習い事で発達障害の子どもの登校しぶりを改善!子どもの“好き”を広げると外の世界が好きになる

発達障害で登校しぶりがあるお子さんに対して、習い事で苦手なことを克服させようとしていませんか?習い事は子どもの“好き”を伸ばすことをおすすめします!好きなことを通して学校で友達と遊ぶのが楽しみになったわが家のエピソードをご紹介します!

1.子どもの苦手、習い事でカバーしようとしていませんか?

苦手が多い発達障害・グレーゾーンの子にとって、学校は失敗体験を積みやすく自信を失いやすい環境です。

登校しぶりや不登校になってしまう子も少なくありません。

お子さんに「学校行きたくない」と言われたら、なんとか苦手なことを克服させて、学校に適応させてあげようと考えるお母さんも多いと思います。

習い事を選ぶとき、”苦手が克服できるもの”という観点で選んでいませんか?

学校で苦手なことをがんばってきて、さらに習い事でも苦手を克服させようとすると、親子バトルに発展したり子どもの自己肯定感を下げてしまうことにもなりかねません。

また療育ではない通常の習い事の場合、先生も発達の専門家ではないので、子どもが「なぜできないのか?」を理解してその子に合わせた指導をすることが難しい面もあります。

発想を転換して、習い事ではお子さんの好きなこと・得意なことを思いっきり体験させてあげませんか?

今回は、習い事で得意なことが伸びて学校で友達と遊ぶのが楽しみになり、登校しぶりが改善したわが家のエピソードをご紹介します!

2.息子が楽しんで通えた“好き”にマッチした習い事

現在小学校3年生の息子は、不注意傾向が強く集中力が続かない、自分の気持ちをうまく表現できないなどの困りごとがありました。

他にも、協調運動字を書くことが苦手という発達障害の特性があります。2年生の2学期頃から「学校がつらい、行きたくない」と言うようになりました。

しかし、学校とは違い、息子が楽しく通える場所もありました。

息子は幼い頃から、電車など規則性があるものやエレベーターなどの機械に興味を示していました。

そんな息子にきっと合うのではないかと、主人と2人で相談して2年生のはじめ頃から通わせたのがプログラミング教室です。

タイピングが中心で苦手な書く作業があまりなく、ゲーム感覚で学べるプログラミング教室は、息子の個性にマッチして楽しんで通っていました。

3.発達障害・グレーゾーンの子どもの習い事を選ぶときのポイント

発達障害・グレーゾーンの子どもの場合、好きなジャンルの習い事を選ぶだけでなく環境も考慮してあげることが大切です。

ガヤガヤした環境が苦手だったり、指示を聞き逃しやすい子にとっては、1対1の指導や少人数制が良いこともあります

どんな先生と相性が合うのかも考えてあげられると良いですね。

発達障害の特性による苦手をたくさんがんばらないといけない習い事は、フォローが受けられない環境であれば避けた方が良いと思います。

たとえば書くことが苦手な子が集団の中で書く作業がたくさんある習い事をすると、自分だけみんなのスピードについていけないという状況になり、失敗体験を積むことになってしまいます。

習い事が子どもが好きなジャンルかどうかだけでなく、先生や環境、レッスンの中でどんな課題をするのか、など様々なことを考慮して決めてあげましょう。

4.登校しぶりがある子の得意を伸ばすと、外の世界と関わるチカラに変わる!

息子は今、Scratchという無料のプログラミング言語でアカウントを取得して、自分の作ったプログラミング作品を公開することにハマっています。

フォロワーが増えたり反応があることがうれしい様子で、プログラミング作品をつくっている時が息子が1番集中して楽しんでいる時間です。

「フォロワーが250人になったよー!」などと興奮気味で報告してきます。

親から見ると、「いつまでやっているのかな?」と正直思うこともありますが、この息子の楽しみが学校の友達と仲良くなることにつながったのです

息子の通う小学校では、iPadが1人1台配布されていて、学校の放課後の遊び場では子ども達がiPadを使ってゲームをしたり自由に遊んでいます。

その放課後の遊び場で、息子はScratchでプログラミングをしている他のお友達と仲良くなった様子でした。

プログラミングに関しては、習い事を通して理解ができているので、教えてあげたり、友達から教えてもらったり自然に会話もはずむようです。

息子はいつの間にか放課後の遊び場の常連になって、お友達と遊べる時間を楽しみに学校に行くようになったのです!

3学期、放課後の遊び場が最後の日は、家に帰ってきたら
今日も楽しかったー!遊び場が明日からはもうないんだと思うと残念…。
と言っていました。

このように、息子は習い事で自分の得意なことができて、そのことを通じてお友達と仲良くなったことで登校しぶりが改善していきました。

「自分はこれが得意だ!」というものが1つでもあれば、自信を持って人と関わることができます。

苦手なことだけをがんばらないといけない世界は、子ども達にとっては厳しく見えます…。

でも、自分の得意なことで人と楽しみを共有できる場所が家庭以外にあると、外の世界は子ども達にとって優しく見えてくるのです。

お子さんが何が得意か、何に興味があるのかよくわからないという方は、お子さんのことをよく観察してみてください。

何をしている時が楽しそうですか?
お子さんがどんな話題をすることが多いですか?
何をしている時が一番集中していますか?

お母さんもお子さんの興味があることに関心を持って、話をしてきたら聞いてあげてください。一緒に楽しめるとさらに良いですね。

発達障害・グレーゾーンのお子さんは、習い事では“好き”を伸ばしてあげることをおすすめします!

執筆者:滝麻里
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)

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