発達障害の幼児の特徴!?こだわりのある偏食の子へおさえておきたい2つの対応!

発達障害の幼児の特徴として少なくないこだわりのある偏食。それは、口腔内の感覚過敏が原因かもしれません。対応を間違えると、偏食がもっと強くなることもあります。でも、重要なポイントを知って対応すれば大丈夫ですよ!
 

【目次】

 

1.発達障害の幼児の特徴!?こだわりのある偏食の理由は口腔過敏かもしれません

 
 
あなたのお子さんは、食べ物の好き嫌いがありますか?
 
 
発達障害の幼児のママが、うちの子、偏食がすごいのよ〜!」と言う場面をよく目にします。
 
 
偏食の特徴にも色々あります。
 
 
「緑色の野菜が嫌い」
 
「魚は食べない」
 
など、よく聞く食べ物の好き嫌いもあれば、
 
 
「飲み物は40〜45度の牛乳しか飲まない」
 
「白米は冷やごはんしか食べない」
 
 
など、こだわりを感じる偏食もあります。
 
 
 
 
どんな偏食であれ、嫌な原因は必ずあります。
 
 
発達障害の幼児の特徴として、感覚過敏がある子は少なくありません。
 
 
その中でも、口腔内の過敏(以下、口腔過敏)のある子には、後者のようなこだわりのある偏食傾向がある場合が多いです。
 
 
口腔過敏がある子にとっては、過敏のない私たちには感じられないような刺激となって食べ物は受け取られます。
 
 
普段、私たちが主食としている白米も、とんでもない気持ち悪い感覚として、ひと噛み、ひと噛みを味わっているのかも…
 
 
それが、毎日3食あると思うと、食事場面が近づくだけで憂鬱になりますよね。
 
 

2.無理やり食べさせて、もっと偏食にこだわってしまったAちゃんの例

 
 
以前出会った、発達障害・自閉症スペクトラムのAちゃんは、こだわりの強い偏食がありました。
 
 
食べられる物といえば、
 
・サッポロポテト(大袋の物)
・ブルガリアヨーグルトの4個パックのブルーベリー味
・牛乳
 
 
出会った当初、これのみで生きていました。
 
 
さすがに、ママも幼稚園の先生も栄養的に心配になります。
 
 
なんとかして、食べてほしい!そう願って、おこなった対応が…
 
 
「幼稚園の給食では、先生が押さえて無理やり口に入れる」というものでした。
 
 
その結果、Aちゃんにとって給食の時間が、恐怖の時間になりました。給食時間が近づくと、Aちゃんは、教室の隅に逃げる、隠れる、泣くようになってしまいました。
 
 
 
 
では、Aちゃんに、どう対応すればよかったのでしょうか。
 
 

3.こだわりのある偏食の子へは、2つのポイントをおさえて対応!

 
 

◆ポイント①楽しい食事の雰囲気

 
 
一つ質問をします。今まで食べた中で、思い出に残っている食事はなんですか?思い返してみてください。
 
 
思い出に残っている食事と聞いて、思い浮かぶのは、美味しかった料理そのものでしょうか?
 
 
大半の人は、楽しい食事の風景や、誰と食べていたかなどを思い出すのではないでしょうか。
 
 
そうなんです!食事で、もっとも大切なことは、いかに楽しい食事か、なのです!
 
 
一つ目の対応ポイントは、この「楽しい食事の雰囲気」です。
 
 
楽しい食事をたくさん経験していると、食べることが好きになります。
 
 
こだわりのある偏食の子は、口腔過敏の影響から、食べること自体が嫌いだったり、苦手意識があったりします。
 
 
その上で、あれも食べなさい。これも食べなさい。なんで食べないの?好き嫌いがたくさんあったら、ろくな大人にならないわよ!
 
 
なんて言われた日には、自分の人格まで否定されて、自分はダメな人間なんだ、と自信までなくしてしまいます。
 
 
とにかく、家族での食事は、ママ、パパが「美味しいね〜」と笑顔で食べる。子どもが残しても、しつこく言わない。これが鉄則です!
 
 
もし、たま〜に勧めるなら、「これ、パックンチョしてみる?」と、可愛く言ってみたり、「芋が、ポテッと落ちたんじゃが!」と、ダジャレを挟んでみたり子どもが「え?」と思わず笑っちゃう誘い方が、発達科学コミュニケーション流です。
 
 

◆ポイント②スキンシップ

 
 
二つ目の対応は「口腔過敏を緩和するスキンシップ」です。
 
 
一般的に、身体の中心部になるにつれ、過敏が残りやすいと言われています。
 
 
よって、口周り、口腔内の感覚過敏を緩和するには、少し時間がかかります。ですから、決して焦らず、お子さんの受け入れ具合を見ながら、取り組んでくださいね。
 
 
感覚過敏の緩和の仕方としては、身体の末端から中心部へ、少しずつ触れていくことが有効とされています。
 
 
つまり、握手から。ハンドマッサージなどでスキンシップをして、十分にリラックスしてから、指→手のひら→手首→肘→肩→首の順で、手のひら全体の面で触れていきます。
 
 
最後は、顔。ほっぺ→下あご→鼻の下→下唇→上唇の順で、これも手のひら全体の面で触れていきます。唇は、指の腹全体の面で触れましょう。
 
 
上唇に一番過敏が残りやすいので、最初から上唇をゴールにする必要はありません。お子さんが心地よいと感じている反応を見ながら、受け入れる部分までで触れてください。
 
 
触れる際のポイントは、
 
・食事場面ではない時間に行う。(例:リビングでのリラックスタイムなど)
 
・触れる前に「〜に触れるよ」「あったかいね〜」など安心できる言葉をかける。
 
・身体部位に手のひらでじんわりと触れたら、3秒ほどは動かさない。
 
・体調によっては、受け入れる日、嫌がる日があるので、無理に行わない。
 
 
です。
 
 
 
 
心地よいスキンシップの中で、少しずつ、口周りを触らせてくれるようになったら、過敏も少しずつ緩和されていますが、とにかく焦らないことが重要です。
 
 
口腔過敏に関しては、「一日一歩三日で三歩、三歩進んで二歩下がる〜♪」くらいに、ゆったり構えてください。
 
 
一つ目の対応
「食事の雰囲気は楽しく」
 
二つ目の対応
「過敏を緩和するスキンシップ」
 
 
この二つの対応を焦らずじっくり繰り返した結果、先ほどのAちゃんも、食べてみようかな?と、自分から思えたようで、ご飯や魚料理を食べるようになりました。
 
 
この「自分から食べてみようかな」というのが、一番のポイントです。
 
 
発達科学コミュニケーションでは、この「自分から」を引き出すコミュニケーションのテクニックを他にも紹介しているので、気になった方は個別相談をしてみてくださいね。
 
 

4.園や学校と家庭が連携できるように、給食での対応を伝えよう

 
 
家庭で取り組めることはお伝えしました。しかし、幼稚園や学校には給食があります。
 
 
家庭では楽しい食事であっても、給食で無理に食べさせられれば、こだわりの強い偏食がある発達障害の子にとっては、苦しくて嫌な時間になりかねません。
 
 
ですから、事前に、園や学校へ、お子さんの過敏に関することや、家庭での取り組みを伝え、園や学校と家庭で連携して取り組んでいきたい旨を伝えておきましょう
 
 
 
 
最後に、この記事を書くにあたって、記事にAちゃんのことを書いてよいか、Aちゃんママに確認したときのこと。こんなことを言っていました。
 
 
(以下、Aちゃんママのコメント)
 
当時、何もわからない私は、幼稚園の先生に言われるがままに、無理やり押さえ込んで食べさせることを承諾していました。
 
けれど、やっぱり、我が子が泣きながら押さえられて食べる姿を見るのは、辛かったんです。
 
でも、無理に押さえなくても、食べられる方法ときっかけはあるんだって、今なら分かります。
 
同じように悩んでいる子やママがいるなら、この記事を読んで「大丈夫!」って、知ってもらえるといいな。
 
(以上)
 
 
どうか、こだわりの強い偏食の子もその家族も、笑顔いっぱいで食事を楽しめますように!
 
 
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執筆者:松尾まりか
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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