1.不登校の子がなかなか行動を起こせない理由
不登校になってしまったお子さんが、なかなか日常の行動を切り替えられず、見ていてイライラしてしまうことありませんか?
なぜ、行動を切り替えることや、行動を起こすことができなくなってしまうのでしょうか?
理由は大きく2つあります。
◆自己効力感が低下している
発達障害やグレーゾーンの子どもは、その特性から
「怠けている」「ルールを守れない」
などと周囲の人から誤解されることが多く、時には叱責されることも多くあります。
そのような機会が増えていくと、お子さんは徐々に自分に自信を無くし、自分の行動が失敗につながると感じたり、意味がないように感じたりしてしまうのです。
こうして自己効力感が低下すると、行動の切り替えや行動を起こすことが難しくなっていきます。
不登校の状態で自己効力感が低下している子どもは、自ら行動することが難しいことが考えられます。
◆発達障害の特性による過集中や興味の偏り
自閉症スペクトラム(ASD)の傾向がある子は、その特性から過集中になることがあり、もともと行動を切り替えることが苦手なことがあります。
また、注意欠陥多動性障害(ADHD)の傾向がある子は、興味関心が高く、いろいろな事に目移りして行動する半面、自分の興味のないことにはまったくやる気を起こさない傾向があります。
上記のような発達障害の特性から、子どもはその時自分のしたいことを中断して、興味のないこと(親としてはやってほしいこと)を行うことが難しいことがあるのです。
2.不登校の息子に、どうにか家の中で必要な行動をさせたい!
我が家の息子はASDとADHDの傾向があります。高学年になり、学校でトラブルが増え、不登校となりました。
最初は、荒れ果てた心を回復することが最優先と思い、
・なかなかお風呂に入ろうとしない
・食事ができてもゲームをすぐにやめられない
・脱いだ服が片付けられない
などの気になる行動があってもすべてスルーしていました。
でも、期間も長くなってくると、そろそろ動いてほしいなと思いますよね?
さらに、定型発達の次男も、お兄ちゃんが何も言われないのを見て、同じように動かない傾向になり、これはどうにかしたいと思うようになりました。
細かく指示を出してみても、やりたくないことは中々やろうとしない。
褒めて動かそうとしても、思ったほど響いていない。
ADHD傾向の強い長男は、楽しくないこと、興味のないことは、なかなかやる気を起こすことが難しいのです。
だったら楽しいと思える方法で声をかけよう!
そう思った私は、ゲームが好きな兄弟に響く、画期的な方法を編み出しました!
3.ゲーム好き男子の動きが加速する!やる気を引き出す〇〇の音!
ゲーム好きの男の子たち、ほとんどが知っている音、なんだかわかりますか?
それは某ロールプレイングゲームで流れる「レベルアップの音!」
テレレレ、テーレッテー!
というあの音です!
言葉で言わなくても、「レベルアップした!」と感覚的に訴える、大好きなゲームになぞらえたこの音は、ゲーム好き男子が行動を起こすのにうってつけなのです。
具体的な使い方はこちら。
子どもが行動を起こし始めたときに、すかさず!
テレレレ、テーレッテー!
と歌います。
すると子どもは、自分が起こした行動でレベルアップできた!と感じ、どんどん行動を起こしたくなるのです。
レベルアップの音を発した数で、
「今レベル3だね!」とか、「もうレベル5だね!」とか
自分が積み上げた良い行動を振り返ることもできるため、子どもの自己肯定感をググっと上げることができます。
自己肯定感が回復すると、いろいろな事にやる気を起こす力が戻って、どんどん成長を加速することができますよ!
我が家はこの方法を使って、兄弟で競うようにレベルアップを繰り返し、すぐにお風呂に入れるようになっただけでなく、使ったバスタオルも掛けられるようになりました。
レベルアップ音以外にも、ご自分のお子さんが好きなゲームに出てくる音を使うと、さらに伝わりやすくなります。ぜひお子さんの興味を引く音を見つけて、発達を加速させてみてくださいね!
執筆者:やなぎ みほ
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
不登校の子が動き出す秘訣、まだまだあります
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