プチ反抗期!?ギャングエイジの発達障害・グレーゾーンの子どもへの対応~友達トラブル編~

ギャングエイジと言われる小学校3、4年生は友達との関わりに変化が出始めます。コミュニケーションが苦手な発達障害・グレーゾーンの子は友達との関係で困りごとが増える時期かもしれません。お母さんが共感してあげれば、子どもは安心します!
 

【目次】

 

1.ギャングエイジ、小学校3・4年生は荒れる?

 
 
『ギャングエイジ』とは発達心理学で使われる用語で、小学校3・4年くらいに仲間を作ろうとする時期の子どもたちのことを言います。
 
 
子どもがお母さんや先生よりも友達を大切にし始める時期になります。子どもの行動が少しずつ変わってきて、子どものことがわかりにくくなってくる時期かもしれません。
 
 
子ども同士の仲間意識が強くなり始めます。その集団を作る様子から「ギャングエイジ」と呼ばれます。仲間意識が強くなりすぎると学校生活の中でたびたび問題が起こるようになり、「荒れる」子も出てきます。
 
 
 
 

2.発達障害・グレーゾーンの小学校3・4年生は友達関係が難しくなります

 
 
小学校3・4年生はを友達に見られたら恥ずかしいと言って、親と一緒に行動することを避けるようになってきます。
 
 
一緒に買い物に行く、隣に座るといったことさえ避けるようになるかもしれません。
 
 
友達のことで頭がいっぱいになります。親の言うことは二の次になり、親の見えないところで活動し始めます。
 
 
子どもは段々と親に学校でのことを話さなくなってきます。必要以上のことを聞くと話したがらなくなり、親の意見を聞かなくなってきます。
 
 
自己主張が強くなり、口答えなど反抗的な態度が出てくるのもこの時期の特徴かもしれません。お母さんとしては子どもの態度に戸惑いを感じ始めるころかもしれません。
 
 
ギャングエイジの時期は、『仲間時代』であり、子どもたちは仲間を作ろうとします。気の合う友達とグループを作り、友達と一緒。友だちと同じにこだわります。
 
 
友達との関わりが重要になる分、トラブルも多くなり距離感をつかむことが難しくなってくる時期なのかもしれません。
 
 
この時期の友達とのグループ作りは、発達障害・グレーゾーンの子どもたちにとっては一筋縄では行きません。
 
 
発達障害・グレーゾーンの子どもたちはコミュニケーションの苦手さがあります。おしゃべりだけれど、会話が成立していなかったり、状況に合わせた会話が苦手だったりします。
 
 
また、自分の気持ちを言葉や表情で表すことが苦手だったり、相手の気持ちをくみ取ることが難しいことがあります。
 
 
 
 

3.なぜ、ギャングエイジの時期に息子は荒れたのか?

 
 
うちには自閉傾向の小学校5年の息子がいます。ギャングエイジ(小学校3、4年生の頃)にとっても『荒れ』ました。
 
 
始まりは、小学校3年生の後半でした。本当に些細なことでした。友達の何気ない一言がきっかけで、その日から毎日学校で泣き、暴れるようになりました。
 
 
学校でのイヤなこと、辛かったことは一切自分からは話しませんでした。けれど、毎日接している母親ですから、子どもが何も言わなくても気づくことがあります。
 
 
帰ってきて顔を見れば、学校で泣いたことくらいすぐにわかりました。先生からも毎日泣いていると連絡がくるようになりました。
 
 
私が聞いても、先生が聞いてもハッキリとした理由は分からず、毎日泣いて帰ってくる日々が続きました。
 
 
その頃の私は、子どもの気持ちが分からず、「どうしたの?」「何があったの?」「何も言ってくれなかったら、分からないじゃない」と原因を突き止めようと必死でした。息子を質問攻めにしていました。
 
 
ある日、原因が分かったのです。うちに遊びにきた仲良しの正広くんと息子と私の三人でオヤツを食べている時に、学校の話になりました。
 
 
正広くんは、小学校1年生からずっと一緒に野球をやっている仲良しの子です。なんでも、気軽に話してくれます。
 
 
正広くんは、最近、席替えをして息子の近くの席になったことを教えてくれました。
 
 
息子が隣の席の子にちょこちょこイヤなこと(気になること)を言われていることを教えてくれました。息子は、イヤなことをされたり、言われたりしても、言い返す言葉が分からなかったのです。
 
 
息子はいつもたくさんのお友達に囲まれていました。お友達が大好きです。大好きなお友達と遊ぶために学校にも休まず行っていました。なので、コミュニケーションは上手くとれる方だと思っていました。
 
 
息子は、冗談が好きでいつもニコニコしています。いつもニコニコしているので、お友達も何を言っても大丈夫と思っていたのかもしれません。
 
 
ギャングエイジの時期は先生の目の届かないところで、子どもたちも会話をしたりします。友達としては、冗談のつもりだったのだと思います。何気なく、悪気もなく発した言葉でも、息子にとってはとてもイヤなことだったのです。
 
 
イヤなことをイヤと言えずにいたのです。そのために、ときにはパニックになり自分の持ち物をビリビリに破いてしまうこともありました。
 
 
発達障害・グレーゾーンの子は自分の気持ちを上手く表現できないことがあります。特に自閉症スペクトラム(ASD)の受動型の子は、目立つことが少なく、いつもニコニコしています。
 
 
友達関係でもニコニコしているために、問題がないように思われてしまうことがあります。「イヤ」という自分の意思を表現できずに、自分の中に溜め込んでしまいます。
 
 
 
 

4.ギャングエイジの発達障害・グレーゾーンの子の友達トラブルへの対応

 
 
息子がとても『荒れて』いた頃に私がしてしまった失敗は、子どもを質問攻めにしてしまったことです。
 
 
あのときもっと、子どもに「安心感を与えられるお母さん」であったら良かったと思います。
 
 
息子は上手く言葉で、その時の気持ちを表現できなかったのに私は原因が知りたくて、「どうして泣いてるの?」「どうしてプリントをビリビリにするの?」そんなことばかり聞いて、答えられない息子を攻めていました。
 
 
息子が荒れている理由がわかってから、次のことを教えました。
 
 
・友達が息子に言ってきたことをそのまま言い返すことは絶対にしないこと(自分がイヤと思うことは人にしない、言わない)
 
・やられてイヤなことは「イヤだから、やめて!」と言うこと
 
 
それから、息子は「イヤなことはイヤ」と意思表示ができるようになりました。
 
 
自分の気持ちを上手く言葉にすることができないギャングエイジ(小学校3、4年生)の発達障害・グレーゾーンの子にお母さんがして欲しいことは、
 
 
①子どもをよく観察すること(手を離しても、目は離さないこと)
 
②質問攻めにしないこと(余計話せなくなってしまします)
 
③ 「すぐに言えなくてもいいよ!お母さんはいつでも味方だからね」と安心感を与えること
 
④ イヤなことはイヤと言えるように子どもに教えること
 
 
それと、もう1つ大切なことは、親が子どもの友達の悪口を絶対に言わないこと!子どもは親の態度を見て育ちます。親が人の悪口を言っていたら子どももそれを見習います。
 
 
友達が息子にしたことはイヤなことです。そのことで息子はイヤな思いをし、傷ついたことも確かです。
 
 
けれど、その友達を責める前に、「そうか!そんなこと言われたらイヤだよね。」「そんなことがあったんだね。辛かったね!」と共感してあげることが一番大事なのです。
 
 
子どもはお母さんが色々なことに共感してくれたら、お母さんには何を言っても大丈夫だと安心してくれます。
 
 
友達との関係が難しくなるギャングエイジの時期にこそ、お母さんは、子どもから目を離さずによく観察し、子どもに共感してあげてくださいね。
 
 
 
 
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執筆者:深井淳子
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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