ようやく1学期が終わったとホッとしているお母さん。でも夏頃になると、2学期以降のことや来年の進路のことを考えたくなりますよね。この夏にできることはないかな?とお考えの方に、発コミュによって大きく変わったお子さんの事例をご紹介します。 |
【目次】
1.発達障害・グレーゾーンの子どものために、今できることはないのでしょうか?
2.親子のコミュニケーションを変えたら、ADHDの小学生男の子が、どんどん発達して覚醒しちゃったお話!!
3.発達障害・グレーゾーンの子育て、自分たち親子に合った方法を見つけることが重要です。
1. 発達障害・グレーゾーンの子どものために、今できることはないのでしょうか?
1学期も終わり通知表が戻ってきました。不安になっているお母さん、いらっしゃいませんか?
夏は2学期以降のことや来年の進路を考えたくなる時期になるからです。
このまま普通級でいいのか…?
このまま支援級でいいのか…?
中学受験はした方がいいのか…?
勉強はこのままで大丈夫なのか…?
考えだすとキリがないほど、次々に不安が浮かんできちゃいますよね。
この夏にできることは何かないのか?とお考えの方は、親子のコミュニケーションを見直してみませんか?
お子さんが変わる夏にして頂きたいと思います。
実際に親子のコミュニケーションを見直して発コミュをおうちで実践した結果、発達障害・注意欠陥多動性障害(ADHD)の男の子が勉強嫌いから一転!覚醒して中学受験を目指すまでになった事例をご紹介します。
2. 親子のコミュニケーションを変えたら、ADHDの小学生男の子が、どんどん発達して覚醒しちゃったお話!!
ADHDのTくんは、マイペースでかっ飛ばし系の小学生。
ご相談をいただいた頃にはもう10歳を過ぎていましたので、教室での多動など目立った問題行動はありませんでした。
でも、授業を聞いているか?と言われると…。
筆箱の中の鉛筆はバキバキ!
消しゴムはメッタ刺し!
学校の成績は「中の中」。
お母さんの困りごとは、最初はTくんの感情のコントロールがきかないことでした。
気に入らないことがあると自己主張ばかり。
思い通りに行かないと怒り出す。
やるべきことをきちんとやらない。
このままで本当に大丈夫だろうか?とご相談にいらっしゃった方でした。
お母さんのお話を伺ってお子さんの検査をしてみると、知的な能力は案外高いことがわかりました。
しかし、だからこそ、言い合いになると大人顔負けに文句を言うTくんだったのです。
テストやプリントでバツをされると、「俺は絶対に間違ってない!」と叫んで、宿題のプリント直しにも手をつけられなくなっていました。
もともとのIQはそこそこ高い。
だから学校の授業も真面目に聞いてなくてもそんなに悪い成績にはならない。
でも、「直し」ができない。
自分の考えが間違っていることを受け入れられない。
ですので、文章題などの苦手な問題はずっと手付かず状態でした。
通用するのはもうここまでだろう、中学校では学業不振に陥るだろう、と危機感を感じさせるお子さんでした。
こんな調子なので、普段の会話でも、
・気分がよければ話す
・自分の話したいことは一方的に話す
・でも人からの助言や忠告は一切聞かない
・もちろん、勉強は嫌い!
お母さんは、お子さんの将来が心配でした。
お母さんとお話をしていると、次から次へと悩みごとや心配ごとが出てくる状態。
そこで私がとった戦略は、今やるべきことを絞り、「発達を進ませるコミュニケーション」をお母さんに試してもらうことでした。
親子のコミュニケーションを変えると、すぐに会話が成立するようになり、人の話が聞けるようになったのです。
「今やって成果が出ること」にハマれば子どもの変化は早いもの、そうなればこっちのものです。
そんな変化が起きて来るようになると、Tくんは、どうやら思ったらしいのです。
「結構さ〜、先生って面白いこと言っているんだね」
コミュニケーションを改善して、聞くことができるようになったのでこんな変化が起きたのですね。
それからなんと、彼は「俺、中学受験したい!」と言い始めたのです!!
さらにそのために塾にも通いたいと言うのです!! お母さんも私も、「勉強しなさい」など言っていなかったので、笑っちゃうほどビックリしました。
Tくんの覚醒を見た瞬間でした。
もう以前のTくんとは違います。バツをされても、なぜバツをされたのか確認して、修正することができるようになりました。
そして、約半年後には、成績「中の中」から抜け出すことができたのです。
もちろん、ADHDの不注意から来る勉強の癖や難しさはありますが、その都度、対策を立ててTくんの夢のサポートをしています。
受験はどうなるか、楽しみな毎日です。
今、お母さんは「最初は何を相談に来たんでしたっけ?(笑)」とおっしゃいます。
こんな風に、ただ頑張るだけではなくて、発達科学に基づいた理にかなった接し方をすることで、最短ルートで子どもが本来の持てる力を発揮するようになるのです!
3. 発達障害・グレーゾーンの子育て、自分たち親子に合った方法を見つけることが重要です。
お子さんのタイプも様々。
お母さんのタイプも様々。
親子に正解も不正解もありません!
発達障害やグレーゾーンの子育てには、自分たち親子に合った方法が見つかっているのか?が重要です。
正しい方法より、親子を楽にする楽しい方法が必要なんです!
Tくんのお母さんもそうだったのですが、「あれもこれも心配」という状態で、一体何からどう手をつけていけば分からない状態でした。
お母さんが「とりあえず」と思ってやってしまったことで、子どもとの関係が悪化して、子どもが一切耳を傾けなくなっていたのです。
発達障害は、気持ちで乗り越えられるものではありません。
想いだけでは、いつか限界が来るのです。
発達科学で、理にかなった接し方をマスターして子どもの成長を一緒にサポートしましょう!!
執筆者:吉野加容子
(発達科学コミュニケーショントレーナー、学術博士、臨床発達心理士)
(発達科学コミュニケーショントレーナー、学術博士、臨床発達心理士)