靴を履かずに飛び出す衝動性の強い発達でこぼこ3歳が靴を自分で履いて動けた魔法の声かけとは

指示をしても、既に自分の興味ある方へ動きだしてしまっている…衝動性の強いお子さんの行動に困ってしまうことありませんか?衝動性の強いお子さんの”興味あること”や“好きなこと“への行動力は才能級。そんな子どもたちにピッタリな指示方法をお伝えします!

お迎えのたびに靴を履かずに飛び出しちゃう息子とのバトル

「◯◯くんお迎えだよー」

先生の声に喜んで教室から出てくる息子。

「ママー!^^」
「ただいま^^」

…と、ここまでは何処にでもあるお迎えの光景。

ここからは 我が家バージョンに変わります。

荷物を準備している隙を狙って、

ササッ。 タタタターーーーッ。

走り出す息子。

しかも裸足…。

「靴履いてー!」
「戻ってきてー!」

1度行ってしまうと戻ってくることはありません。

遠くの方でニヤニヤしながらコッチを見ています。

「おーい!靴を履いていくんだよー!」

残念ながら、 行ってしまった後に何を言っても 息子にはうまく伝わらないようです。

我が家の3歳の息子には発達凸凹があります。

何か具体的な診断が出ているわけではありませんが、 とにかく衝動性が強く、思いついたことは考える暇なく即行動に出てしまいます。

裸足が大好きな息子は、 色んな場面で、スグに裸足になります。

裸足=悪 というわけではありませんが、今の時代、安全面を考えるとほとんどの場所でNGなのかもしれません。

だから、周囲の大人たちからは変な視線を集め、子どもたちからは笑われる日常です。

「ちょっと、この子この時代に裸足だよ?」

「危ないよ~」

「ママに靴を履かせてもらってね」

とあきれ顔で声をかけてくる大人たち。

その言葉を聞きながら、私は、心の中で、こう叫んでいます。

「そんなこと私だって分かってるよーーーーー!」

「履かせられるんならとっくにやってるし!」

「履いてくれないんだよーーーー!」

靴ひとつ履くことがなぜこんなに大変なの?

皆が当たり前にできることがどうしてこんなにできないの?

まだまだできることに個人差の大きい3歳児。

あの子はできるのに、なぜうちの子はできないの?

私のしつけの問題かな… とモヤモヤ悩むことの多い3歳ママは多いのではないでしょうか。

私も、その1人。

保育園に相談しても、まだ3歳だからと曖昧にされ、じゃあどうすればいいの?とため息が出る毎日でした。

そして、ことあるごとにどこかへ走り去っていく息子の背中を追いかけながら、

もうこんなの嫌だ…。

涙が出てしまう日もありました。

しかし、あるできごとをきっかけに、息子の衝動性は悪いことばかりではないのかもしれない。

そう思えるようになったのです。

楽しそうに動き回っているのが ”うらやましい”!?

息子と兄の野球を見に行っていた時の話です。

相変わらずじっとできずに、気が付くと裸足になり、何かを見つけては走っていってしまう。

いつも息子の背中を追いかけてばかりで…試合観戦どころではない状態です。

やっと休憩の約束を取り付け、チームメンバーの他の弟妹たちと皆で座っておやつタイム。

その時、一つ上の4歳の男の子のママからこんなことを言われたんです。

「めちゃくちゃ楽しそうに走り回っていて、元気いっぱいで羨ましいなあ~」

「うちの子はおとなしくて、全然私の側から離れないから、心配になるんだよね。」

「もっと色んなものに興味をもってほしいし、一緒に走りたい!」

私からすると、 いつもお利口さんで、いつもママの側にいて、静かに試合を見ることができていて、 ほんとに感心する!

そんな風に思っていたので、正直、驚きました。

いつも悪い評価しか受けない私たちなので、なんだか嬉しかったし、救われた気持ちになりました。

そして、同時に、この衝動性を悪い風にしか捉えたことがなかったけれど、衝動性の強さは悪いことばかりではないかもしれない。

衝動性の強さは息子の強みにできるかもしれない‼そう思えたんです。

衝動性が強い=楽しむことへの行動力はすごい!

私は、この衝動性が強いという特性をうまくいかして、指示を出すことができないか考えることにしました。

園や学校の先生方からも、ママからも困りごととして捉えられやすい 

”衝動性” 

ですが、 衝動性の強い子どもは、言い換えると、とにかく好奇心旺盛。

何よりも行動が先にきちゃうタイプなので、行動力としては100点満点!

特に、自分の”好き”への行動力は、 もう才能級です!

思いついた時にはもう動き出している。

私には真似できません。笑

だ・か・ら、 そんな衝動性の強い子どもたちへ、「◯◯してほしい」と指示を出すときは、 あるものをプラスしてしまえばいいんです!

それはとーっても簡単♪ とっておきの魔法の声かけをお伝えしますね。

指示出しの成功率がグッとアップしちゃう魔法の声かけ

衝動性の強い子どもたちに指示を出す時は、お子さんの“好き“なものに絡めた ワクワクのお誘い をプラスしちゃいましょう!

靴を履かずに飛び出しちゃう我が子には、「靴をはいてほしい」の指示出しをする際、こんなお誘いをプラスしてみました。

「ねぇねぇ、あっちにさ、セミの抜け殻があったんだよ!!」(めっちゃ楽しそうに伝えます)

そして、指示出しをすぐに!

「靴履いて見に行ってみよ♪抜け殻取れるかもだよーっ!!」

履けたら、すぐに、褒め(肯定)ます。

「靴、履けたねー!やった!」

「じゃあ、行こう♪」

この流れでやると、指示出しの成功率がグッとアップしちゃいます。

ポイントは、ワクワクのお誘いのあと、 すぐに指示を伝えること◎

なぜなら、 自分の“好き“への行動力は才能級!だからです。

ゆっくりしていると、もうワクワクの旅へ出発してしまいます。

そこだけ気をつけて、ぜひ、楽しみながらチャレンジしてみてくださいね!

我が子もこの方法で、靴を履ける日が増えました。

突っ走ってしまう前に、ワクワクの一声をかける!

変えたのはそれだけです。

そして、その都度できたことはほめる!
褒められたことは繰り返したくなります。

繰り返すことで、脳の行動回路を強化できれば、指示を出さなくても動けるようになっていくんです。

いかがでしたでしょうか?

衝動性の強さは悪いことばかりではありません

楽しく指示を受け入れてもらえる この魔法の方法、ぜひ試してみてくださいね!

執筆者:山田こはる
(発達科学コミュニケーション トレーナー )

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