「学校の準備ができない」から卒業!支度が習慣化する3ステップ対応法

 

小学校に入ってから、次の日の支度や持ち物の準備ができない子どもに困っていませんか?準備とひと言で言ってもやることはたくさん!発達でこぼこキッズにとっては、とても難しい作業です。学校準備が習慣化するまでの対応をわが家の例を参考にお伝えします。
 

【目次】

 

1.明日の学校の準備ができない!

 
 
小学校に上がるまでは、園への持ち物はママが準備をしていたけれど、小学生になったら一人でできるようになってほしい。いや、一人でやるべき…。
 
 
そう思っていたのに、思うようにうまくいかなくて悩んでいるママはいませんか?
 
 
私も”持ち物は自分で準備するべき!”と思っていました。
 
 
ですが、幼稚園の頃の息子の様子から一人でやるのは難しいかもしれないと思っていました。
 
 
なぜなら、
 
 
・帰ってきたら手を洗う
 
・トイレのあとはズボンをはく
 
・ご飯のあとははみがきをする
 
 
など、一般的にできるようになると言われている年齢のときに、そういった基本的な生活習慣が身に付かずにいたのです。
 
 
それも、何度も言い聞かせているのに、です。
 
 
周りの子を見ていたら、自然とできるようになっていたり、ママが声をかければサッと動く。息子とのギャップを目にするたびに「なんでうちの子はできないんだろう」と何度も悲しい気持ちになっていました。
 
 
 
 
息子が幼稚園時代に発達科学コミュニケーションに出会い、発達のことを学んでいく中で、息子の行動のナゾが理解できるようになりました。
 
 
お支度は息子にとって高度なこと、息子に合った声かけをすることで動けるようになることを実感しました。
 
 
そこで小学校に上がってから作戦を練って取り組んでいくと、なんと一人で準備ができるようになったのです!
 
 
お支度が難しい子にはもしかしたらできない理由があるのかもしれません。ですが、できるようになる方法もあります。
 
 
そこで、この記事ではそのワケと対応についてお伝えします。
 
 
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2.発達でこぼこキッズ、支度が苦手なワケ

 
 
なぜ、学校の支度や持ち物の準備が難しいのでしょうか。
 
 
まず、お支度とひと言で言ってもその行動を細かく分解すると
 
 
・ランドセルをあける
 
・連絡帳を出す
 
・連絡帳の内容を確認する
 
・確認しながら(覚えながら)持ち物を探す
 
・持ち物をランドセルに入れる…
 
 
など、書き出すと実はこんなにも作業があるのです。
 
 
 
 
こういった作業には、ものごとを始めるスイッチと、最後までものごとを遂行する力が必要になります。しかし、子どもによっては難しいこともあるのです。
 
 
それが、行動のエンジンがかかりにくい子不注意の特性を持っている子ワーキングメモリの働きに苦手さがある子行動が記憶に定着しにくい子です。
 
 
主に発達障害・注意欠陥多動性障害(ADHD)学習障害(LD)の特性傾向を持つ子に多くみられます。
 
 
脳の特性上、
 
 
準備を始めることができない
 
準備の途中で気が散ってしまう
 
持ち物リストの中身を見落とす
 
作業の途中に何をするのか忘れてしまう
 
何度やっても覚えられない
 
 
などが起こってしまうのです。
 
 
作業の多さと脳の特性で、持ち物準備や支度は子どもにとって実はとても高度なことなのかもしれません。
 
 
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3.小学校の持ち物準備が習慣化する方法

 
 
わが家では、息子が自分で持ち物の準備が定着するまでには相当の労力と時間がかかるだろう、と想定していたため、しっかり戦略を練って対応をしていました。
 
 
具体的にやったことは3つ。
 
 
◆初めの一歩のサポート
◆一緒に準備
◆ご褒美(褒める)
 
 
ひとつずつ説明していきますね。
 
 
 
 

◆初めの一歩のサポート

 
 
行動のし始めは脳に負荷がかかるので、初めの一歩は私が手伝いました。
 
 
ですので、ランドセルをあけるのは母の役目!
 
 
息子が手持ち無沙汰になった瞬間か、おやつを食べたりテレビを観てゆっくりしたあとを狙って、笑顔でゆっくり「さて、明日の準備しようか~!」と声をかけながらランドセルを開け始めました。
 
 

◆一緒に準備

 
 
先ほどお話した分解した作業全てを一人でこなすことは難しいため、半分は私がやってあげると決めて息子の行動を促す質問をして一緒に作業をしました。
 
 
例えば、
 
「連絡帳を読む方とそれを聞いて準備するの、どっちがやりたい?」
 
「ハンカチ用意するのと給食袋セット作るの、どっちがいい?」
 
 
質問のポイントは、「やるの?やらないの?」ではなく、「どちらの選択肢でも何かしらやる」ことを提案することです。
 
 
連絡帳を読む方ばかりが続いているなと感じたときは、「今日は昨日と反対にしない?」と提案したり、「お母さん鉛筆削るの好きなんだよね~やってもいい?」と楽しみながら準備することを意識しました。
 
 
また、準備の流れをメモに書いたり、手順が視覚的に確認できるものを活用するとスムーズな場合もありますよ。
 
 

◆ご褒美(褒める)

 
 
ひとつの作業が終わるごとに、「できたね!」と笑顔やグッジョブサインで褒めていきました。
 
 
そして、「準備バンタン!明日の○○くん(息子)がありがとうって言ってるね~!」と繰り返し伝えていました。
 
 
言葉のご褒美をかけ続けることで、「準備をすると良いことがある」と脳が学習します。
 
 
 
 
この習慣を続けること1年…気づけば自分で準備ができるようになっていました!
 
 
作業の負荷を減らし、一緒に準備し、できたね!と褒め続けることが、行動の定着につながったようです。
 
 
もちろん、毎日きっちりやっています!や、忘れ物はありません!と、100%完璧になったわけではありませんが、入学当初のように手取り足取り一緒にやってあげるということはなくなりました。
 
 
息子のようなタイプの子どもは行動習慣が身に付くまでに時間も労力もかかるかもしれません。ですが、正しくコミットした分しっかり結果はついてきます
 
 
子どもの成長をあきらめずに、楽しく賢く戦略的にサポートしていきましょう!
 
 
 
 
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執筆者:ひきのなつき
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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