ADHDの子どもが「怠けているだけ」と見るのは間違いです!子どものやる気が出る「3つの対応スキル」

発達障害ADHD特性のある子どもがやる気がなさそうなとき「発達の特性?この子は怠けているだけなんじゃ…?」と心配になりますね。発達の特性がある子のやる気スイッチを押すには工夫が必要です。改善するための「3つの対応スキル」を教えちゃいます! 
 

1.ADHDの子どものやる気のなさは怠け?

やる気がなさそうな子どもを見ていると、どうしてもお母さんの方がヤキモキして、イライラしてしまう…そんな時ってありませんか?

毎日学校の支度が遅くていつまでもダラダラしている
忘れ物が多い
何度注意しても気をつけない

このようなADHDの子どもの様子を見て、

「この子は発達障害っていうか、怠けてるだけじゃない??」
「やっぱりきびしく言って聞かせないとわからないんだわ!」

と、お母さんがADHDの子どもを「しつけ」ようと躍起になるのは危険です。

やる気がなさそうに見えるのは、怠けているのではありません。

集中の持続が難しい、記憶を保持することが苦手、時間の感覚が育っていない等の発達の特性からきているものなのです。

そのため、子どもにとって苦手なこと、ハードルの高いことが立ちはだかると、『目的を達成するために計画立てて動く!』ということがなかなかできません。

すると、「なんだかめんどくさいなぁ」という風にダラダラしてしまい、怠けているだけのように見えてしまうんですね。

今回は、我が家の発達障害グレーゾーン・ADHD傾向のある高校3年生の息子とのやり取りから気づいた、ADHD男子のやる気を引き出す対応についてお伝えします。

2.子どもが怠けているだけと思ってイライラしても、まずはぐっと我慢です!

息子が中学2年生のとき、陸上をやっていたのですが、駅伝の選考会へ行く前日、あきらかに乗り気ではない様子でした。

その日の息子の感情は…

「練習疲れたー」
「体だるいわー」
「明日、駅伝の予選会?朝8時集合?はやっ!」
「駅伝って、俺じゃなくて他の人が出てもイイんだよね?」

…といった感じです。 親としてはヤキモキしますよね。

『体育くらいしか得意教科がないんだから、もっと必死でやってくれればいいのに…』

と、正直私は思いました。

お母さんが何を思っても自由です。でも!その言葉、口に出してはいけません

そこはお母さんの堪えどころなんです!そこで私は、息子に辛口な注意をするのを我慢して、息子を励ますワザをあれこれ繰り出しました。

すると、息子はやる気を取り戻し、駅伝の選考会へ出かけていきました。

3.発達障害ADHDタイプの息子のやる気を引き出した「3つの対応」とは?

では、息子とのやり取りの中で繰り出した、子どもを励ますための「3つの対応スキル」について具体的に説明していきますね!

◆スキンシップをとる

「足が疲れたー」と言っていたので、足をマッサージしながら朝は起こしました。

実は、発達障害やグレーゾーンの子どもの中には、耳からの情報の処理が苦手な子達がいます。聞いて理解することが苦手な子に、朝からたくさん指示出しの言葉を浴びせると、やる気もダウンしがちです。

つい「ちゃんと行くんでしょうね?!」「早く起きなさい!」なんて言いたくなりますが…

そんなときは、いっそのこと言葉を封印してマッサージで「応援の気持ち」を伝えてみてください

◆「行くの?」「行かないの?」は封印

子ども自身が心の中で葛藤しています。

葛藤しているその最中に「どうするの?」という、イライラしたお母さんの声が届いたものなら 「じゃあ、もう行かない!」となってしまいがちです。

そして「行かない!」という答えに対してお母さんが「なんで行かないのよ!」と追い打ちをかける…そんな負のループにも陥りがちなので注意が必要です。

そんなときは、一番の核心に触れる会話を避けつつ、さりげない会話をすることをお勧めします。

例えば
「朝ごはんは、パン、1枚にする?2枚にする?」
「今日、体育着、白と紺どっちにする?」
「ソックスは白にする?黒にする?」

など。これなら、どちらの答えが返ってきてもお母さんもOKですよね。

しかも、質問することで「ああ、それ準備しなくちゃな」と気づかせることができるので子どもの行動を促す効果もあります

◆ポジティブトークを繰り出す!

熱い男として有名な、あの松岡修造さんのようなポジティブな会話で 「君ならできる!」と思わせるのがポイントです。

我が家の場合は
「走り高跳びの練習、頑張ってたね!駅伝選考会もその調整でいけそうだね!」
「走り高跳びが得意で、長距離も得意だったら、めっちゃかっこいいよね!」
こんな感じです。

ADHD傾向のある息子には、ポジティブでワクワクするイメージの方が伝わりやすいという特性もあるので、この「松岡修造さん式」は時々使っています。

やる気のなさそうな子どもの姿にイラっとしたら、文句を言いたくなる気持ちをグッとこらえて「3つの対応スキル」を試してみてくださいね!

3つのスキルを習得すれば、日常生活でいつでも子どもの行動力をアップさせてあげられますよ!

執筆者:清水畑亜希子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)

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