「なにをどこから書けばいいの?」と迷ってしまったときの対処法はコレ!お母さんが、発達障害の子をにこにこ笑顔でサポートする方法をお伝えします。「これって私の作文じゃない?」お母さんがそう思うくらいでちょうどイイ! |
【目次】
1.「書きなさい」と言われても、どうしていいかと迷うのが普通です!
2.発達障害・グレーゾーンの子どもが作文嫌いになる理由
3.お母さんの上手な声かけで、文章のきっかけを作ってあげましょう
1.「書きなさい」と言われても、どうしていいかと迷うのが普通です!
小学校に入学すると、文章を書く機会が多くなります。
学校行事のときに「おうちのひとへのしょうたいじょう」を書くでしょう。公立小学校では、パトロールなど地域の方への「感謝状」を書くことがよくあります。たいして文字を書く練習もしない状態で、いきなり文章を書かなければなりません。
発達障害・グレーゾーンに限らず、どのような子どもでも、はじめは戸惑ってしまいます。
どういう言葉から書き出せばよいのか、どういう順番で書けばよいのか、ドキドキしてしまうのです。
それでも、学校では「できた人から先生に見せてね。書けた人は色を塗りましょう。」といわれ、書けなければ、取り残されてしまうのです。
「ありがとうございました」と書いても、「どんなことがありがとうなの?それを書いてね。」と先生から戻されてしまいます。そこで、子どもの手は、止まります。
だから、ある程度は、おうちでお母さんと文章を書く練習をする必要があるのです。
2.発達障害・グレーゾーンの子どもが作文嫌いになる理由
発達障害・グレーゾーンの子どもは、言葉の獲得が遅かったり、多動であるためにじっくり絵本を読んだり、お母さんの読み聞かせを聞くような経験をあまりしてこなかったかもしれません。
そうすると、自分の思っていることを言葉で表現することが苦手になります。
作文に何を書くかを決めて、場面をくわしくイメージしたとしても、「何から書こうか?」「どこに書こうか?」「どういう順番で書こうか?」よくわかりません。
原稿用紙を前に、固まってしまいます。固まっているうちに、別のことに気持ちが向いてしまったり、遊び始めたりしてしまいます。
それを繰り返しているうちに、どんどん書けないことが辛くなり、作文に苦手意識を持ってしまうのです。
3.お母さんの上手な声かけで、文章のきっかけを作ってあげましょう
おうちで作文を書く練習をするときに、お子さんがすらすら書き始めたら、お母さんは、そばでにこにこ見守ってあげましょう。
もし、どうやって書いていいのかわからずとまどってしまったら、お母さんが一文の書き出しの言葉を言ってあげてください。
「はい、まず、名前を書いちゃおう!」
「つぎ、題名は、最後に書けばいいからね~。」
「じゃあ、『いつ』は、日曜日。『にちようびに』って書いてごらん!てん(、)も書こうね。」
「どこへ行ったんだけ?『おばあちゃんのうちにいきましたまる(。)』だね~。」
長く書けなくても、「いつ、どこで、だれと、何をしたのか。どういう気持ちだったか。」が書けたら、それで、はなまるです。
お母さんと楽しく会話をしながら書いていくことをくり返しているうちに、少しずつ、自分で書ける文が長くなっていきます。
「わっ、2行も一人で書けちゃったね、すごい、すごい!」
「この字、きれいだね~。」
とほめてあげてくださいね。
「自分で書けたぞ!」という思いでいっぱいになり、自信が湧いてきます。
でも、
この練習をするときに、絶対にお母さんがやってはいけないことがあります。
「汚い字!書き直しして!」と、せっかく子どもが書いた文字を怒ってゴシゴシ消すお母さんがいます。
絶対にやらないでください。その瞬間!子どもは、作文が大嫌いになります。
手先が不器用な発達障害・グレーゾーンの子どもが作文を書くとき、消しゴムできれいに消すことができないかもしれません。紙が破れたり、他の字まで消してしまったりして、イライラしてきます。
そうなる前にやさしく「かしてごら~ん」と、にこにこしながら、お母さんがきれいに消してあげてくださいね。
はじめは、作文のほとんどがお母さんの言葉かもしれません。
「これって、私の作文じゃない?」と思うかもしれませんが、それくらいでよいのです。
この練習を何回も何回も楽しく繰り返していくうちに、だんだんお子さんが自分の言葉で書く文章が増えていきます。
やがて、「見ないで!あっち行って!」と一人で書けるようになります!
そして、「作文、書けたよ!」とにこにこ見せてくれますよ。楽しみにしていてくださいね。