1.春休み、ダラダラ過ごす子にイライラしていませんか?
新年度に期待を膨らませ楽しみに待つ子もいる一方で、春休みは不安の強い発達障害グレーゾーンの子やHSCの子にとってはいわば「鬼門」のシーズンです。
去年の春、恐る恐る新しいクラスでの学校生活をスタートさせ…、不安や葛藤を乗り越えてやっとクラスや先生に慣れてきたと思ったこの1年の終わり、またやってくる新たな進級シーズン。
子どもにとっては不安でいっぱいで仕方ない春休みなのです。
うっかり、私たちママがやってしまいがちなのが春休みにこの1年の学校生活の遅れをなんとか取り戻そう…とたくさん勉強をさせたり、規則正しい生活にこだわりすぎてビシビシ言ってしまう、こんなやり方です。
私も、昔は春季講習に入れたり、いろんな体験教室に参加させたりと必死に春休みを過ごしていました。
ですが、きちんとやるどころか、サボったり、やる気がない様子の息子の様子をみて、もっとイライラしてしまって私もどっぷりと疲れる、息子もなんの成長もせずに長期の休みを終える…そんな経験を何度もしてきました。
たくさん勉強をさせたり、規則正しい生活にこだわりすぎてしまうやり方がどうしてお勧めできないのでしょうか?
2.発達障害グレーっ子やHSCの子にママの声が届かない理由
進級目前の春休み、発達障害グレーゾーンの子やHSCの子は
「進級が怖いなー」
「また新しいクラスでがんばらないといけないんだ…」
こんなふうに思っています。
子どもたちの脳は不安の感情に支配されているので、子どもの不安の元(学校や勉強や友達関係のことなど)を思い出させる時間が増えると、ずっとネガティブ思考のまま過ごすことになるからです。
その状態のままでは、考えたり動いたりする脳の司令塔は働きにくい状態。
いくらあれこれやらせようと思っても、行動に結びつかないのは、この、「脳の司令塔が働きにくい状態になっていること」が理由なのです。
では、どうすれば、脳の司令塔を活発に働かせることができるのでしょうか?
3.進級シーズンの不安を落ち着かせるママの癒し術!
進級に向け、発達障害グレーゾーンの子やHSCの子が不安な感情に支配されている春休み。
この時期にぜひ大事にしてほしいことは、不安を煽るのではなく、穏やかに楽しく過ごせる時間を作ってあげることです!
具体的にお伝えすると、ママの対応で必要なことはたった「2つ」です!
◆子どもの「苦手」に注目するママの子育て習慣を手放す
子どものエネルギーが落ちている時に「あれしろ」「これしろ」はNGです!
子どもの苦手ではなく、当たり前のことを肯定していきましょう。
そのコツは「当たり前のこと」を褒めること。
・朝、起きてきた
・ご飯を食べた
・脱いだ服を片づけた
・使った物を片づけた
・お風呂に入った
・歯を磨いた
こういった「当たり前のこと」にしっかり声をかけてあげてくださいね。
◆子どもの得意を認め、自信をつけさせてあげる
発達障害やグレーゾーンの子どもたちは、残念ながら学校や外の世界で失敗を重ねたり、怒られたり、不安を感じたりして自信を失う機会が多いですよね。
自信が満ちてこない子に「頑張れ!」というのは実はとても負担が大きいのです。
だから、頑張るエネルギーを貯めるために自信を持たせてあげましょう。
子どもの行動とその時に起きた感情はセットで記憶されていきます。
子どもの行動を肯定する「ポジティブなコミュニケーション」をとることで、子どもの自信を回復させていきましょうね。
そして、春休みは、苦手なことにアプローチするばかりではなく、子どもが興味をもって取り組めることにアプローチしましょう。
そうすればママの声かけは子どもの「考える」「動く」脳に届くようになっていきます。
春休みはネガティブ思考をOFFしてあげる過ごし方がポイントになります。
進級のタイミングで不安が強いタイプの子の登校しぶりが一気に増えます。
春休みの過ごし方しだいで、新学期のスタートが大きく変わります!!
ぜひ「楽しい」記憶を上書きする、春休みにしてみてくださいね。
パステルジャンプの記事でも、発達が加速する春休みの過ごし方をご紹介しています。
まだご覧になっていない方はぜひチェックしてみてくださいね。
執筆者:清水畑亜希子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
不安の強いお子さんと穏やかに楽しく過ごせる方法があります!