人と違うって素晴らしい!個性を磨きたい想いと現実のはざまで何度も立ち返った子育ての軸とは

我が子の人と違うところを良いと思う一方、繊細キッズの子育てをしていてると、集団からはみ出てしまう現実に悩むことも。我が子の尖った個性を良いと思いながら、実際にはそのことで悩んでしまったむらかみさんの大切にしていることをお伝えします。 
 

【目次】

 

1. 個性が強い我が子の笑顔を取り戻した母の思い

 
 
「個性を大切に」と良く言われていますが、実際のところ、集団生活の中ではその個性を大切にできないこともあります。枠からはみ出るほどの個性的な子は、問題児扱いされてしまうことも少なくないのが今の実情です。 
 
 
現場の先生も個性を大切にすることの大事さは分かっているものの、集団の枠から出てしまうことへの対応にどうしたらよいのか悩んでいることと思います。
 
 
尖った個性を理解してもらえず、自信をなくした我が子の笑顔をたった1ヶ月で取り戻したのが、トレーナーのむらかみりりかさんです。
 
 
むらかみさんは「人と違うって素晴らしい!」という強い思いを持って、子育てとトレーナーとしての活動をしています。今回はその2回目の記事になります。
 
 
元インターナショナルスクールの園長先生だった教育者として、母親としての二つの視点から、個性が大切だと思う理由や人と違うことが良いからこそ繊細キッズの子育てで大切にしていることをお話してくれました。
 
 

 
 
1回目の記事はこちらからご覧ください。
 
 
 
 

2.繊細キッズの個性が咲きにくい理由

 
 

ーーー我が子の個性を開花させたいと思うお母さんは沢山いらっしゃると思いますが、個性がなかなか花開かない子と、花開く子にはどういう差があると感じていますか?

 
 
「正直、子育ても教育も躾スタイルというところから抜けられないでいるので、本当にこの決められたルールや決められた箱の中に一生懸命子どもたちを入れてあげようとしてしまうところがあります。 
 
それは個性を育てよう、自主性を育てようという声とは全く真逆のことを現場ではしてしまっているというのがあると思うんです。
 
指示に付いていける子や言うことを聞ける子、集団についていける子がはたして良いのかっていうと、私はそうではないと思っています。 
 
指示についていけない子、ついていきたくない子こそ、すごく個性を持っていて、『尖ったものを持っているな』と思っていました。
 
ただ、実際のところ、『ついてこれない』となった時に『この子、どうしたらいいの?なんでついてこないの?』と個性を潰されてしまうことがあります。
 
そういったことが、個性が花開くか開かないかの別れ路になってしまっていると思います。
 
集団にはめようとすることで、その子の力や視点が活かされないまま、つぼみのまま開かないってことが現場ではよくありました。
 
それって教育や保育の現場だけではなくて、家庭でも同じだなって思うんですよね。だから、個性を育てない教育、子育てになってしまっているなあっていうのはすごく感じます。」
 
 

 
 

◆ポイント解説

 
 
学校や保育という現場では、確かに決まったルールや枠、時間があります。
 
 
そのルールや枠にはまらない子は支援して枠に入るようにしようというのが現実です。
 
 
しかし、むらかみさんの「そういう子こそ尖っていて素晴らしい!」という視点はすごく新しい物だと感じました。
 
 

3.個性が大事と感じる理由と寄り添えない現実とは

 
 
個性が尖っている子ほど「いいね」と感じるむらかみさんの新しい視点は、個性的な子を育てているお母さんにとってはとても心強い言葉です。
 
 
そう思う一方で、教育現場の実情から子どもの個性に寄り添えない苦しい思いも経験しています。
 
 
実際に教育者として子どもと関わってきたからこそ思う「個性の大切さ」と現場の苦しい現実についてお話していただきます。
 
 

ーーーお子さんを育てる過程や、仕事でたくさんのお子さんを見てきた過程で、やっぱり個性って大事だよって感じることはありますか?

 
 
「尖った子というのは、本当に個性があるからこそ、集団では困った子になってしまうんです。
 
しかし、対応をちょっと変えただけで、その子はほかの誰もできないことをできたりとか、ほかの子と全然違った視点を持っていたり、本当に面白い物を持っているんです。」
 
 

ーーー確かにそうですが、先生としては一日のスケジュールが決まっている中で子どもに動いてもらわないと困ることもありますよね。沢山の子どもと過ごす中で一人一人に寄り添うことって難しいですよね?

 
 
「理想ではやっぱり私たちも保育の世界も個性を生かそう、ひとりひとりに寄り添うというところで、私たちも勉強します。
 
しかし、いざ集団ってなった時に私たちは、やはり一斉指示で言うことを聞かせるっていうスタイル以外は知らないのです。
 
だからそこで、私たち大人が子どもたちひとりひとりのやる気スイッチを押せていなかったり、モチベーションをあげられていなかったりとかというところはあります。
 
そこが本当に理想と現実の差なんですよね」
 
 

◆ポイント解説

 
 
個性を磨いて尖らせていくためには、周囲の大人がどんな風にかかわるのかがすべてです。
 
 
枠にはめる・みんなと同じことを同じタイミングでさせるのではなく、やる気スイッチを押したりモチベーションが上がる声かけをしてもらい、やりたいことを見守ってもらえる環境が必要だと改めて感じました。
 
 
 

 
 

4.人と違って良い!大切にするはこの子らしくいること

 
 
個性は大事にしたいけれど、上手くひとりひとりに寄り添えない現実に、むらかみさん自身も葛藤してお仕事をしていたということが伝わってきました。
 
 
そんなむらかみさんに、人と違うことが良いと思える発達凸凹子育てをするために、お母さんにできることはどんなことなのかお話していただきます。
 
 

ーーー幼稚園やお母さんも個性が大事と思っていても、現実はそうもいかないのが課題ですよね。まずここから始めましょうというワンポイントアドバイスはありますか?

 
 
「まずは『その子を知る』ということだと思います。私は『人と違うっていうことは悪いことではない』と思っています。
 
人と違うってすごく面白いことだし、そもそもその子のすごく素敵なところだなって思うので。
 
日本人はやはり、人と同じが安心で、個性を育てたいと思っているけれど、人と違うことを不安に感じるんですよね。
 
だから、みんなと一緒にしてあげようっていう視点が根強く大人になってもあると思うんです。
 
ですが、『人と違っていいんだよ、人と違ってめちゃくちゃ面白いんだよ』という考えがお母さんの頭の片隅にあると、子どもを見る視点が変わってくると思います。」
 
 

ーーー「違っていていいよ、違っていてかっこいいね」って言えるお母さんって、個性を育てるのが上手になるお母さんだと思うのですが、「こうあるべき」という固定観念を崩すのは難しくないですか?

 
 
「こう思っていながらも、いざ我が子どもが集団に入った時に、先生に『これできません。絵本の時間に歩き回って困ります』と指摘された時には葛藤がありました。
 
集団の中では迷惑って思われたりとか違うってことがこれだけよくないことだと思われてしまうんだということにすごく焦りました。だから結局、怒ってしまったり、イライラしたりということもありました。
 
そこで、もうこの子の笑顔さえあればいいってずっと思っていて、笑顔で健康であれさえいればいい!って立ち戻ることをよくしていました。
 
今でも葛藤することはあるのですが、この子の笑顔以上に大事なことはないし、この子はこの子らしくていいんだと自分に言い聞かせることにしています。
 
それと同時に、本当の意味で息子を肯定しているっていうことになるので、それが本人に伝わって自信がついてきたりというようなことにつながっているのかなって思います。」
 
 

 
 

◆ポイント解説

 
 
やっぱり思っている以上に固定観念から抜け出すことは難しいと感じました。
 
 
葛藤することがあっても、ご自身の中に軸を持っていることで何度も立ち戻りながら、そのままのお子さんを受け止めてきたむらかみさん。
 
 
だからこそお子さんの自信と笑顔をとりもどせたのではないのでしょうか。
 
 
次回は、むらかみさんが悩んだ息子さんの困りごとや発コミュを実践したことで見られた驚く変化成長について伺っていきます。個性的な繊細キッズがどのように変化したのか気になる方はどうぞご覧ください。
 
 
 
 
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執筆者:さとうみな
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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