1.中学に入学してから学習習慣を身につけさせるのでは遅い!
中学生になると、小学校の頃と比べて学校の環境や授業形態がガラッと変わります。
ほとんどの子どもたちは、そんな環境の変化に戸惑いながらもだんだん慣れていきます。
でも、発達障害・グレーゾーンの子ども達は自然に慣れていくというのが難しいのです。
✔環境の変化が苦手
✔勉強のやり方に戸惑ってついていけない
✔やることが多すぎて嫌になってやらなくなる
など…特性からこんな様子が見られることがあります。
そんな発達障害・グレーゾーンの子をお母さんは心配して「勉強させなきゃ」と塾へ行かせたり、問題集を山盛りやらせたり、やらせたらなんとかなる!とがんばらせてしまうのです。
でも、それが上手くいかないから、「ガミガミ」言ってしまって、結局は親子バトル…。
子どもはさらにやる気がなくなって
「やらない」
「塾へ行っても聞いてない」
「さぼる」
もしくは「反抗的になってしまう」
こんなことが起こってきます。
発達障害・グレーゾーンの子は急激な環境の変化にはついていけません。
また、先の見通しをつける、計画をたてることも苦手です。
なので、学習習慣をつけるには中学に入ってから、入る直前からの対応では遅いのです。
では、いつから「学習習慣」を身につけておけばいいのでしょうか?
2.学習習慣をつけておくなら小6の5月がベスト!
「学習習慣」を身につけるのに良いタイミングそれが小6の今、5月なんです。
5月というと、進級して、クラスにも環境にも慣れきた頃です。
ここで、「やる気」を育みながら、見通しをつけたり計画をたてたりする「学習習慣」をつけ始めてあげるのです。
中学になると、通知表での評価のされ方も変わってきますが、発達障害グレーゾーンの子の場合、苦手が多かったり、やる気がなさそうに見られてしまうことも多いため、評価がされにくいということも起こります。
お母さんが通知表の評価だけをみて「できてない!」とお子さんを責めたり、さらにハードルをあげて「できない」ことをやらせてしまうと、やる気を失わせてしまうかもしれません。
お母さんにやってほしいことは、こういった評価だけにしばられて不安になるのではなく、お子さんの伸ばしてあげられることをたくさんみつけてあげてほしいのです。
得意なこと、好きなこと、できることに注目してあげると、お子さんもやってみようという気持ちが芽生えてきます。
今から、発達障害・グレーゾーンの子の脳に届く声かけを身につけて、自信をつけてあげましょう!
3.「勉強するのも悪くないかも」と思わせるお母さんの声かけポイント
「今から学習習慣をつけましょう!」と言ってもガツガツやらせるのはNGですよ。
お子さんの特性に合わせて、心のゆとり・余裕を持って対策していきましょう。
「なかなか勉強しない子」や「宿題やらない子」に対しては、どうしたらいいの?というよくある質問に、お母さんが今から具体的にできることをお伝えします。
それは、肯定してあげることです。
勉強時間がお母さんが思う理想より短くても、「学習習慣」を身につけさせてあげたいならば「できた!」という事実をちゃんと肯定してあげてください。
そして、その成功体験を「今」からどんどん脳にインプットして、勉強=嫌いのイメージを勉強やろうかなというポジティブなイメージに上書きしてあげるんです。
発達障害・グレーゾーンの子ども達の中には、実は記憶力が優れている子が多いのです。
だから、褒められたことはよーく覚えているんです。
褒めてあげるといっても、ただ
「全部できたね」
「すごい!」ではなくて、
宿題をやっている間、問題を解いている時に
「がんばっているね」
「もう3問も解けたの」
「問題解くのはやいわ」
「難しい問題とけるんだね」
と、良いところや得意なところを見つけて、宿題をやっていること自体を褒めて認めてあげるのです。
そうすることで、自信がついて、次の問題も解いてみようかな、宿題やるのも悪くないなと自分でやりだします。
ポイントは
・お母さんがきちんとお子さんの特性を理解すること
・自信をつけてあげること
これが学習習慣をつけることにつながります。
そうすれば、毎日の宿題への取り組みも徐々にかわってきて、中学生になっても焦ることなく、自分で勉強に取り組むことができるようになりますよ!
執筆者:山南あや
(発達科学コミュニケーショントレーナー)