のコツがわかったりコミュニケーション力がUPします。

お母さんがコミュニケーションが上手になると、自然にお子さんの相談スキルも伸びてきます!

子どもも本当はお母さんに相談したいのです!相談しやすい雰囲気作りはコチラをご覧ください↓

執筆者:青島 明日香
(発達科学コミュニケーショントレーナー)

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