子どもは小さい時から体を動かすようにと言われますが、その根拠がハッキリわかるママはいますか?何となく良いんだろう…と思っていましたが、ASDの息子の子育てにおいて大きな変化がありました。運動からどのような効果があったのかお伝えします。
【目次】
1.運動の意義について知らされていない
子どものうちは、体をたくさん動かして、運動させなさい!ってよく聞きますよね?
よく聞くけれど、何で運動が大切なのか具体的に知っているママはどれくらいいるでしょうか。
漠然とよく分かんないけど発達に良いんだよね…と思うママもいるかもしれません。
運動することはとっても良いことなんだよ、と聞くことはあっても、なかなか運動の意義について説明を受ける機会は今まであまりなかったと思います。
また、運動することは大切だと分かっていても、何をやらせたらいいのか?わが子に合う運動を考えるとなかなか合うものが分からず、一歩を踏み出せなかったりもしますよね。
ましてやママは忙しい!何か運動の習い事を取り入れようと思うだけで忙しさ倍増!!
自然と後回しにしたくなります。
そこのママ!それではもったいない!
子どもの成長・発達は待ったなしなんです!
子どもにとって運動をするというのは、本当にメリットしかありません。
そのメリットについて理解して欲しいので次でお伝えしますね。
2.運動をするという視点で考えてみる
運動をすると一体どのような効果が起こるのでしょうか?
また、運動をもっと身近なところで考えてみましょう。
◆脳の相乗効果
実は、運動系脳エリアは脳の幹と言われるくらい、とっても重要な脳のエリアなんです。
運動系脳エリアが未熟だと、脳が全体的に伸び悩む傾向にあると言われています。
逆を言えば、運動をすることで脳エリアの相乗効果が期待できます。
発達障害・自閉症スペクトラム症(ASD)のお子さんはどうしても運動量が少なくなりやすいので、脳の働きの筋道を作るという意味でも、小さい頃から運動して、あらゆる脳のエリアに刺激をあたえられるような土台を作っていくことがとても大切です。
また、運動系脳エリアは伝達(言葉)系脳エリアの近くにあるので運動することで一緒に活性化されます。
伝達(言葉)系脳エリアが一緒に活性化すると、子ども自身が自分の想いを伝えられるようになることも期待できます。
ASDのお子さんは一方的に話してしまったり、会話のキャッチボールが苦手な面もあるので、体を動かしてうまく言葉も伝えられるようになると良いですよね。
◆運動のチャンスは日常生活の中にある
一般的には「運動をする=スポーツをする」と考えがちですが、実は運動とはもっと広い意味で捉えることができます。
運動を2つに分けてみると、粗大運動と微細運動に分けられます。
・粗大運動…日常生活動作や全身運動のこと。
・微細運動…目を動かす、指先を動かすなど(スキルと呼ばれるもの)。
つまり運動とは特別な場所や道具を使わなくても、家でもどこでもやることができるのです。
どれだけ体を動かす行動を日常的にしているか、取り入れているかということが重要になってきます。
例えば、掃除をする、料理をする、片づけをする、洗濯物を干す・畳む、買い物に行くなど、全て運動に繋がります。
真面目に床拭きをしてみてください。かなりの重労働になりますよね。それも立派な運動です。
では、子どもと一緒に簡単にできる、おすすめの運動はどんなものがあるでしょう?
次でご紹介していきますね。
3.歩くだけで言葉の「コミュ力」アップにつながる!
運動をさせることにハードルが高いと感じ、手軽に、簡単に、いつでもできる運動がないかと考えていました。
また自分の中で運動をする目的としては、「手や足を動かす」ただそれだけと決めました。
そこで、誰でもできる「歩く」ことを取り入れることにしたのです。
ポイントとしては、
・お休みの日に遠くまでお散歩をする
・登校、登園は歩く
たったこれだけです。
無理に習い事をさせなくても、子どもの気が向くままお散歩したらそれでオッケーです。
しかし、子どもは楽しみがないと行動に移せないこともありますよね。
ですから、「お菓子を買いにスーパーに行こう」とご褒美とセットのお誘いをおすすめします。
スーパーでは興味があるがままに歩いてもらったら良いですね。
お魚が好きならお魚コーナーで
「どのお魚がおいしそうかな?」
「焼いて食べる?お刺身が良い?煮込んでみる?」
「このお魚の色、黒っぽいね~、赤いね~」
などと楽しい会話をしながら歩いてみてください。
また、車で行くお出かけの場合は、少し遠くの駐車場に車を停めて歩いてもうらようにするのもおすすめです。
遊園地や公園だと早く行って遊びたい!と頑張って歩いてくれるはずです。
「あと少しだよ~」
「着いたらおやつだよ!」
などと励ましながら子どもの頑張りを応援してくださいね。
最後まで歩き切った時はたくさん褒めることも忘れずに!
歩くだけってとっても地味に思えてしまいますが、スモールステップで取り組みやすい環境を整え、お母さんと歩くの楽しいなと思えるような雰囲気作りをしていきましょう。
実際に歩く時は、何も難しいことは考えずただただお子さんと楽しく歩いてみましょう。
わが子にもこのような対応をしていったら、息子の気持ちが落ち着き、ママの話を聞けるようになっていきました。
そして、会話のキャッチボールもできるようになるというビックリするような変化が起きました。
ぜひ皆さんも、伝達(言葉)系脳エリアの活性化のために「歩く」を意識してみてください!
会話が増えると、コミュニケーションがスムーズになって、親子関係も今よりさらに良くなりますよ。
言葉を伸ばすために大切なことを知って欲しい!言葉を伸ばしたいママは登録してみてください。
執筆者:立花千明
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)