宿題をなかなかやらない発達障害のお子さんに困っているママはいませんか?苦手なものを後回しにしていては、いざやるとなったら気分はどんより…。今回はそんな子どもたちが自分でやる気を起こすのに必要な「ダンドリ力」の身につけ方、お伝えします! |
【目次】
1.なぜ発達障害の子どもは宿題をやらないでいるの?
2.もしかすると子どもたちは頑張りすぎているのかもしれません。
3.お手伝いから学ぶ!?ダンドリ力の育て方
4.自分でダンドリを考えられる力が大切なんです!
1.なぜ発達障害の子どもは宿題をやらないでいるの?
勉強があまり得意でない発達障害・グレーゾーンの子ども達にとって、宿題はなかなかやる気が起きない、楽しくないものですよね。
そのため、
学校から帰ったら大好きなゲームに一直線!
YouTubeを見始めたら次の行動が全然すすまない!
なんてことはありませんか?
宿題をイヤイヤやるので、余計に集中できない悪循環。
苦手だからやる気が起きないのかな?と思うと、子どもの気持ちも分からなくはないかもしれません。
けれども、お子さんによっては勉強がそこまで苦手ではないはずなのに、家だと宿題になかなか取り組めない子もいます。
そんな様子に
「宿題、いつやるの!」
「終わらないと寝られないんだからね!」
「終わらないと寝られないんだからね!」
などと口うるさく言っては、親子でバトルが始まるご家庭もあるかもしれません。
嫌なことをササっと終わらせて、楽しいことをしたらいいのに・・・
遅くなったら余計にやりたくなくなるのに・・・
と、多くのママは思うでしょうが、発達障害・グレーゾーンの子どもにとっては、そんなに簡単にはいかないのです。
やらなきゃいけないと分かっているのにできない。
こうした、子どもの好きじゃないことは後回し問題、なんとかならないものでしょうか?
2.発達障害の子どもたちは頑張りすぎているのかもしれません。
やらなきゃいけないことにもやる気が起きない、特に嫌なことは後回しにしてしまう、発達障害の子どもたち。
実は、これには理由があります。
それは、子どもが学校などの家の外では周りにうまく合わせようと人一倍頑張っているから。
そして、それは無理矢理にでも頑張れてしまうからなんです!
実は、発達障害、グレーゾーンの子どもたちは他人からは分かりにくい、苦手さや不器用さを持っています。
けれども、その苦手や不器用さは目立ちませんから、学校で先生に相談しても「大丈夫、できていますよ」「問題ないですよ」と取り合ってもらえないことも多いのです。
すると、子どもも周りの期待に応えようと振るまったり、無理をしてでも行動する事が当たり前になるので、学校にいる間に心も体も疲れてしまうのです。
ですから、そんな1日の戦いを終えた夕方、家に帰ってすぐに宿題!と言われてもなかなかやる気にはなれませんよね。
大好きなゲームをしたり、漫画を読んだり、動画を見たり、おしゃべりをするといった心をリセットするご褒美タイムを先に取ることは決して悪い事ではなく、むしろ大切な時間なんです。
3.お手伝いで学ぶ!?ダンドリ力の育て方
だからと言って寝る時間が遅くなるほど長くご褒美タイムをとってしまうと、後が困ってしまいますよね。
ですから、ここで発達障害の子どもに必要なのが、いつまでに何をしないといけないのか?という見通しを立てる、ダンドリ力を伸ばすことなんです!
先を見通す力やダンドリ力は、残念ながらドリルを解けば身につくものではありません。
けれども、将来なにか困った問題に直面したときに自分で乗り越えるために、今から身につけておきたい大切なチカラなんです。
今回は、おうちのお手伝いで簡単にダンドリ力を身につける方法をお伝えしますね。
このダンドリ力をつけるためには、実は「おうちでのお手伝い」がとても効果的なんです!
というのも、お手伝いをするには「やるべき手順を自分で考える」ことが必要です。
例えば、家族に喜んでもらうために「朝ご飯にたまご焼きを作る」というお手伝いをするには
①いつもより10分早く起きる
②必要な道具を準備する
③卵を割り混ぜて調味料を入れる
④ふわふわのたまご焼きになるようにママを真似して上手に巻く
⑤お皿に盛る
というような工程があり、これだけでも段取りを考えて実際に行動に移さないと、おいしいたまご焼きをつくるお手伝いを完結できません。
つまり、お手伝いをすること自体が、やるべきことや問題を分解して考え行動する機会につながるのです。
4.自分でダンドリを考えられる力が大切なんです!
おうちでのお手伝いが習慣化し当たり前になってくると、子どもは普段からダンドリを考えるクセがついてきます。
すると、やらなければいけない問題、つまり宿題や学校の準備などをお手伝いの時と同じように自分でダンドリを考えられるようになってくるのです。
例えば、宿題をしなきゃいけないと分かっているけど、大好きなゲームも楽しみたい!と考えた場合には、
<ゴール設定>
宿題を19時までに終わらせる
宿題を19時までに終わらせる
<目的>
ママに叱られないで長い時間ゲームを楽しむ
ママに叱られないで長い時間ゲームを楽しむ
<やること>
①帰ってすぐにおやつを食べる
②17時まで友達と遊ぶ
③先にゲームを30分やってから
④宿題を早く終わらせて夕飯までゲーム時間
①帰ってすぐにおやつを食べる
②17時まで友達と遊ぶ
③先にゲームを30分やってから
④宿題を早く終わらせて夕飯までゲーム時間
のように、宿題に関しても自然と子ども自身がダンドリを考えられるようになるのです。
実際に、私の生徒さんのお子さんで小学2年の男の子は、たまご焼きを毎朝作るお手伝いができるようになってきたら、自然に宿題もするようになってきたとご報告をもらいました。
お手伝いを通して、子どもがメリット・デメリットを考えられるようになると、無理なくやれる環境を自分で作れるようになるのです。
いかがだったでしょう。お手伝いの効果、少しは伝わったでしょうか?
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執筆者:成瀬まなみ
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)