1.学年があがると計画力のないADHDキッズは辛くなる?
計画的に動けない注意欠陥・多動性障害(ADHD)キッズの言っても聞かない問題にお困りではありませんか。
子ども達はやる気がないからやらない子、なのでしょうか?子育てに役立つ正しい計画力のつけ方をお伝えします!
ママから多くお寄せいただく「計画的に動けない」お悩みの声です。
「うちの子、やらないといけないとわかっているのに時間通りに動けないんです」
「毎日同じことばかり言っているのになんで時間に遅れるのかわかりません」
みなさんのお子さんにも同じ様子ありませんか?
お母さんからしたら理解不能で頭を抱え込みたくなりますよね!
見通しを立て行動することが苦手な思春期ADHDキッズには、実は「計画力」の課題があります。
・やりたいことを優先してしまう
・やる気があっても行動できない
(どう行動したらいいかわからない)
こんな特性があるのです。
そのため、学年が上がってくると「もう小5なんだから、自分で時間見ながらできて当然だよね」と、大人の常識にそって周囲が動かそうとすることで、計画力のない子はどんどん辛くなる一方なのです。
周りの大人がサポートをあやまると、子どもはどうやって動いたらいいかがわからないし、怠けているつもりはないのに怒られるし…、と自信を失ってくことがあります。
ADHDキッズが高学年になってますます動かなくなった、とお母さんからご相談をいただくのは残念ながらそんなケースです。
脳には、視覚や聴覚からの情報を理解、推測、解釈する働きがありますが、発達凸凹キッズの場合にはそれらのネットワークがまだ未熟な状態であることが「計画的に動けない」原因の一つです。
例えば、
・何時に家を出れば間に合うのか
・出かけるまでにやること、やらないことを決める
・今やらなくていいことはしない
・何にどのくらいの時間がかかるのか推測する
と、一連の流れを瞬時に計画することが難しいのですね。
計画力が弱いADHDキッズに上記のようなたくさんの情報を処理させようとしても、漠然として「あー、やることたくさんあるなー」とスムーズに処理することができないのです。
そんな困りごとをお母さんとお子さんが持ち越さない為に、ここからは発コミ受講生Oさんのお子さんが上手に計画力を伸ばせたお話をご紹介しますね!
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2.驚き!今までになかった息子さんの成長ぶり
小学4年生・男子のお母さんOさんに以前ご相談いただいた内容です。
当時の息子さんは、
・出発の時間が決まっているのに準備が遅い
・時間が迫っているのに焦らない
・もうすぐ時間だと言っても「わかってる!」しか言わない
Oさんは、遅刻しないためについガミガミ言ってしまうとのことでした。
毎日同じことばかり言っているのになぜできないのか、遅刻しても平気なのか、もうなんと言ったらいいのか子育てが手詰まり状態、と当時はとても悩まれていました。
そんなOさんに、今までの声かけの常識を覆す方法を私はお伝えしました。
Oさんも最初は「それで大丈夫ですか?」という様子でしたが、取り組んでいく中でお子さんがだんだん動けるようになり、確信をもってお子さんに関わってくださるようになりました。
アドバイス後の息子さんは、
・「わかった」と言ってちゃんと動き出すことが徐々に増えてきた
・準備中に、ぼーっとする時間が減って準備の時間が長くなっていった
・「あっ、早くしないと間に合わないね」と自分で気づくようになった
という変化がありました。
最初は遅刻するのが当たり前だった息子さんでしたが、時間を守ろうとし、次第に「もっと早く起きたら時間に余裕があるんだよね」と自ら決めて早起きするように頑張れるようになりました、との報告までいただけたのです!
こんな成長を見せてくれた息子さんですが、Oさんはどんな方法で子育てをラクにできたのでしょうか。
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3.ADHDキッズの脳を順番に育てると子育てがラクになる!
計画力が弱いADHDキッズには「たくさん」の情報量を与えず、一つずつできたを増やしてあげましょう。脳を育てるには順番があるんです!
Oさんには、
・お子さんの計画力が出来上がるまでは一つのことをまずはやり切る!
・一つのことが時間通りにできるまでは、他のことは手伝ってよし!
と、発コミュ視点でのアドバイスをさせてもらいました。
外部から入ってくる情報を理解する力が弱いと、大量のエネルギーが必要となって、
やりたくないなと感じてしまいます。
処理できないのですから計画通りに動けないのです。
まずはお子さんが処理できる情報量からトライする、これでOKです!
例えば、いつもダラダラと朝の支度に時間がかかってしまっているのであれば、一度にたくさんの指示を出さずに、「7時30分になるまでに着替えちゃおう!」とだけ、言ってみてください。
できたらしっかり褒めてあげることも大切です。「やればできるんだ」という成功体験をスモールステップで増やしてあげましょう。
また、自分で思いついたやり方であれば動ける場合がありますよね。それは自分のやり方なら脳が働いて理解できるからなのです。
自分で理解できる情報量を記憶して動いてみると脳のネットワークが育っていきます。
すると、たくさんの情報量をはじめて処理できるようになっていきます。
そうなれば、「処理する時間がどのくらいかかるのかな?」と推測するステップにうつれるようになるので、お母さんもADHDキッズの子育てがラクになります。
あとは、お子さんが話をちゃんと聞いてくれるように、日々ガミガミ言わないでお母さんが声を整えるようにすることもすごく大事ですね!
思春期ADHDキッズの子育てには、
お母さんが正しい声かけをすること、特性を理解してお母さんの対応方法を変えていくことが大切です。
これだけで、ADHDキッズに計画力がついていきます!
お母さんが正しい計画力の伸ばし方をみにつけ、子どももお母さんもラクになる子育てを今日からスタートしましょう!
執筆者:山南あや
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)