小1の子どもの癇癪に悩む発達障害の小学生のママは多いですよね。なだめたり注意して、一時的に落ち着いても、何かきっかけがあると繰り返す癇癪。しかしママがある対応を取ると、癇癪が軽減します。今回はママができる3つの対応について紹介します。
【目次】
1.イラついて怒る!叫ぶ!小1の癇癪に手を焼いていませんか
2.発達障害・発達障害グレーゾーンの小学生が癇癪が繰り返される理由とは?
3.ママが今日からできる子どもへの3つの対応
①ママが感情的になりすぎない!毅然と落ち着いた態度を意識しよう
②子どもの言葉に共感(肯定)する
③落ち着いたら、必ず褒める
1.イラついて怒る!叫ぶ!小1の癇癪に手を焼いていませんか
すぐイラついて怒る!
大声で叫ぶ!
わがままな主張を言い続ける…!
…小1の子どもの癇癪の対応に悩んでいるママはいませんか。
幼児期であれば、なんとか対応できていたママもいるかもしれません。
しかし小学生となると、幼児期と比べて、力もあるし、声も大きいです。
幼稚園・保育園時代はママも園への送迎時の先生とのやり取りや連絡ノートなどがありました。
そのため、園での様子がある程度把握できていましたが、小学校になるとそうもいきません。
小学校の担任の先生やスクールカウンセラーと連携を取ることはできますが、毎日密接にやり取りというわけにはいきませんよね。
小1といえば、小学校入学と言う大きな環境変化を迎えてから、まだまもない年齢ですよね。
小学校入学後、
・毎日新しいことを覚え続ける授業
・新しい友達関係
・集団行動
…親が見ていないところで、たくさんのことに適応しようと頑張っている子ども。
子どもが毎日頑張っているのは、ママだって理解できるんです。
だけどやっぱり子どもの癇癪が起きると、ママは対応が大変!
子どもの癇癪のエネルギーはすごいので、気が付くとママだって感情に飲み込まれてしまいます。
あっという間に「なんでこんなことで怒っているの!?」「もういいかげんやめて!」とママだってイライラしてきてしまいますよね。
癇癪を起こしている子どもに対して、ママもイライラしてきて怒りをぶつけてしまうと、親子ともにどっと疲れてしまいますよね。
しかし、ママが癇癪を起こす子どもに対して、ある対応をするようになると、子どもの癇癪をなくしていくことができるのです。
2.発達障害・発達障害グレーゾーンの小学生が癇癪を繰り返す理由とは?
子どもが癇癪が起こすと、ママとしてはなんとかして止めさせたいと思いますよね。
うるさいし、周りの人にも迷惑かかってしまう…。
だからこそ、ママは子どもに叱ったり注意したりする場合があるのではないでしょうか。
または、癇癪が早く落ち着いてほしいので、子どもの言うとおりにしてしまうママもいるかもしれません。
ママとしてはなんとかしたいから、一生懸命に対応しますよね。
しかし、脳の特性からすると、その場で一時的に止めさせたとしても、子どもの癇癪が繰り返される可能性があるのです。なぜでしょうか?
もちろん、発達障害の子どもが持つ様々な特性が癇癪の原因となっているケースも多くあります。
しかし、発達障害であろうとなかろうと、毎回ママが注意したり、要求を聞くと、子どもの脳内にある記憶が積み重なります。
それは、「癇癪をおこす」=「ママが注目してくれる/自分の要求を聞いてくれる」という記憶が、繰り返されて積み重なるのです。
ママからすると、子どもを注意したり叱れば、子どもが学習してくれて、今後は癇癪は収まると考えるかもしれません。
ですが、子どもの脳内では、「癇癪を起こす」=「ママが対応して、注目してくれる!自分の要求が通る!」といった誤った学習をしている場合があるのです。
一見、ママから注意されたり叱られるネガティブな注目は、子どもにとってはイヤなことじゃないのと思うかもしれません。
もちろん子どもだって叱られたり注意されたりするのはイヤなんです。
しかしそれ以上に、癇癪を起こせば、ママが対応してくれる・自分の要求を通してくれると子どもの脳内では誤学習しているのです。
好ましい行動も好ましくない行動も、繰り返されて積み重なった行動は、やがて脳に定着してきます。
「行動が繰り返される=その行動が強化する」というのが、脳の記憶のシンプルな仕組みです。
そのため、癇癪を起こした子どもに毎回注意したり叱ったりすると、癇癪を起こすという行動が強化されます。
その結果、繰り返し癇癪を起こすことになります。
だからこそ、今までママが子どもの癇癪に注意したり叱っていたりしていたのであれば、別の対応方法を取っていく必要があるのです。
3.ママが今日からできる子どもへの3つの対応
では、子どもの癇癪を繰り返させないための予防する対応とはなんでしょうか?
ママが今日からできる有効な対応を3つ紹介します。
◆①ママが感情的になりすぎない!毅然と落ち着いた態度を意識しよう
子どもの反抗的な態度や癇癪が続くと、ママも「いい加減にしなさい!」と感情的に言ってしまうとき、ありますよね。
しかし、子どもは、ママの感情的な表情や声のトーンに敏感です。
感情的な態度や雰囲気は伝達しやすいです。
そのため、子どもと同じ土俵に立って、ママがイライラしていると、子どもの気持ちがさらにヒートアップしてしまう場合があります。
そうならないために、子どもの癇癪が起きた際は、まずは一呼吸おいてママ自身の心を落ち着かせるように意識してみましょう。
子どもの癇癪自体がママへのストレスレベルが高いので、常に一貫して落ち着いた対応を!というのが難しい場合があります。
はじめから完璧にできるママはいません。
まずは頭の片隅に入れておいて、いざ子どもの癇癪が起きた際に、いつもよりは意識できたら、自分にマルを付けてあげましょう。
徐々に毅然と落ち着いた態度でいられる時間を長くしていきましょう。
◆②子どもの言葉に共感(肯定)する
子どもが癇癪を起こし、何か訴えてきたとき、大人は正論を言って説き伏せてしまいがちですが、まず共感することを意識しましょう。
癇癪を起こしているときの子どもの無理難題な主張に、親としては「おいおい…」と思うことも多くあります。
しかし、そこはグッとこらえて、まず共感の言葉をかけましょう。
「つらかったね」
「イヤだったね」
「○○ちゃんの気持ち、ママにも伝わるよ」
などと、ママが怒っている子どもの気持ちを代弁し、感情的にはならずに、穏やかな表情と声で伝えます。
共感は子どもの要求や気持ちを受け入れることではありません。甘やかすことでもありません。
次第に、子どもはだんだんと落ち着いてきます。
ここで大切なのは、癇癪を起こしている子どもに「いつまで怒っているの!」「いいかげんにして!」など否定的な注目はしないことです。
あくまでも、ママは子どもの言葉、気持ちを肯定(認めたり、共感)してあげてください。
◆③落ち着いたら、必ず褒める
子どもが癇癪を起こした後、徐々に落ち着きを取り戻したり、徐々に行動し始めたりします。
その際、必ず、子どもが落ち着きを取り戻し始めたら、ママが子どもに認めたり、褒める言葉をかけてあげてください。
・「自分で落ち着くことができたね」と、声をかける
・子どもが話し始めたら否定せずに「そうだったんだね」「お話してくれてありがとう」と、気持ちに共感する
子どもに何も声かけをしないのは、絶対NG!
その場ですぐ声をかけるタイミングを逃してしまったとしても、必ず後で子どもに声をかけましょう。
なぜなら、ママが褒めたり共感の言葉をかけることで、子どもは「自分で落ち着けた」という行動に対して、ママが肯定してくれていると分かるためです。
子ども自身も落ち着いてよかったと、学習するのです。
最初のうちは、ママが今まで違う対応で子どもがビックリして、うまくいかないときもあるかもしれません。
ママだって、はじめのうちは子どもの行動が気になってしまい、つい注意したりするときもあるかもしれません。
そんなときは「やっぱりうまくいかない」「私にはできない」と思わないでください。
今日は少し感情的になっちゃったけど、共感の声かけはできたからマル。
別の日は、いつもよりも少しうまく対応できたなど、ママだって小さなスモールステップでいいんです。
何回か繰り返すうちに、子どもの脳は学習し、怒りグセが徐々に消えていきます。
ママも幾度か繰り返すうちに対応に慣れていきますし、上達していきますので、悩んでいるママは試してみてくださいね。
パステルキッズの小学校生活をより良くするためのヒントが多数あります!
執筆者:なつきみき
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)