「ゲームは悪!」悩める親が毛嫌いするゲームとYouTube。子どもにとって、はたして本当に悪いもの⁈

「ゲームは悪!」と、子どもが長時間のめり込んでやめられないことから、スマホやゲーム機を毛嫌いしてしまう親世代。ゲームやYouTubeは、はたして本当に悪いものなのか?子育てに役立てる方法はないものか?今こそ発想の転換をしてみませんか?

ゲームやYouTubeにしか楽しみを見つけられない子ども

誰もがスマホを持ち、気になったことはすぐその場で調べられる。

暇なときはSNSでの交流やゲームを楽しんだり、動画を見たりできる。

本当に便利な時代になりました。

中学生になった発達障害グレーゾーンの私の息子も例にもれず、今日もオンラインゲームやYouTubeの動画視聴を楽しんでいます。

私は姉妹で育ったからなのか、家にゲームはありませんでした。

だから、暇さえあればゲーム機かスマホを手にしている息子を心配し、度が過ぎる使い方をすれば「ゲームは悪」と思っていました。

ゲームは悪影響しかないとの思い込みからゲーム以外に興味のありそうな活動に誘っても、息子は乗ってきてくれません

ゲームやYouTubeにまさる楽しみをなかなか見つけることができないのです。

これは、今多くのお母さんが抱えている悩みなのではないでしょうか。

ゲームやYouTubeに夢中になっているときは、こちらの言葉には耳を傾けず、勉強や運動への意欲が低下した。

優しい子だったのに攻撃的になり、暴言や暴力まで出るようになってしまった。

ゲームやYouTubeなんかがあるせいで、子どもはほかに楽しみを見つけられなくなってしまった。

こんなことなら、最初から持たせなければよかった…。

やっぱりゲームは悪だ、という思いがどんどんふくらんでしまうのも無理のないことかもしれません。

「ゲームは悪」と親世代が毛嫌いする背景

子どもにとってゲームは悪影響だと親の方が思ってしまうのも、ある意味しかたない部分はあります。

というのも、2019年、WHO(世界保健機構)が新しい依存症として『ゲーム障害』を正式に認定したからです。

ゲームやYouTubeのもつ中毒性によって、次のような問題が生じます。

・ゲームに関する行動をコントロールできない
・やるべきことよりもゲームを優先してしまう
・家庭や学校などの環境に悪い影響が出ているにもかかわらず、ゲームをやめられない

ゲームやYouTubeで楽しさを感じたときに脳内に分泌されるドーパミン(やる気ホルモン)により、やらずにはいられない状態になります。

ゲームやYouTubeには、はまりやすくなる仕掛けがあるため、ほかの依存症と同じように、やめたくてもやめられないのです。

それに加えて、発達障害のある子どもは定型発達の子どもに比べて依存症に陥りやすい要因を持っています。

注意欠陥多動性障害(ADHD)は、多動や衝動性によりドーパミンの分泌量を調整しづらく、依存症になりやすいことがわかっています。

自閉症スペクトラム(ASD)は、対人コミュニケーションの苦手さから、ゲームに没頭するとやめるのが困難になる傾向があります。

ゲームは悪物というわけではありませんが、発達障害のある子どもには、どのように与え、使わせるかをより慎重に考える必要がありますね。

「ゲームは悪!」と切り捨てるより大切なこと

ゲームやYouTubeへの依存性を知ると、ますますゲームは悪影響!とばかりに切り捨てたくなってしまいますね。

ところが、これが意外な落とし穴なのです。

ただでさえ親子関係が悪化しがちな思春期は、褒めたり認めたりの肯定的な注目が目減りされて子どもに伝わりやすい時期。

反対に、注意したり叱ったりの否定的な注目は割増しで子どもが受け取るので、コミュニケーションに支障が出てきやすいのです。

いくら親の方がゲームは悪いものとして遠ざけようとしても、激しく反発する子どもが荒れてしまうことは容易に想像できます。

「ゲームのせいで」から「ゲームのおかげで」に転換を

そこで、親の方が思い切って発想の転換をしてみませんか?

「ゲームのせいで」とゲームは悪と決めつけるのではなく、「ゲームのおかげで」とゲームを活用する方向にシフトするのです。

ゲームを勉強やコミュニケーションに活用するというのはいかがでしょうか?

英語のつづりと発音を関連づけながら身に着けられる無料アプリがありますので、一度使ってみるのもいいですね。

四文字熟語をつくったり、素因数分解をしたりするアプリでスコアを稼ぐなど、ゲーム感覚で楽しめるものもあります。

また、チャットはコミュニケーション能力を鍛えるのに役立ちますので、マナーやルールには気をつけながら大いに活用しましょう。

この方法をおすすめするきっかけとなった、わが家のある出来事をご紹介します。

スマホでオンラインゲームをしていた息子が尋ねてきたのが 「ねえねえ、お母さん!『毒』って英語でなんていうん?」

勉強の中でも英語が最も苦手な息子が英単語について尋ねてきたので、どうしてそれを知りたいのか聞いてみました。

「今、ゲームのアイテムについて、チャットで外国人の人と会話してて、『毒』っていう英語を伝えたかったから」

ゲームをきっかけとして苦手な英語にも興味を持ち、得意でないコミュニケーションにも意欲を見せたのです。

長時間使用に悩まされるYouTubeも、ただ受け身で聞き流すのではなく、調べ物に活用するという積極的な使い方だってできます。

ゲームは悪と思っていても、上手に使えば子どもの脳を伸ばしてくれるツールになる、と見方を変えることはできるのです。

ゲームやYouTubeを活用して、わが子の可能性を広げてみませんか?

もしかすると子どもにとって、ゲームは悪影響ではなく、心強い味方になってくれるかもしれませんよ。

執筆者:にしがみあやか
(New Mammyアンバサダー★★)

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