ガミガミ子育てを卒業!不注意な子どもを「自分で考えて動ける子」に変身させるママの質問力

 

子どものできていないところを見ると、ガミガミ怒り続けてしまうことはありませんか? 一方的に怒り続けても、お子さんの脳はシャットダウンし内容は理解されていません。 効果的に、且つ穏やかに直してほしいところを伝える方法があります!
 

【目次】

1.怒ってしまうのも子どもを思うからこそです

 
 
子どものできていないところをみると、つい一方的に怒り続けてしまうことはありませんか?
 
 
怒りは二次感情と言われ、怒りの感情をたどると不安や心配が元になっていることがあります。
 
 
 子どものことを心配するからこそなんですよね。
 
 
例えば、家で宿題が解けなくて困っているのを見たら、ちゃんと授業を聞いているの?という心配がムクムク。
 
 
このままでは勉強についていけなくなるのではないか?とママの中で不安が大きくなる。
 
 
 そこで「これくらいのことがわからなかったら、この先もっと難しくなるんだよ!」と言ってしまう。
 
 
不注意があるお子さんが、忘れ物が多いと連絡帳に書かれたら、授業に必要な物が無くて困るでしょう!という心配がムクムク。
 
 
「忘れ物が当たり前になって、大人になっても不注意な人になっちゃうよ!」などとエスカレートしたことを言ってしまう。
 
 
とにかく私たち大人は「大人になったら~になって、あなたが困るのよ!」とまだ10歳にも満たない子どもに、成人した時のことまで想定して怒りがエスカレートしてしまうことがあります。
 
 
 
 
 ですが、怒ることで効果が出たことってありますか?
 
 
 大人になった時のことまで想像するなんて、まだ発達途中の子どもにはピンときませんよね。
 
 
 さらに脳の仕組みからも怒ることに効果がないことがわかっています。
 
 
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2.脳の仕組みから知る怒ることのマイナス

 
 
そもそも怒るという行為は、子どもの脳に言いたい事が伝わりません。
 
 
それは子どもの脳はママの言葉よりも、表情や声の調子に敏感に反応するからです。
 
 
怒っている表情や声は瞬時に子どもの脳にネガティブな情報として捉えられ、思考がシャットダウンされます。
 
 
ママが長いお説教をしていても、子どもにとっては「怖い」「早く終われ~」としか思っていません。
 
 
 
 
さらに、脳はネガティブな記憶を溜め込みやすいため、「やっぱり自分はできていなんだ」と自信をなくしてしまいます。
 
 
脳がネガティブな記憶を蓄積しやすいのは、原始時代からの人間の脳の生き延びる術です。
 
 
「前に獣と出会ったこの道は通らないようにしよう」など、身の危険を回避するための生活能力です。
 
 
今は普通に生活していれば獣に会うような危険はなくなったとしても、ネガティブな記憶の方がポジティブな記憶よりも何倍も蓄積されやすいのです。
 
 
そのため怒られたことで「次はちゃんと気を付けよう」と思うどころか、自信をなくし、行動する意欲が失せていってしまいます。
 
 

3.怒ると叱るの違い

 
 
「怒る」と「叱る」の違いはご存知でしょうか?
 
 
・「怒る」は、自分のイライラや怒りをそのまま相手にぶつける
 
・「叱る」は、目下の者にこれからどうするのか?と未来の視点で話をする
 
です。
 
 
脳の観点からは、怒るは感情を司る右脳を使い、叱るは理論的な左脳の機能を使っています。
 
 
「怒らず叱る」とよく言われますが、それも相手の受け取り方次第です。
 
 
 
 
アドバイスのつもりで話していることでも、子どもにとってはお説教や一方的な指示だと捉えたら、それは親の考えや感情の押し付けになってしまいます。
 
 
では、怒りもしない、叱りもしない子どもの導き方ってどうしたらいいのでしょう?
 
 
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4.子どもを「自分で考える人にする」ためにママがやること

 
 
一番大事なことは、子どもが自分で考えることを意識します。
 
 
自分で考えて、自分で決めたことなら納得しているから行動にうつすことができるのです。
 
 
それを習慣化することで、親がいちいち口出ししなくても言われる前に自分で気づき、正すことができる人になっていくことができます
 
 
自分で考える人に育てるママはこんなことをしています。
 
 

◆①質問で考える力をつける

 
 
ママはアレコレ言いたい思いをぐっとこらえてくださいね。
 
 
お子さんに「次回、忘れ物をしないようにするためにはどうしたらいいかな?」と質問をしてください。
 
 
この時、決して「なぜ忘れ物をしたの?」というネガティブ質問にはしないでください。
 
 
次回、うまくいくためにはどうすればいいかと解決策を考えるようにするのです。
 
 
質問をされると、相手は自然と質問内容を考えます。
 
 
大人であっても子どもであっても質問をされると、自分の思考を一旦停止してその回答を考えるものです。
 
 
子どもに直してほしい、注意してほしいところがある場合は、質問をして自分で考えさせる。
 
 
その考えをアウトプットさせることで、子どもが自分で自分に言い聞かせることになるのです。
 
 
 
 

◆②質問する時の心得

 
 
子どもが発達途中の脳で一生懸命考えている時にしてはいけないことがあります。
 
 
それは、子どもが答えるまで静かに待つこと
 
そして、否定しないこと。
 
 
子どもが回答したことには
 
「しっかり考えたね」
 
「そうだね、それなら忘れることもなくなるよね」
 
 
とどんな答えも肯定
 
 
もし回答が不十分であったとしても、まずは自分で考えたことを褒めましょう。
 
 
その上でさらに質問です。
 
 
例えば
 
 
子「連絡帳をしっかり見て確認する」
 
親「うんうん、そうだね。じゃあいつ連絡帳を見る?」
 
子「寝る前に明日の準備をする時」
 
親「その日のうちに用意するのは大事だよね。じゃあ、図工の準備にノリを持っていくのにノリがなくっていたら?」
 
子「うーん…、夜だと買いにいけないから」(考える)
 
「夕焼けチャイムが鳴るまでなら買いにいけるかな!」
 
親「そうだね。それだと、いつ確認するのがいいかな」
 
子「帰ってきて遊びに行く前!」
 
親「うん、いいね!」
 
 
こんな風に子どもに話をさせることを意識し、ママは遮ったり矢継ぎ早に質問したりすることはしないように意識してください。
 
 
質問することを意識することは意外と楽しいんですよ。
 
 
どうしたら「それ、いいねー」というアウトプットを導きだせるか、ママも考えるようになります。
 
 
ママは質問の質を高めるトレーニング、子どもには自分で考えアウトプットさせるトレーニングだと思ってやってみてくださいね。
 
 
 
 
子どもとの会話が減っているなと思ったら親子のコミュニケーションの取り方が参考になります

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執筆者:北川明希子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
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