1.発達障害グレーゾーンの子どもの進路選びで必要な2つの視点
発達障害グレーゾーンの子どもの進路選び、どんな環境がわが子にとって合うのかを見つけるのは難しいですよね。
私は進路選びや進学が、発達障害グレーゾーンの子どもにとって失敗体験にならないことを願っています。
新しい環境で子どもたちの新しい生活がスタートしたときに
「やっぱり違った」
「やっぱりうまく行かなかった」
と思わせないために、2つの視点で子どもをサポートできるとベストです、というお話を今回はします。
発達障害グレーゾーンの子どもの進路準備でとっても大切になる2つの視点とは…
1つ目は、「環境調整力」です。
もう1つは、子どもの「できる」を増やして自信に変える「発達サポート力」です。
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2.子どもに合った環境を見極める「環境調整力」
時々、質問をいただくことがあります。
「凸凹がある子は、高校受験が大変だからやっぱり中学受験がいいんですよね?」
「凸凹がある子は、私立受験の方がいいんですよね?」
小学校高学年を迎えたときに一度は迷う「進路」「受験」のお悩み。私も悩みました。
私も、悩んだからこそお伝えできること
それは、「正解は私にはわかりません!」ということ。
なぜなら凸凹の困りごとは100人いれば100種類、子どものやる気スイッチが入る方法も、100人いれば100種類。
だから「正解」なんてないんです。
正解は分からないけれど、ママにやって欲しいことはあります!
それはお子さんに合った環境を見極めることができる「新しい知識」をもつこと。
どんな困りごとを感じていて、学校でのつまずきが多いのか?
進もうと思っている学校はどんなサポートをしてくれるのか?
興味をもって通えそうな学校なのか?
校風は?
生徒さんのカラーは?
授業の進め方は?
成績のつけ方は?
ほかには?
その選択をすることで我が子が「伸びるのか」「潰れるのか」
それを見極める力を発達障害グレーゾーンの子を育てるママには持っていて欲しいのです!
これが、進路を選ぶときに大切な「環境調整力」です。
じゃあ、学校だけ選んだらそれで安泰か、というと、そんなことはありません。
3.子どもを伸ばす「発達サポート力」
発達障害・グレーゾーンの子ども達は色んな苦手を抱えていて学校での辛さを感じやすいです。
だから、いくら環境だけ整えてあげても、お子さんが今感じている不安やできないことをずっとそのままにしておいたら、また新しい環境で自信を失ってしまいかねません。
私は、進路は子どもを成長させる”道具”の1つだと思っています。
道具は正しく使えば正しく機能するけれどまちがった使い方をすれば、機能しない、不便、といわれるものになってしまいます。
大切なのは、その道具が使う本人に合っているかどうか、使いこなす力が育ってきているかどうか、なのにその一番大切な部分がときどき置き去りにされて「どの道具にする?」という話だけがすすんでしまうことがあります。
私たちは、進路という”道具”をどう使いこなして子どもの成長を実現してあげるのか子どもの将来の活躍を体験させてあげるのか。
発達障害グレーゾーンの子ども達がのびる、成長する、そんなおウチのママがやっている進路準備はただ学校を探すだけじゃなくて、子どもを伸ばすこと成長させることを同時にやること、なんです。
一番大切なのは、しっかり発達させ続けてあげる「発達サポート力」です。
学年があがり難しくなることも多いかもしれないけれど、それでも乗り越えさせてあげるためには「できた!」という成功体験を増やすこと。
おうちでの会話が、子どもの脳を伸ばすスタイルになっていれば子どもたちは発達していきます。
発達するからこそ、自分の毎日の生活のこと、学校生活のこと、勉強のこと、将来のことを子ども達も考えることができます。
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4.わが子の特性を誰よりも理解しましょう!
お子さんに合った環境探しのファーストステップは我が子の特性をよーく理解すること!です。
何が辛くて学校に行けないの?
今は学校に行っていても学校生活のどんなことに苦手さを感じているの?
どんなに「いいよ」と言われる学校を選んだとしてもお子さんの苦手なコトを解消しにくい環境ならお子さんがせっかくの新しい環境でまた自信を失ってしまいます。
周りの人が言う「いいよ」が、自分の子どもに合うとは限らないのです。
それが発達障害グレーゾーン子育ての難しいところ。
だから、お母さんが、我が子のことをだれよりも知っていて欲しいのです。
お子さんのタイプがわかれば、私立か公立か、とか中学受験か高校受験か、とか世間一般で重要視されていることよりもっと大切なことがあって、子どもを伸ばすために学校選びで何を大切にしたいかはっきりと見えてきます。
子どもが「何が苦手なのか」をきちんとわかっていれば、子どもとの向き合い方も進路についての会話の仕方も変わってきます。
子どもの「やりたい」や「ここに行きたい」に耳を傾けながらもさらに、お母さんは一段上の視点で、ちょっと俯瞰してあげてください。
「この子、本当にこの学校に通うことを想像できているかな?」ということを確認しながら、具体的にイメージできるようになるのを手伝ってあげるのです。
発達障害グレーゾーンの子ども達は、認知(捉え方)に偏りがあったり部分的にしか理解しなかったりということがあります。
だから「子どもの言うことに耳を傾ける」だけではなく「ママが俯瞰してあげる」ことがが大切ですよ!
ぜひ、みなさんもお子さんのことを大きな視点で見つめてあげてくださいね。
執筆者:清水畑亜希子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
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