1.何事も全力でがんばる発達障害・思春期の女の子
新年度は、どんな子も「新しい環境でがんばろう!」と力が入りやすい時期ですよね。
その中でも、発達障害の特性がある思春期の女の子は、完璧主義になりやすく、何事にも力が入り過ぎてしまうところがあります。
不安が強い自閉症スペクトラムタイプの女の子に多い傾向です。
わが家の高校1年生の娘も、学習面だけでなくあらゆる面でまじめ凸凹ちゃんです。
どんな感じかと言うと
☑ 辞書の最初から最後までを覚えようとする
☑ 移動教室の時は遅刻しないように猛ダッシュ
など…。
「まさか、そんなにがんばらないといけないと思っていたの?」と驚くほど、まじめなのです!
このような常に緊張した状態だと、当然疲れますよね。
今回は、そんなまじめちゃんをお家でリラックスさせてあげる方法をご紹介します!
2.SOSが出せず辛さがわかってもらえない真面目ちゃん
真面目なタイプの発達障害・思春期の子どもは、辛くても我慢してしまう傾向があります。
疲れていても、周りの子があまりにも普通にこなすのを見て、「疲れた」と言えなくてこらえる。
だから学校では困っている様子を把握されにくいんです。
むしろいつもまじめだから、うっかり褒められてしまうことも。
すると余計につらさを吐けないんですよね。自分からSOSが出せない…。
まじめ凸凹ちゃんのつらいところは、こうして誰にもわかってもらえないところ。
ここでツラさを解消するのに、家庭で必要になってくることがあります。
・いつも様子を見ているお母さんがお子さんの疲れ具合を見ること
・本人が「疲れた~」と安心して言いやすいおウチ環境をつくる
・疲れを自覚しにくい凸凹ちゃんには休む時間をあらかじめ設定しておく
などの工夫が必要になってきます。
学校で把握されない分、おウチでのびのびさせてあげることが大事になってきます。
気力も体力も失う前に、上手な手抜き方法をおウチで教えてあげましょう!
3.「疲れた~」が吐き出せるおウチ環境の整え方
では、真面目なタイプの発達障害・思春期の子にどんなふうに対応したらいいのか、具体的にお伝えしますね。
まず、おウチでグッタリするだけでなく、以下の様子が見られたら要注意です。
・愚痴が増える
・無言になる
・イライラしている
など。
外で疲れを溜めている可能性があります。
そんな時は、あれこれ指示しない。
たとえ試験前で勉強していなかったとしても、です。
まじめちゃんなので、試験前に勉強しなきゃいけないことはわかりきっています。
でもできない。だからやらないのです。
ここで
「なんでやらないの!」と言っても無駄などころか、「気持ちをわかってくれない」と親子関係までこじらせてしまいます。
大人は自分の経験をもとに「それくらいできるでしょ」と言ってしまいがちです。
でも、疲れ具合や不得意なことも人それぞれ違うはず。
ですから、大人が自分目線で見てしまうことほど危険なことはないのです。
そこでぜひ心掛けていただきたいのが「疲れた~」とお子さんが吐き出せる環境をおウチで作ること。
おウチで感情を素直に出すことで
・疲れを癒せる
・子どもが自分でSOSを発信できるようになる
・親も「疲れているんだな」とわかりコミュニケーションがとりやすい
など、いいことがたくさんあるのです!
とくに発達障害の特性がある子は、自分でSOSを言えるようになる事が社会に出るようになってからすごく大事なチカラですから今、授けておきたいですね。
疲れやすい新学期、「○○しなさい」という指示ばかりでなく、たわいもない会話でリラックスさせてあげてくださいね!
執筆者:青島明日香
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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