1 . ストレスをうまく回避できなくて脳の中はパニック状態
発達障害グレーゾーンの思春期の子は次々にいろんなことがあると行動ができなくなることがあります。
学校へいきたくない!と登校しぶりしたり、一定期間休んでしまうなんてことも。
朝、一応は起きているようだけど学校へ行くのが嫌だといって動き出そうとしない。
もうすぐ楽しみにしている行事があるのにどうして?
部活動の試合も頑張ると言っていたのに、どうして学校へいけなくなってるの?
もうすぐ定期テストがあるから?
運動会の練習は楽しいって言ったのに急に学校行かないのはなぜ?
子どもがグズグズしている様子に思わず
「みんなしんどくても頑張って学校へ行っているのにどうしてあなたは登校できないの!」」
「今、しんどいのはみんなも同じ!根性出しなさい!」
と怒ってしまうなんてことはありませんか?
はりきって活動する日もあれば、動き出せなくなっている日もある。これには発達の特性が絡んでいます。
やることがたくさん溜まって処理しきれない時の発達凸凹たちの脳は混乱を引き起こしやすい状況になっています。そのため脳の負荷を避けるために行動できなくなるのです。
たくさんある課題をマルチタスクで処理しようとすると大人でも大変ですよね。発達凸凹の子たちはもっと大変。だからフリーズして行動できなくなってしまうのです。
特に学校生活は発達障害思春期の子にとって負荷のかかることも多く、子どもが行動するためには負荷のかかるストレスを整理する必要があるんです。
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2 . 発達障害思春期グレーゾーンの子のモーニングサプライズ
我が家には注意欠陥多動性障害(ADHD)グレーゾーンの中3の息子がいます。やることが多くなるとストレスが溜まり、動けなくなってしまうことがあります。
そして朝起きられなくなり、そのまま登校しぶりから、休みがちになることがあるんです。
そういう状況になるときにはいつも学校でしなければならない課題が山積みになっています。
特にテストの2週間前が一番ひどくなります。
副教科では作品を仕上げなくてはならない。嫌いなリコーダーのテストがある。ノート提出の期日が迫る、テスト範囲まで先生がスピードを上げて授業を進めていく。
もうお手上げだと言わんばかりに、朝起きられなくなって行動できなくなってしまう息子ですが、テストが終わると一転、
「お母さん、朝ごはん作ったけど、食べる?」と朝6時に起こしにきたことがありました!
テーブルにつくとナフキンまで敷いて、ナイフとフォークが並べてあって、フレンチトーストを作ってくれていました。
「もうすぐ部活の試合があるから、学校へいくわ」とそのままスムーズに登校。
嫌いなテストが終わった。体育の授業が好きな種目になった。部活の試合が楽しみ。しばらく学校行事がないので学校はいつものペース。
自分のペースで進めていけるとわかってから、息子は動けるようになっていきました。
本来は行動できるのに、やることが一気に押し寄せてくるとフリーズしてしまう。しかも苦手なことが重なると行動できない。
だったらやってほしい行動を一つに絞り込む。それができるようにしてから次の行動を練習させていけばいいんです。
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3 . ストレスを一つに絞り込む
脳への負荷がかかっても行動するためにはどうするかというと、子どもが聞いて動けるものに絞り込んで、行動を促していくことが発達につながっていきます。
息子がやらなければいけないことが増えてしまって行動できなくなった時、私の判断でやらなくていいと思ったことは先生にお願いして、免除してもらうことにしました。
例えば、
「先生、ノートの提出なんですが、板書が間に合わないのでお友達のノートのコピーを貼る形で期日にきちんと提出をするということを最優先にさせてもらっていいでしょうか?
提出できたという小さな成功体験を積ませてあげたいんです。よろしくお願いします。」とお願いしました。
免除してもらったことは、板書ができずノートは自分で書いたものではないが、それについては指摘しないということです。
成績がどのようにつくのかという問題ではなく、息子が忘れず期日に提出できるということを優先しました。
社会に出た時にノートの中身よりも期日を守る姿勢を身につけてほしいという思いがあったからです。
忘れ物が多い息子にとって、期日に忘れずに提出するという成功体験を積むことが、まずは大事だと考えました。
こうすることで息子は頑張って取り組めると意識が変わり、行動が変わり始めました。
今では提出期日を覚えてきちんと出せるようになっています。
発達障害の思春期の子はみんなと同じようにできるようになりたいと思っています。意欲はあります。ならば、一つずつできることからスタートして少しずつできたことを増やしていくステップが大切です。
この年齢だからできるだろうと期待せず、今の現状はこれはできる、これはできないと区別し、一つずつできる行動を増やしてあげる。
お母さんが子どもがやらなければならないことを絞り込みシンプルにしてあげることで、脳が落ち着き、その結果行動しやすくなるのです。
好循環ができてくれば、成功体験も積み上がり自分でできるキャパも増えていきます。
お子さんの様子をみながら、ストレスを上手に分解してあげてくださいね。
執筆者:中曽根里美
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
発達凸凹キッズを楽しく発達させていく声かけをお伝えしています。